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二十四節気ヨガ 「処暑」

暑すぎた夏に少しバテ気味のこの頃、
のんびり構えていたら季節はもう「処暑」
暑さが峠を越えて和らぐ頃です。

「処暑」の七十二侯は

・綿柎開(わたのはなしべひらく)
綿を包むガクが開き始める頃
・禾乃登(こくものすなわちみのる)
日に日に稲穂の先が重くなってくる頃
・天地始粛(てんちはじめてさむし)
天地の暑さがようやく治り始める頃
と、秋の涼が少しずつ感じられる言葉が表れ始めます。

しかし、台風がやってくる季節でもあり、今も九州地方に上陸した台風10号のもたらす被害が心配されます。
年々台風の猛威も増しているようで、線状降水帯の発生による局地的な大雨は、日本中、どこで起こっても不思議はなく、備えが必要ですね。

体も夏の疲れを残さないように、ケアしていきたい季節ですね。
今日は足の反射区と足の経絡経穴について触れていきたいと思います。

東洋医学には「部分即全体、全体即部分」という考え方があります。
全体の様子は部分に現れ、部分はその全体を現す、というもので、
この考え方を人間の体に置き換えると
手足など末端にも体全体の状態が現れるということになります。
一つの細胞の中に体の情報DNA があるということでもわかるように、
人間の各部分部分は機械のパーツとは異なりお互いに深く繋がり影響し合って全体になっているということです。

なので、例えば怪我をして運動ができない時、
今のように暑すぎて危険があり運動を制限した方が良い時、
忙しい時、闘病中や入院中、疲れが溜まりすぎている時など、
ヨガのアーサナ練習やストレッチではなく、
手の指や足の裏をほぐすだけで体全体にアプローチしたことにもなるのです。


よく薬屋さんなどで見かけると思いますが、足の反射区を簡単に図にしてみました。

足裏や足の甲足首、ふくらはぎなど色んな部分を自分でマッサージするだけで、体を動かさずとも体の色んな部分を刺激したことにつながります。

この反射区は近年、百年ほど前にアメリカ人医師が東洋医学の考え方を発展させ作ったゾーンセラピーに基づくものでリフレクソロジーとして発展していきました。

足の反射区に足の経絡経穴を重ねて書いてみました。

経絡とは体の中の重要なポイント経穴(ツボ)を結んだ、エネルギー(気・血)の通り道のことで、体の隅々を巡り、体の機能を調整し維持しています。
経絡には体を縦方向に伸びる経脈と、経脈から分岐し横方向に枝のように広がる絡脈があります。
そのうち重要なものが正経十二経脈といい、
手の三陰経・三陽経、足の三陰経・三陽経です。

足の三陰経・三陽経は
親指内側から始まる、太陰脾経(SpleenMeridian SP1 隠白)
親指人差し指側から始まる、厥陰肝経(Liver Meridian LR1大敦)
人差し指中指側で終わる、陽明胃経(Stomach Meridian ST45 厲兌)
薬指小指側で終わる、少陽胆経(Gallbladder Meridian GB44 足竅陰)
小指外側で終わる、太陽膀胱経(Blandder Meridian BL67 至陰)
足裏から始まる、少陰腎経(Kidney Meridian KI1 湧泉)
このように足裏や指先に経絡の始まりと終わりが集まっています。


体の要、腎臓の反射区と経穴の中でも重要な「少陰腎経、湧泉」の位置が一致していたり、
平衡感覚を保つ三半規管の反射区と、めまいや乗り物酔いなど内耳(三半規管)に関係する「少陽胆経、侠谿」が重なっていたり、
股関節骨盤周辺の反射区に腰痛や坐骨神経痛、足関節痛に効果がある「太陽膀胱経、崑崙、申脈」があったり
昔より伝えられてきた足を揉みほぐすことによる健康法はなんと素晴らしいことでしょう。

足の経絡は顔の方まで繋がっているものもあり、
また二足歩行の人間には全体重を支える重要な場所でもあるので、
疲れている時のケアや運動の前後など揉む癖、触る癖をつけてあげると良いと思います。

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