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こないだの村上春樹記事がウケたことを受けて。あるいは新刊楽しみだねを語るために。

長いタイトルだ…。
今日、新潮社さんから、
「村上春樹さんの新刊のタイトル決まって書影できたから、見てみてー。」という主旨のメールが届きました。

職場(勤務時間外だったことを付記する。)で、声にならない叫びをあげてしまったのはナイショ…。

なんせ、タイトルが、「街とその不確かな壁」
これ、昔(1980年なので生まれる前…。)、「文學界」という雑誌に掲載された中編と同じタイトルなのです(正しくは「街と、その不確かな壁」)。

「ノルウェイの森」とか、「ねじまき鳥クロニクル」とか、村上春樹作品には、短編を土台にして作られた長編があります。(前者は「蛍」、後者は「ねじまき鳥と火曜日の女たち)

でも、今回は多分だいぶ違ってるんだと思う。
なぜなら、この「文學界」に掲載された、
「街と、その不確かな壁」は、言葉を選ばず言えば「お蔵入り」になっていた作品なのです。

この作品は、「1973年のピンボール」(私がだいぶ好きな村上春樹作品)が芥川賞にエントリーされた時、「受賞第一作」用に書かれたと、本人がインタビューで答えています。
実際は受賞できず(この回は「該当者なし」)、かつ作品に本人も満足いってないとのことで、日の目を見ない作品となってしまいました。

当時、村上春樹は、
「あれはむずかしい話なんです。あのころの僕の実力ではとても歯が立たなかったんです。」とインタビューで述べています。

実はこのことを私が知ったのは最近で、
「へー、図書館探せばあるかな??」くらいに思っていました。

なので、繰り返しになるけど驚いた。
そして、うれしかった!!

断片情報だと、
・壁
・図書館
なんて言葉が出てくるし、
「世界の終わりと、ハードボイルドワンダーランド」(これもすごく素敵な作品)の原型とも言われています。

うん、この週末は久々に「世界の終わりと…」を読もう。

何が嬉しいかって、
「あのころの僕の実力じゃ歯が立たなかった」ものを改めて書こうとしてくれたということ!
すごくない!?
ほんとすごいと思う。(語彙…。)

なにか、書こうとするきっかけがあったのかな??

さっき、
「壁」というキーワードを挙げたけど、
最近(でもないけど)の村上春樹×壁といえば、
「壁と卵」というインタビューがある。

もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます。

という、名言(友人に言わせると「当たり前のこと」だけど、これをエルサレムでスピーチする勇気よ。)で有名なこのスピーチ。
「暴力」とか、そういう、「抗えないもの」がお話の中にでてくるのかなぁと予想したい!!

あとは、図書館というと、
「海辺のカフカ」(最近読み直した)だよね。

やっぱり読み比べたい!!
お蔵入りの方、探さなきゃ。
いやぁ、4/13の発売が楽しみ!!

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