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5月全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比は、再生可能エネルギー発電促進賦課金の引下げが反映され4月から鈍化。5月貿易統計・出超額は前年同月比で2カ月連続赤字幅縮小か。―日本の主要経済指標予測(2023年6月7日)―

5月貿易統計・通関収支差▲1兆4,000億円程度、輸出・前年同月比27カ月ぶりの減少、輸入・前年同月比2カ月連続の減少か(6月15日発表)

5月の貿易統計で、輸出額から輸入額を差し引いた通関収支差は▲1兆4,000億円程度と22カ月連続の赤字になると予測します。但し、前年同月の▲2兆3,661億円から赤字幅が▲40.8%程度縮小すると予測しました。予測通りなら、2カ月連続の赤字幅縮小です。なお、5月上中旬の通関収支差は▲1兆4,089億円で、前年同旬比▲34.8%の赤字幅縮小となっています。

5月の輸出額は7兆908億円程度、前年同月比は▲2.2%程度と27カ月ぶりの減少になると予測します。5月上中旬で輸出額は前年比▲2.9%でした。輸出が大きく増加した品目は自動車で、大きく減少した品目は鉱物性燃料、半導体等製造装置、半導体等電子部品でした。5月の輸入額は9兆321億円程度、前年同月比▲11.7%程度と2カ月連続の減少になると予測します。5月上中旬で輸入額は前年比▲13.8%と減少でした。輸入で大きく増加した品目は、無く。大きく減少した品目は石炭、原粗油、LNGでした。

5月上中旬の原粗油の単価、数量、輸入金額の前年同旬比をみると、単価は73,355円/klで前年同旬比▲15.9%程度の低下でした。数量は前年同旬比▲5.3%程度の減少、金額は前年同旬比▲20.4%程度の減少でした。5月月間の単価(入着原油価格)の前年同月比は、2カ月連続の下落になる可能性が大きいと思われます。輸入全体の金額の減少要因になるでしょう。

※2023年5月は筆者予測値

月全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比+3.1%程度と4月+3.4%から鈍化か。(6月23日発表)

5月の全国消費者物価指数・総合の前年同月比は+3.2%程度と4月の+3.5%から0.3ポイント程度鈍化するものの、21カ月連続の上昇になると予測しました。2月+3.3%、3月+3.2%でした。1月の+4.3%に比べ、2~5月は、上昇率が政府の電気・ガス料金の負担軽減策の影響(寄与度、2月▲1.01%、3月▲1.00%、4月▲1.00%、5月も同程度)や全国旅行支援の影響(寄与度、2月▲0.13%、3月▲0.13%、4月▲0.05%、5月は東京都区部が4月▲0.06%から▲0.03%になったことからみて全国もマイナス寄与度若干縮小?)により鈍化しています。5月はそこに再生可能エネルギー発電促進賦課金の引下げが反映され電気代が下がるとみられます。5月の全国消費者物価指数・総合の前月比は▲0.1%程度と予測しました。

5月の全国消費者物価指数・生鮮食品を除く総合の前年同月比は+3.1%程度と4月の+3.4%と0.3ポイント程度上昇率が鈍化するものの、21カ月連続の上昇になると予測しました。前月比は▲0.1%程度とみました。5月の生鮮食品及びエネルギーを除く総合の前年同月比は+4.2%程度と4月の+4.1%から0.1ポイント程度上昇率を高め、14カ月連続の上昇になるとみました。+4.2%は81年9月以来41年8カ月ぶりの高水準です。前月比は+0.3%程度と予測しました。

5月26日に既に発表されている5月東京都区部消費者物価指数(中旬速報値)と5月大阪市消費者物価指数(中旬速報値)のデータを地域差による若干のウエイトの違いを考慮し利用することで予測しました。

関連データである5月東京都区部消費者物価指数(中旬速報値)では、総合の前年同月比は+3.2%と4月の+3.5%から0.3ポイント上昇率が鈍化しました。1月は+4.4%と高かったのですが、2月からの政府の電気・ガス料金の負担軽減策の影響が出て、2月の+3.4%以降+3%台が続いています。5月は電気・ガス代負担軽減策に加え、再生可能エネルギー発電促進賦課金の引下げが反映され、電気代は▲16.1%と4月の▲7.9%から下落率が拡大しました。なお、5月は政府の電気・ガス料金の負担軽減策で▲0.92ポイント前年同月比寄与度が鈍化し、さらに全国旅行支援の影響で4月は▲0.03ポイント前年同月比寄与度が鈍化しています。
天候要因に左右される生鮮食品の5月前年同月比は+4.3%で4月の+4.7%から0.4ポイント上昇率が鈍化し、総合・前年同月比寄与度差で▲0.02ポイント分の下落要因になりました。また、5月の生鮮食品を除く食料の前年同月比は+8.9%と、4月の+8.9%と同じ上昇率でした。一方、大阪市消費者物価指数・総合・5月(中旬速報値)前年同月比は+3.6%で4月の+3.9%から、こちらも0.3ポイント伸び率が鈍化しました。なお、1月は+5.0%、2月は+3.6%、3月は+3.8%でした。

5月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値)では、エネルギー全体の前年同月比は▲8.2%で4月の▲2.6%から下落率が拡大し、総合・前年同月比寄与度差で▲0.32%の下落要因になりました。その内訳は、電気代▲0.26%、都市ガス代▲0.07%、ガソリン+0.01%です。

5月の宿泊料の前年同月比は+11.5%と、4月の+8.1%から上昇率が高まりました。全国旅行支援の影響(寄与度▲0.03%)の下落要因を上昇要因が大きく上回った形です。5月の4月からの総合・前年同月比寄与度差は+0.04ポイントです。インバウンド需要増加などの上昇要因があるとみられます。

5月の生鮮食品を除く総合の前年同月比は、東京都区部(速報)は+3.2%で4月の+3.5%から0.3ポイント上昇率が鈍化しました。1月+4.3%、2月+3.3%、3月は+3.2%でした。一方、大阪市の5月は前年同月比+3.5%で4月の+3.9%から0.4ポイント上昇率が鈍化しました。1月+4.9%、2月+3.4%、3月は+3.7%でした。

5月の生鮮食品を除く総合の前年同月比は、東京都区部(速報)では+3.2%で4月の+3.5%から0.3ポイント上昇率が鈍化しました。1月+4.3%、2月+3.3%、3月は+3.2%でした。一方、大阪市の5月は前年同月比+3.5%で4月の+3.9%から0.4ポイント上昇率が鈍化しました。1月+4.9%、2月+3.4%、3月は+3.7%でした。でした。
5月の生鮮食品及びエネルギーを除く総合の前年同月比は、東京都区部(速報)は+3.9%と4月の+3.8%から0.1ポイント上昇率が高まりました。1月+3.0%、2月+3.1%、3月は+3.4%とそれ以前も上昇率が月を追うごとに高まっていました。一方、大阪市の5月前年同月比は+4.8%で4月の+4.8%と同じ上昇率でした。1月+3.9%、2月+3.9%、3月は+4.4%でした。

※全国消費者物価指数5月前年同月比は筆者予測

※なお、本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。