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セブンイレブンの競争優位性

セブンイレブンの競争優位性について考えをまとめました。

■セブンイレブンの概要
セブンイレブンの創業は1974年、オイルショックの時代。
厳しい時代に創業したほうが生き残りやすいと言うのは確率的に正しいのでしょうかね?
供給量>需要量の低成長時代となり、買い手先行の市場へと移行していった。
セブンイレブンは、
デマンドチェーンマネジメントである
小売業者が需要を予測し、
サプライヤーに生産と配送を発注する仕組み
をとってます。
デマンドチェーンとは、
お店が需要に合わせて上流工程に物流・生産を依頼する体制です。
コンビニの価値は便利、アクセスしやすさ、営業時間が長さです。
安さと品揃えは、GMSより劣ります。
コンビニは、店舗面積・商品点数に制約があります。
傷みやすい商品を多数取り扱うため、機会ロス、廃棄ロスを最小化したい。
適切な在庫を持つことがビジネスを成功させる重要なポイントです。
そのため、絶えざるカイゼン、ITツール、やっぱり人のビジネスとなります。
コンビニは、天候やイベントなどの外部要因に売上を左右されます。
単品単位で売上情報を蓄積していき、需要予測をサポート、機会ロスと廃棄ロスを抑制します。
発注者は店員、需要予測に合わせて決定権と裏合わせの責任を負うシステムです。
機会ロスをなくす企業文化醸成にセブンイレブン本部はお金をかけ続けてきました。
コンビニの日販はセブンイレブンが65万円程、その他が50万円程です(2015年前後)。
セブンイレブンの日販が高いひとつの要因が、ファストフードの売上割合の高さです。
「弁当」「惣菜」「サンドイッチ」の売上が決め手です。

■ドミナント戦略
ファストフードの売上を支えるオペレーション戦略がドミナント出店による配送システムです。
ドミナント出店とは、地域を絞って集中的に出店する経営戦略です。
昔セブンイレブンは、特定の県に出店していなかった時代がありました。ドミナント戦略だと思います。
1日3回の多頻度小口配送をドミナント戦略により実現してきました。
ドミナント戦略により需要予測向上、鮮度向上、製造の平準化の効果があります。
需要予測向上にはITへの投資が肝です。
セブンは、IT投資を異常といえる早さ、約3年スパンで行ってきました。
情報がビジネスの重要なファクターであることを創業者の鈴木敏文さんは悟っていたようです。
このドミナント戦略が、その他コンビニとの差異、競争優位性を構築した戦略でした。
ドミナント戦略をささえる専門工場、物流網、IT、ひとが育ちました。
ひとへの投資も年数十億円していました。
商品開発力は、過去の実績からも体制がととのっており群を抜いています。
資本関係の無い会社と共同で、日本デリカフーズ協同組合(NDF)を設立して、レシピを共有し、全国同じ品質を実現しています。
カリスマ経営者鈴木敏文さんがいなくなった今、だれがセブンイズムを継承しているのでしょうか?
オペレーションの設計時に人の成長を促す仕組みを盛り込んでおくことで人は成長します。
機械化する仕事は付加価値を生みません。ビジネスにおいて付加価値を生むのはひとと言えます。