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通い農家でがんばる理由【後編】

 あっき~です♪
 新潟で、【柿農家】と【フォトグラファー】と【ポッドキャスター】と【在宅校正者】をしながら、四姉妹の父親をやってます。

 noteを通じて、【自分のこと】【日々のこと】などを雑多に書いていこうと思っています。
 この記事では、ぼくが通い農家という働き方を選択した背景について書きます。よかったらご一読ください。

 2017年に、実家の柿農家を継ぎました。地元では、実家で同居して農業を営んでいる人ばかりな中、ぼくが選んだのは、離れた場所にある自分の家から地元に通うというスタイル。
 なぜそうなったのか、なぜそのスタイルを続けているのか。今回は、通い農家としての気持ちを、前後編に分けて書いてみたいと思います。

前例をつくりたい

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 ということで、前編のとおり通い農家をやっているのは とても個人的な事情なのですが、その選択を決めたときに頭の中をよぎったことがあります。それは、「通いでも柿農家はできる」というのを証明したいという思いです。

 くり返しになりますが、地元で柿農家をしているのは、もともと その地域に住んでいて、そのまま実家にいながら継いだという方が多いです。外部から来ている農家さんもいらっしゃいますが、それでも地元の近郊と呼べるエリアが多く、ぼくは生産者の中では遠方に入ると思っています。

 ただ、ここで ぼくが通い農家としての前例をしっかりつくることができれば、柿農家という選択肢を、もっと多くの方にとって身近なものにできるのではないかと思っています。そのために、「どうやったら実現できるのか」を考えていきたいですし、それを発信することで「通い農家でもやれる」というのを知ってもらう必要があります。

 この時代、後継者不足というのは珍しい話ではありません。ご多分に漏れず、地元の産地でも抱えている問題です。ぼくと同世代の生産者さんは、かなり少数だと言わざるを得ません。ベテラン農家さんとも協力しながら、若手も一緒に産地を盛り上げていくような流れを生んでいけないか。その一助になれないかなと思います。

通い農家のつらいところ

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 そうは言っても、ぼくの周りには前例がなかったこともあり、いろいろとトライ&エラーをくり返しています。園地まで車で2分の場所に住んでいる祖父母には わかってもらえないことも少なくはなく、そのあたりが原因で責められるときもあります。

 要素として1つ大きいなと感じているのが、天候の判断がよりシビアだなという点です。雨だとできない作業のときに、予想外の雨が降ってくると けっこう もったいないカンジになります。逆に、雨予報で行かなかったら降らなくて、「降ってないのになんで来ないんだ」と祖父母から責められたり。

 そうは言っても お天気は どうしようもないので、そのあたりは開き直って やっていけば いいのかなと思うようになってきました。天気予報アプリを細かくチェックするなど、できることをやっていきます。

 また、忘れ物が死活問題というのもあります。例えば、剪定作業に使用する電動ばさみは、家での充電が必要です。その充電のために持ち帰ったはさみを、翌日見事に忘れたりします。園地まで来て、はさみがないことに気づいたときの絶望感たるや……。「忘れたら取りに戻ればいい」と簡単に言えないのは、通い農家の切ないところです。

 さらには、飲み会の問題。地元では、農家さんが集まって飲むような場が多いのですが、毎回参加するのは正直なところ なかなか難しいです。貴重な機会でもったいないとは思いつつ、夫婦二人がかりで子育てや家事を回していることもあり、つい どうやって帰るかを考えてしまいます。ノンアルコールでの参加に、もう少し理解があるといいなぁ。

 などと書き連ねてきましたが、園地の近くに実家があるという時点で恵まれ過ぎていると感じています。ぼくよりも大変な状況で がんばっている方は、たくさんいるはずです。文句を言うのではなく、あくまでも課題として解決方法を模索していけたらと思います。

気ままな通い農家ライフ

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 そんなこんなで、いろいろありながらも通い農家というスタイルで柿栽培を がんばっています。「通いで できるわけがない」みたいなことを言われたこともありますが、「できるわけがない」の中で進んできたのが(規模の大小はさておき)人間ではないでしょうか。

 制約があるから、新しいやり方を考える。そこに工夫が生まれる。そういう見方もあるのではないかと思います。もともと「とりあえずやってみよう」という気質の人間ですが、「できるわけがない」で思考停止しなくて本当によかったと、今は感じています。

 家という空間と仕事の空間が離れていることで、単純に環境が偏りにくいというメリットも感じています。生活の中で場面が変わるという感覚があるので、そういう暮らしは自分に合っている気がしているのです。

 家で何かあれば園地で気分転換して、農業で何かあれば家で気分転換して。移動の時間で好きな音楽を聴いたり、あれこれ考えてみたりして。そんな風にメリットを活かしながら、「通いでも柿農家はやれるんだ」ということを証明していけたらいいなと思います。

 そんな姿を見てくれて、一緒に柿農家を がんばる仲間が新たに増えたりしたら……それは、ぼくとしては めちゃくちゃアツい未来ですね。

 以上で完結です。通い農家で がんばる理由や、少し思い描いたりもする未来の話をしてみました。「産地に近いところに住んだほうがいい!」という考え方も もちろんあるとは思いまが、ぼくは このやり方を選んだので、いけるところまで がんばってみたいです。いろいろあるけど、すべては捉え方次第なのかもしれません。

 楽しいことが好きな人間です。変に大人ぶることなく、全力で楽しいことをやっていきます。そんな自分の活動が、誰かの何かのプラスやきっかけになったら、こんなにうれしいことはないなって思います。
 そんな自分が紡いでみたnote、よかったらぜひおつき合いください。

 お読みいただき、本当にありがとうございました♪
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