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本を作るために書く文章。(1)

 本を書きたいと思った。自分の人生について、本に書きたいと。書きたいことなら山のようにある。しかし、山のようにあるからこそ、どこから書きはじめればいいのかわからない。何度も書きだしては、やめる。それをくり返していた。
 他人から見たら、特異な人生だろう。自分でもそう思う。しかし、誰がそれを知りたいと思うだろう。そんなことを考えはじめたらもう、一行も書けない。それでまた、書かないまま、時間だけが過ぎる。
 それでも、どうにかこうにか書きはじめることにしたのは、無理やりにでも書かないと、もう一生書かないまま終わりそうだから。そういうわけで、何の因果かこれを読んでいる人はしばしおつきあい願いたい。

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