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18650リチウムイオン充電池

日本で一般的な電池は単1単2単3単4あたりですが、台頭著しい中国は他のサイズのバッテリーもあり、18650リチウムイオン電池はその代表たる充電池です。
充電池の代表格のエネループは電圧1.2Vで容量1900mAhなのに対して18650リチウムイオンバッテリーは電圧3.7Vで容量は3000mAhほどです。
「18650」はISOに準じた表記らしく直径18mm長さ65mmの形状を表していますから単三電池の直径14.5mm長さ50.5mmより一回り大きく誤用はなさそうです。
電池が多用される白色LEDは駆動電圧が3.5Vほどなので18650との相性が良いのも中国で普及した理由の一つと考えられます。
一見すると便利そうですが日本で普及しないのには理由があります。

  1. 識別上の混乱
    単三と並べると誤用はなさそうですが質感に大きな差が無いので単三と単四の違い以上に消費者を混乱させます。

  2. 誤用の危険性
    単三の代わりに無理に使うと電圧が高いので機器を破損します。
    エネループがニッケル水素充電池なのに対して18650はリチウム電池なので放出できる電流も大きく、電池が高温になり発火・破裂の恐れがあります。

  3. 製品信頼性が低い
    まともな製品もあるのですが、性能表示や安全表示が信用できないものが多い。

1.はともかく2.は困ります。
1本だけ使うのならともかく2本・4本と直列で使う製品は怖いです。
そこで3.が重要になるのですが最低限の確認ポイントは存在します。

  1. 容量の不正表示
    リチウムイオン電池のセルの高級品にはパナソニックやサムソンのものが使われますがこれらの容量は3500~3600mAh程度なのです。
    従って1本あたりが3600mAhを超えていたら要注意です。

  2. PSE(電気用品安全法)不正表示
    PSEはメーカーもしくは輸入会社が「届出」するもので現品の審査はありません。
    違反すると法人は1億円以下の罰金なのですが1.項のありさまなので海外品はPSE表示があっても届出がされているのかは疑問です。

  3. 保護回路不搭載
    先に18650は長さが65mmと書きましたが現品の多くは67~69mmです。
    65mmは生セルの長さで残りは保護回路なのです。
    従って、65mmのものには保護回路が確実に搭載されていません。

以上を念頭にヘッダの写真を見ていただくと下の18650はまともなのに上のは困ったシロモノだとお判りいただけますでしょうか。
生セルと異なり18650の製品バッテリーに国産大手のコンシューマ製品はありません。
有用なバッテリーなので今後広まっていくのは避けられないと考えますが自己防衛は怠らないようにしたいです。

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