見出し画像

コロナ禍を乗り越えての就活で結果を出した人達


今回は少しばかり、コロナ禍でのことを書いてみようと思います。

コロナ後、新卒の就職活動も大きく変わりましたね。
花形だった、例えば航空系の仕事は、コロナ以前から正規雇用の数が減って来ていましたが、追い打ちをかけるように採用自体がなくなってしまいました。
あの頃、一番大変だなぁと思っていたのは、高い授業料を払ってCAになるための専門学校に通っていた人達。近くにそんな学校があったので、その姿をよく目にしていて気になったのかもしれません。
彼女達は突然扉が閉じられてしまい、きっと夢を断ち切られて、進路変更を余儀なくされた人も多いのではないでしょうか。

そういった仕事に限らず、コロナ禍はそれまでの当たり前を急に消し去り、就活をする学生にとっては本当に苦難の年月だったと思います。
今でこそ、企業が新卒採用を積極的に行うようになり、どうにかコロナ前に戻ったものの、漠然と「普遍的なものはないんだなぁ」と感じながら過ごす毎日です。

そんなコロナ禍の始まりと共にスクールに入校した人達がいました。
私達のアナウンススクールも、一つの教室で大勢が声を出すことなんてもってのほかのあの頃、一旦募集を打ち切らなければならないという考えも出て来ました。
しかし、他とのコミュニケーションが憚られるそんな空気の世の中こそ、小さなコミュニケーションは人にとって必要に違いないとの考えから、募集を始めることにしました。
ただし、完全にzoomを使ってのオンライン授業に限るということで。

そうして始まった4月から3ヶ月間の授業では、最初から最後まで私達講師はもちろん、受講生同士も一度も会わないまま過ぎて行きました。
慣れないオンラインの授業は、講師も受講生もいつもの授業の半分くらいの満足度だったかもしれません。それでもその時間を経験したことは、お互いにとって、とても大きかったと思います。
皆さんも、今思い返すとコロナ禍の過ごし方は悪いことばかりではなく、たくさんの気づきがあったな、と感じていらっしゃるのではないでしょうか。

さてその後、私達のスクールは受講人数を減らす、パーティション、体温計、消毒液の設置、マスク着用と、できる限りの対応をしながら恐る恐る対面授業希望者を募ることにしました。
そうすると、大半の方が対面を希望。
中には、全て仕事が在宅になったため、この時間しか直接人と会わない、声を出さないという一人暮らしの会社員の方もいらっしゃいました。
人と話す、声を出す、直接顔を見て話す、というような当たり前のことが、とても愛おしい時間だったのですよね。その頃は。

人とコミュニケーションを取れない環境は不安や寂寥感を人に与え、中には精神的にダメージを受ける人もいました。

そんな厳しい環境をくぐりながら就活をした人達。私達のスクールに在籍してくれたその人達は、本当に強かったのです!
オンラインの授業で出会った仲間達は、逆風に負けずに切磋琢磨して、なんと!その殆どが志望していた放送局や商社などに就職を決めたのでした。

大学入学後コロナの3年間を経験することになった皆さんは、そういった逆境を跳ね除ける力が身についたと思います。そして社会に出てからが強い筈です。

現在就職活動に取り組む皆さんも、目の前のことが自分の思い描いたようにならなくても、少しだけ踏ん張ってみてくださいね。
そこで得た強さが、社会に出てからのあなたを助けてくれる筈ですから。

今回はコロナ禍の受講生のことを書きましたが、強いのはその人達ばかりではありません。
アナウンススクールに集う人達は、敢えて厳しい試験に挑戦する人達です。
先生方から厳しい指摘をされても腐らず、自分を磨いていく姿はリスペクトに値します。

私が思うに、「人に応援してもらえる人になる」ことが、意外に大切なことなのではないでしょうか。
自分さえ良ければ、自分の結果さえ出れば、という考えに終始するとそれなりの結果に終わるような気がします。
あくまでも私が思うことですが…。

長いことスクールで卒業生を見送って来ましたが、やはり私達が一番嬉しいのは、彼らの活躍を目にすることです。
苦労して勝ち得た仕事を大切にし、仕事に誇りや喜びを見出してくれていたら、こんなに嬉しいことはありません!

これから先、またどんな感染症や異常気象が私達を苦しめるのかわかりませんが、だからこそ、目の前の仕事を楽しもうと思いたいものですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?