アニメ業界への道　1問1答！　第7回 「社員とフリーランス、どっちがいい？」

まず、雇用形態として社員とフリーランスのメリット・デメリットをお話しします。

社員のメリット
・生活が安定する
・親の理解を得やすい

社員のデメリット
・自分の好きな作品の仕事を選べない
・成果が待遇に反映されづらい

月額で安定した賃金が得られて社会保険なども完備されているという待遇が大きいです。特に新人・若手の頃は技術がまだ足りないことが多いため、フリーランスよりも特に生活面で安定するでしょう。また、親の立場としては会社員として安定を望むことが多く、不安定なフリーランスよりも親の理解を得やすいという側面もあります。
一方で基本的に参加する作品は会社に指示されるため、自分の好きな作品の仕事を選べないことが多いです。自分の苦手なジャンルや不得意な分野の作品の場合、モチベーションが下がってしまうということもあり得ます。また社員の昇給は年に1・２回が一般的で、自分の成果が待遇に反映されづらいことを不満に感じるかもしれません。

フリーランスのメリット
・自分の好きな作品の仕事が選べる
・技術があれば社員雇用の固定給よりも稼ぐことができる

フリーランスのデメリット
・仕事を自分で取る必要がある
・技術が伴わなければ生活が不安定になる

自分の好きな作品の仕事が選べるというところでモチベーションを高く持って仕事ができる点は大きいです。また、技術があれば作業単価や拘束契約の報酬額を交渉できますので社員雇用の固定給よりも稼ぐことができる点です。
一方でフリーランスは仕事を自分で取る必要があります。さらにメリットである自由にやりたい仕事をするには、自分をアピールすることが必要になります。自分から制作進行や制作会社との繋がりを作り、興味のある作品があれば自分から参加したいと連絡を取る、いわゆる【営業力】や【コミュニケーション能力】が必ず必要になってきます。
また技術が伴わなければ生活が不安定になってしまう点が挙げられます。特に新人・若手の頃は技術がまだ足りないことが多いため不安定な生活を強いられることになります。

社員かフリーランスで迷ったら？
仕事の自由度と安定を天秤にかけてどちらを優先するか考えることになります。
ただし社員としてスタートを切る選択肢があるのなら、よほどの理由がない限りは社員を選んだ方がリスクは低いでしょう。ある程度仕事の経験を積んで、税金や保険なども加味した上でフリーランスの方が稼げると思えたフリーランスになるのが良いのではないでしょうか。

アニメ業界への道　1問1答！

次回、第8回 「アニメ業界の“会社選びの基準”とは？」　へ続く！→

筆者：秋吉　亮
編集協力：天木麻乃（あまき　まの）
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