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カタクリの花:弟見山
万葉集の巻十九に大伴家持が「物部乃八十𡢳嬬等之挹乱寺井之於乃堅香子之花(もののべの八十娘子らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花)」と詠んだ「堅香子(カタカゴ)」は鹿の斑点(かのこ)のような葉をもつカタクリのことといわれています。
歌の意味は「多くの女子が水をくむ寺井の傍らにカタクリの花が咲いている」と水温む季節の賑やかな光景です。
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元々の片栗粉はカタクリの鱗茎を磨り潰し水にさらして粉だけを取り出した手のかかった澱粉ですが今日の片栗粉はジャガイモの澱粉にとって代わっています。
澱粉というとただの食物になってしまいますが、漢方としてのカタクリは嘔吐、下痢、胃腸炎に効果があるとされています。
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一年の内で桜の時期の1ヵ月強しか地表に現れず、開花も2週間程度なので春の妖精と貴ばれます。
葉は2枚だけで鱗茎が大きくならないと開花しないので開花まで7~9年かかる一方で株は長寿で半世紀ほどといわれます。
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