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ふと 時計を見る 針は ゆるやかに 重力にしたがう 今日は ぼくにまだ 付きまとう やがて 新…
午前二時 きみのスマホが高らかに鳴った。 学生時代の友だちから 新婚旅行で行った南の島で …
あなたは処理する わたしは育む あなたは処理する わたしは努める あなたは処理する わたし…
鳥は歌った、 あいる、びー、ばっく。 その目はだれより 未来を信じていやがった。 旅人は言…
いまもなお、 むかしばなしにならぬ物語。 日本中の人びとの暮らしの細部に べつべつのかたち…
おれが去ったあとのけはい それはおれの悪口のけはいだ 多くの他人どもによる おれの悪口のけ…
冬のおわりの校庭の 氷のような水を掬う 掌に残った青空と まだ子供のような顔 一人の年老いた教師が 彼の生涯のおそらくは最後の授業に 彼の敬愛した漱石の『こころ』の登場人物にかさねて、言った。 「大切になさい。振り向きざまの人の言葉を。」 大病が彼から 教師としての時間を奪う ずっと以前の 力づよい厳粛なたたずまいの彼を 私は知らぬが 教室の子供らに向けられたはずのその言葉を 私の記憶は独り占めした。 教科書をひっくりかえして さかさまに世の中を眺めることも カモメのよ
大昔、 瀬戸の海をわたって こちらの土地へやってきた人たち 海に砕ける島影をかぞえて 日の落…
どうかした? ってきかれると どうもしてないのに どうかしてるような 気がしてくる そんなぼ…