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#PLANETSSchool に参加して

 宇野さんを知ったのは、オンラインサロン「#PLANETSCLUB(以下プラクラ) 」発足の数ヶ月前に行われた箕輪さんとの対談イベント。おそらくプラクラメンバーの中では、宇野さん歴は浅いほうに入るだろう。「おもしろそう」というゴーストの囁きに従い、発足と同時に入会した。その囁きにまちがいはなく、膨大なコンテンツの海にやや溺れながらもネット番組や定例会、メンバー間のオフ会にどに自分のペースで参加している。そんな中「遅いインターネット」計画の一環で、プラクラメンバーに向けて宇野さんの発信ノウハウを伝授する講座「PLANETSSchool」が始まった。文章講座だけでなく、情報収集や読書といったインプットに関する回もあり、幅広いテーマを扱っている。

 過去に参加していたオンラインサロンでも、発信や文章の書き方について話を聞く機会はあったが、どちらかというとアウトプットを習慣化することに重きをおいていた。サロン参加者の年齢が高めということもあって、発信することへの心理的ハードルを下げようとしていたのかもしれない。「相手に伝えたいことを明確にして、わかりやすい言葉で書くようにしましょう」といった感じで、話を聞く側のレベルに大きく左右されるような、(いま思うと)ざっくりとした説明だった。
 その話を自分なりに解釈した結果、実際になにかを書くときにはこんな感じで書いていた。

書くことのネタを思いつく→ざっくりとした文章の流れを頭の中で考える→ネタについて書き始める→ネタに対する自分のちょっとした感想を書く→最後のまとめかたに悩む→悩むのに疲れてそれっぽいことを書いて無理矢理終わらせる

 とにかく勢いで書けるところまで書いて、最後のほうになるとどうやってまとめようか、うんうん悩むということを繰り返していた。「伝えたいこと=ネタ」だと思っていたから、ネタがあれば文章は悩まずに書けるものだと思っていた。
 その後、文章術に関するビジネス本をいくつか読んだが、特に「文章の構成を考えてから書きましょう」という話は、知識としてあるものの、勢いで書ける(と思い込んでいる)自分にはまったく必要性が感じられなかった。

 スクールの講座で、宇野さん自身が書いたエッセイの自己解説や番外編の課題添削回(クラブメンバーが提出した文章を宇野さんが添削する、ありがたくも恐ろしい回)の受講回数を重ねるにうちに、構成の重要性をようやく実感することができた。一方で今までなぜ理解できなかったのか、その理由もはっきりした。それは「なぜ」構成を考える必要があるのか、その「なぜ」の部分をまったく理解していなかったからだ。「伝えたいこと≠ネタ」であり、ネタを使って自分の伝えたいことを書くのだ。そこを理解せずに、わかりやすい文章を書きさえすれば相手に伝わるだろうと思い込んでいた。読み手にどんな体験や知識を伝えたいのか、文章全体の構成が練られていなければ一つひとつの文章がわかりやすく書かれていても散漫な印象しか残らない。文章全体の構成は、読み手に自分の意図を受け取ってもらうために必要なのだ。まずは何をどう伝えたいか、その骨組みを考えるところから始めないと、読み手を置いてけぼりにした文章ができあがってしまう。

 構成の重要性を理解すると、文章や本の読み方も変わっていった。もともと本を読むことは好きなので、小説などのフィクションは物語の構成や語り口に注意しながら読んでいたように思う。しかし、ノンフィクションの本は書いてあることをそのまま受け取るだけで、本の構成に対してはまったくといっていいほど無頓着だった(そもそも、そういうところに注意が向いていなかった)。

 今回、この文章を書くにあたって気づいたことだが、フィクションの中にしか物語(ストーリーテリング)はないと思い込んでいたのだろう。でも、講座を受けてからはフィクション以外の本を読んでも「ここで作者の個人的なエピソード(けれど、語られている内容は誰もが一度は考えたことがあること)を披露しているのは、読者と自分との距離を縮めて、より身近に感じてもらうために書いているのだな」などと考えられるようになった。

 またネット上に対しても、例えばnoteのとある書き手さんに対して、「この人文章上手いなー」と漠然と思っていたものの、なぜうまいと感じるのか自分の中で言葉にできなかったが、「仕事で得た経験を元に自分の考えをきっちり書いているからだ」とわかるようになった。スクールで学んだ書くための方法が、読書やネットの文章を読むときの新たな視点を与えてくれた。

 そんなPLANETSSchoolも開講から一年が過ぎ、第二期が始まろうとしている。この記事もその第二期プレ講座の課題として書いている。第二期は実践を中心にカリキュラムが組まれており、課題提出とその添削がメインになる。すでに年間のスケジュールと月ごとの課題が発表されている。
 そう、方法を学んだら実際にやってみなければ、身にはならない。それは全てのことに当てはまる。文章を書くこともまた、例外ではない。課題によって常に書くことを意識して暮らす日々が始まる。大切なのは目についたモノ、コトを片っ端から脊髄反射的に言葉にするのではなく、自分がなぜ注目したのか、なぜ惹かれるのか、考え分析しながら書き続けることだ。最後までついていけるか不安もあるが、とにかく、考えて書くことを生活に取り入れる一年にしようと思う。

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