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度肝を抜かれた組織図

2021年5月から1年弱働かせて貰っていたのらくら農場ですが、その強さがここに詰まっていると言っても過言ではないのではないと思っているものがあります。それが組織図なのですが、のらくら農場のそれは生物的な表現がされています。農場で働き始めてしばらく経ってから知ったのですが、現場で感じていたものが具現化された気がして、はっとしたことを覚えています。

数年前に読んだ「ティール組織」を連想させる組織だとな、と何となく感じていたのですが、改めてKindle見返してみると以下に自分でマーカーを引いてありました。この時は何となく頭で理解したつもりになっていた事象の中に、まさに今自分がいるという状況でした。

進化型(ティール)組織のリーダーたちは、(中略)自分の組織を「生命体」や「生き物」ととらえている。

フレデリック・ラルー.『ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』
鈴木立哉訳.英治出版.2018.

細胞のような形で表現された組織図

階層構造で表現されることが多い組織図ですが、のらくら農場のはこちら。

ここに添えられている「畑作業、収穫出荷というおおきな円の中を、ある程度の秩序を保ちながらかちかちっとピースが組み変わるように動き回ります。」という言葉が、まさに全員が有機的に機能しながら進化・変化し続けている細胞のような組織を言い表しています。

体で表現された一人ひとりの役割

組織図においてアルファベットで表現されている、一人ひとりの役割が表がんされたものがこちら。

私自身が前職で大事にしていたこと(どこまで実践できていたか?は自身が無い部分もあります)に、以下があります。
・片手でMustの仕事を、もう片手はWillの仕事に使う
・誰の仕事か決まっていないが必要なことを、拾いに行く
表現は違えど、のらくら農場における一人ひとりの役割にとても共通する部分を感じていました。日々の中での「余白の片手」が大切なのはもちろんのこと、シーズン中は慌ただしく過ぎていく農場においては、まとまった余白としての冬の時期をどう生かすか?が、とても大切なのだと感じています。

組織を効率的で分かりやすく運営することを考えると、権限を明確にする、役割を明確にするなど、シンプルで明確なルールを作りたくなってしまいがちです。特に大きな組織を運営しようとすると、一人ひとりが迷わずに自分の役割を遂行するのにエネルギーを使うため、コミュニケーションコストを下げるために、必要になることだと思います。
しかし、少なくとも私自身が良いなと思う組織は、複雑さを残した生態系のような組織なんだな、ということを改めて実感しています。そしてそのような組織を機能させるには、並大抵ではない思考とその実行が不可欠だということを、のらくら農場で目の当たりにしました。

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