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若者人口の都市部への集中

少し古い記事ですが、日本の人口減少について論じている文章がありましたので紹介します。


大きく2つの論点で議論が進んでいきます。

まず、日本の人口減がどれだけ深刻であり、避けられないものなのかをマクロ的に見ています。

出生率が低い理由として、晩婚化や子育てのコストの高さが挙げられています。

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そして、個々の地域の若者人口の都市部への流出が論じられています。高等教育が都市部に集中していること、(明確には論じていませんが、このことが子育てや教育にお金がかかることを増長させています)が大きな若者が都市部に流れ、そして戻らないことの要因になっていると論じています。

若者の大都市集中を招いている最大の要因は、大学など高等教育機関の大都市集中です。大学や学部の立地は自由でなく、文部科学省の認可事項であるため、政府の方針によって大都市集中になったといえます。図5の都道府県格差は、国策の結果なのです。

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図5. 都道府県別大学収容力(2014年)(長野県「信州創生戦略参考資料」)(※大学収容力=都道府県内大学入学者数/都道府県内18歳人口)


そして、地方の人口が減ることにより、維持可能な様々な産業やインフラが減っていき、そしてそれが人口減に拍車をかけることになります。


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図6. サービス施設の立地する確率が50%及び80%となる自治体の人口規模(国土交通省「国土のグランドデザイン2050参考資料」)


この文章を読んで、東京や関西圏の大都市とその他の地方の関係は、各県において県庁所在地とその他の都市の関係、そしてその人口移動の問題に当てはまると考えます。

すなわち、岡山においても、岡山市や倉敷市に高等学校が集まりすぎており、地方都市から人口流出が止まらないということの大きな要因になっていると考えられます。いい学校、いい教育をどこにいても受けることができるっようにすること、それが非常に重要なことであると改めて考えさせられました。



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