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【ゲーム感想】エルデンリングDLC「Shadow of the Erdtree」はお祭りだ

ゲームメーカー・フロムソフトウェアから発売された『エルデンリング』の大型拡張DLC「Shadow of the Erdtree」が6月21日に発売されました。

■あらすじ
Shadow of the Erdtreeは、エルデンリングのDLC拡張で、新たな大冒険を別の土地で提供します。この拡張では、神秘的な半神ミケラの道を追い、彼らが自分の恩寵を放棄し、信者が追うための印を残した影の地を旅します。ミケラの十字架を追うことで、この忘れられた土地とそれを支配する者たちの謎を解き明かします。

ゲーム紹介やゲームの中身の詳しいレビューは、他の方が述べているので、今回は別の切り口から述べたいと思います。

■エルデンリングはお祭りゲームだ

『エルデンリング』が2022年に発売されたとき、私が最初に感じたのはまさに「お祭り」のような雰囲気でした。

フロムソフトウェアはもともと、高難易度のアクションと複雑なストーリーで知られ、特定のゲーマー層に訴える作品を制作し、他のゲームメーカーとは異なる道を歩んできました。

『DARK SOULS』シリーズ、『SEKIRO』、『ブラッドボーン』などは、非常に高い難易度と、一見しては解釈が難しいストーリーで少ない情報しか提供されないことで知られています。

しかし、これらはコアなゲームファンの心をつかみ、熱狂的なファン層を築くことに成功しました。また、他のメーカーの高難易度ゲームは『DARK SOULS』を参考にして「ソウルライク」と呼ばれるようになり、ゲーム業界の歴史にも大きな影響を与えました。

フロムソフトウェアは今作で、世界的に有名な「ゲーム・オブ・スローンズ」の原作者ジョージ・R・R・マーティン氏に物語の基盤となる世界観や神話を構築してもらい、さらにオープンワールド(制作者は「オープンフィールド」と呼んでいます)を採用した大規模なゲームにしました。

『エルデンリング』は発売前から大きな話題を呼び、多くのYouTuberがゲーム実況を行いました。

その結果、話題が話題を呼び、現在では全世界で2500万本以上を販売していると言われています。

そして、『Shadow of the Erdtree』は、『エルデンリング』の大型拡張DLCとして発売されたのです。

■エルデンリングはつながりが楽しい

『エルデンリング』は前述したようにお祭り向きな作品だと思います。

エルデンリングはストーリーを楽しませるというよりも、超高難易度の敵をいかにして撃破するかということに重きを置かれた作品です。

その高難易度に人々は非常に苦しめられ、時には装備を見直し、時には敵の戦法をじっくりと見直さなければいけません。

でも、倒した時のカタルシスは最高なのです。

その難しさをみんなで共有するのが楽しいのです。

SNSでボスや敵に文句を言って共感したり、攻略情報を話し合ったり、あるいは超絶テクニックで他のユーザーを魅了したり。

そうしたことによって、SNSで盛り上がりを見せて、口コミで話題となりやすくなっているわけです。

ゲーム自体は基本ソロプレイですが(作中に遺灰やNPCやオンラインで他のプレイヤーの助けを呼ぶことは可能なものの)、そうした他のプレイヤーとの繋がりを感じることで盛り上がれるのです。

■ゲーム中にもある繋がり

ゲーム中でも血痕やメッセージ板があり、血痕では他のプレイヤーが死んだ様を見て攻略の参考にしたり、メッセージ板では限られた文字の中で他のプレイヤーが残したメッセージを読むことで、自分だけがこの理不尽で高難易度な世界にいるわけではない、という気持ちにさせてくれます。

ソロプレイでありながらも、人の繋がりを強く感じられ、けれども押しつけがましくなく、ゆるく繋がれるところこそ、今の時代に適したゲームだと思います。

■ゲーム実況者向け

現代では、ゲーム実況がマーケティングの重要な要素となっており、特定のゲームは実況者に非常に適していると言えます。

このゲームの実況は、実況者の技術だけを純粋に楽しむことができ、彼らの熱狂的なプレイはまるでプロスポーツを観戦しているかのようなエンターテインメントを提供します。

そのため、実況者は自らに不利な条件を設けたプレイを行い、視聴者に楽しんでもらうために努力しています。

彼らのプレイを見ていると、視聴者も不思議とゲームをプレイしたくなるものです。

ストーリー重視のゲームでは、実況者が話に夢中になりがちで、視聴者にとっては退屈になることがあります。

また、ストーリーをすでに知ってしまうと、ゲームを購入する意欲が失われがちですが、死にゲーのようなゲームは、実況者が盛り上がるほど視聴者も挑戦したくなるのです。

■まとめ

『エルデンリング』は現代にふさわしいゲームだと感じます。

制作者はライトユーザーもゲームをクリアできるように、様々な工夫を凝らしています。

例えば、縛りプレイによってプレイヤーが自分で難易度を調整できるようにしたり、『Shadow of the Erdtree』では影樹の破片や霊灰というアイテムを集めることで、戦闘を少し楽に進められるようになっています。

賛否両論はありますが、それも含めて『エルデンリング』は大きな話題を呼んでおり、SNSではプレイヤーが熱狂しており、宣伝効果を生んでいます。

また、敵の魅力的なデザインや、100種類以上の武器から選べる豊富な戦闘スタイルなど、格闘ゲームのように自分に合った戦い方を見つけられる点も、ゲームデザインの優れている部分だと思います。

私自身、約50時間でクリアしましたが、時間があっという間に過ぎていきます。

敵の攻略情報がまだ整理されておらず、効率の良い戦い方が見つかりにくい発売直後のこの時期は、特に盛り上がりを見せていますので、興味がある方はぜひプレイしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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