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子育てのすゝめ

前回「子育ての不すゝめ」を書きました。
子育てのマイナス面を書きましたので(本当はもっとあるけど)、今回は子育てのすゝめ、プラス面について書きたいと思います。

苦労してこの世に産み落とした子供ですから、まぁかわいいです。それはプラス面かもしれません。私はあまり自分のことが好きではないので、自分に似ているところなどがわが子に見受けられると、いやな子だ、などと思ってしまうのですが。

前回の「子育ての不すゝめ」にも書きましたが、子育て中はとにかく自分の時間が削られていきます。子供は自分のことしか考えられないので、自分の欲求を満たすためにとにかく泣きます。まだ話せない年齢の間は特に。出産直後のころは、ホルモンバランスの関係なのか妙にハイになっており、子供のお世話へのやる気に満ちあふれていたため、泣かれたらすぐ飛んで行っていました。

しかし、だんだん慣れてくると、別にすぐ行かなくてもいっかーと子供の世話を割と後回しにしたりしていました。あまり泣き続けられるとご近所に通報されちゃうわ、とあやしに行くんですけどね。子供の世話以外にもやること多いんですもの、家事とか。育休中は仕事だけしてればいい夫にかなりイライラしていました。こちとら苦手な料理やら嫌いな洗濯やら、さらに初めてでわけわからん育児まで一人でやってるんやぞ、全部自分ができること(仕事、家の掃除とか)だけやってりゃいいなんていい身分じゃのぅ、とか考えてずっとモヤモヤしていました。なんで女は何でもできないといけないんですかね、ほんと。

と、ここまで書いて結局マイナス面ばかり書いてました。プラス面プラス面。。。

私が最悪だった時期は、育休明けで仕事復帰した時だったんですが、その時読んだ本、キャサリン・エリソン著「なぜ女は出産すると賢くなるのか」でようやく子育てのプラス面を発見しました。育休明けは、本当に頭が悪くてコミュニケーション能力が落ちてるし(ほぼ子供と二人きりの生活が続いていたため、大人とうまく話せなくなった)、記憶力もないし(言われたことを覚えられない、というかそもそも理解できてない、けど聞き返せない)、本当に新卒以上に使えない社会人だったのです。不安でいろいろネットで調べ、自分は発達障害なんだ!と思い込んでメンタルクリニックに行ってみたものの、あっさり否定されたりもしました。そんな中、マミーブレイン、産後ボケという単語が目につき、それで検索したら上記の本が出てきたというわけです。とりあえず同じように産後ボケたなっていう人は、マミーブレインという単語で検索してみてください。

アメリカでは、マミーブレインについてはかなり研究が進んでいるそうですね。出産したら脳が縮むらしいです。そりゃボケるわ。それも一時的なものなので、一生そのままということはないようですけども。

上記の本は、マミーブレイン化した方(新聞記者か学者の方でした、忘れましたが。まだマミーブレインってます、ごめんなさい。)が書いたものです。様々な職業の母親たち(著者の知り合いたち)にインタビューして、マミーブレインの実態を調査した、というような内容です。車を運転して出勤中に、子供に授乳しながら、さらに携帯で電話もして、という超マルチタスクな方もいました(確か医師)。そして、母親たちは時間管理が得意になり、マルチタスクは当たり前、コミュニケーション能力が上がり、他者を管理することが得意になりましたー、というような内容でした。

しかし、調査した対象の母親は会社の管理職だったり医師や学者だったりで、我々下々の民ではなかったんです。上級国民な方々ばかりだったので、そりゃもともと頭いい人たちはマミーブレインって一時的にボケてもすぐに復活するでしょうよ、元がいいんだから、とか思いました。それにそういう職業の人は周りもリベラルな方が多く、理解してくれる環境だからいいよねーとかも思いました。卑屈...

とまぁ、そんなこんなで仕事復帰後の私はやさぐれて過ごしておりました。おかげで仕事も続かず、派遣で数社転々としました。現在今の会社に落ち着き3年目となりますが、ようやく以前の(産育休に入る前)感覚に戻ってきた気がします。ひきこもりが社会復帰するにはひきこもっていたのと同じくらいの年月がかかる、と誰かが言っていた記憶があるのですが、私の社会復帰も同様の時間がかかりました。

落ち着いた今は、確かに前よりは時間管理が得意になった?ような気がします。マルチタスクも(子供の話を聞きながら仕事のメールしながら夫がちゃんと夕飯の箸茶碗とか並べてるかチェックしたり。聖徳太子かよ)。というか、家事育児仕事をこなすには、常に時間を気にしてすべてのタスクを効率よく仕上げる算段をしないとやっていけないのよ!必死‼

コミュニケーション能力についてはイマイチですけどね...ようやく職場で日常会話ができるようになってきたレベルです。というか、子供との引きこもり期間が長すぎて大人との話題がないんですよ。テレビとか子供番組しか見れませんし。まだご家庭がある方とかはいいんですが、これが独身の方とか若者とかは何話していいかわからん。子供ほしいけど授からないんですという方はもっと気を使って大変だし。共通の話題がない!まぁ、話題があるであろう、園のママさんたちとも仲良くできませんけど。もともとコミュ障だ、ということでもうあきらめました。ひらきなおりも大事。

他者管理は確かに得意になったかもしれません。子供たちの思考を先読みし、うまく安い方のおもちゃを買わせるようにしむけたり、自分でお着換えしたくなるように、子供服の棚を興味を持つ感じに設置したり。でも、仕事においては平社員ですからね。管理能力なんて全く必要とされません。ほんとは上司より管理能力あると勝手に思っています。なんで社内全体と会社の先行きを見据えて判断しないのかねぇとか思いますが、平社員がそういった意見を発すること自体が白い目で見られる組織体制ですので何も言えねぇ。日本企業すべてかもしれませんが。

以上の結論として、子育てにより各種管理能力は向上するかと思われます。ただその管理能力を家庭以外で発揮できる状況は限られているかもしれません。あれ、プラス面なのかこれ。さんざん身を削って子育てした結果、残るのはこれだけなのか...むなしい。あ、あと自分が年取ったときに寂しくないかも。孫の顔を見せてくれるかも、とか?

しかし、世の中の母親は本当に有能だと思います。産育休でダラダラ休ませるのもったいない!夫やその周囲、はたまた暇して他者に嫌がらせしてるだけの元気な老人たちに家事育児の負担を減らさせてでも、仕事してもらった方が世の中のためかと。当の母親たちはできれば専業主婦したいと思っている人も多いでしょうが、今の時代父親の給料だけでやっていけますか?いざという時のため、夫と離婚したくなった時のためにも、自分の使用するお金は自分で稼ぎ自立した方が、この不安定な時代を生き抜くためには良いかと思います。そして、企業は使えない老害管理職を排除して、じゃんじゃんできる母親を管理職につかせた方が世のためではないでしょうか。彼女たちは、きっと実利のあることのみを着実に実行していくと思います。でもこれも、上述の本の上級国民たちのように、元々それが可能だったバリキャリな人たちしか実現しないんだろうな。私のようにもともと底辺だった下級国民は、noteなど他社の作ったプラットフォーム上でつらつら文句をつづるしかできないのです...

微妙な子育てのプラス面しか出てこなくて申し訳ないです。次はそもそも子供を作る前の段階、結婚の(不?)すゝめを書きたいと思います。またお読みいただければ幸いです。

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