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劇場版シティーハンター天使の涙、初日感想(ネタバレ含む)


はじめに。

台風13号が関東にやってきた2023/9/8、
劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)が初日を迎えた。
前作の劇場版公開時も初日は平日の金曜日だったが、特に知り合いもおらず、初日に映画を見に行くという感覚がなくて、2日目に行ったら、パンフ以外は売れ切れて何も買えなかった思い出が。
今回は半休取ってまずは朝イチでグッズ確保、コラボカードを2種作成、コラボドリンク3種購入と、台風の中、3箇所の映画館を歩き回ってきました。
試写会は元々日程的に無理だったので、ほぼ応募すらせず、ネタバレも見ず、完全なる初見感想いきます。
ちなみに公式サイトがメディアに既に解禁したネタバレは、うちのタマ知りませんか?のタマと、ルパン三世がどこかで登場するという情報。正直それも伏せておいて欲しかったんですが。試写会組も、それバラしちゃうの?とざわついてましたし。

ここからネタバレ有りの感想

冒頭いきなりシティーハンターらしくない絵面で、一瞬違うアニメ見に来たかと思ってしまった空中シーン。令和版ガツチャマン?と思わせる白い飛行スーツの影が降り立って、颯爽と脱げば、見慣れたレオタードの三人娘キャッツアイ。
予告で出ることは判っていたけれど、いきなり最初から来るとは思わなかった。
レオタード姿で腰に手をあてポーズ取る3人の両脇からガタイがいいレオタードが2人ひょっこり。
冴羽獠はさておき、ファルコンあなたまで?……美樹ちゃんが知ったら泣くぞ?(とか思っていたが、後でキャッツアイを迎えに来るヘリの操縦が美樹ちゃんだった)
キャッツの3人に呆れられながらも、何処かの施設に乗り込む三姉妹とレオタード男2人。
レオタードの二人は引き付け役で警備員を建物屋上へ誘導。変態め〜と言われていたが、確かに、北条先生のイラストのキャッツと同じレオタード着せられた俊夫とお揃いのレオタードですからね。画面がバストアップのカットなら、タンクトップ姿に見えなくもないが。
警備員もただの見廻りレベルでなく、銃を扱うので、そこそこ強そうだが、所詮二人には敵わないわけで。レオタードをぱっと脱ぎ捨てると、いつもの水色ジャケットと戦闘服に変わるの、マジシャンレベルで意味が判らないが、そこもテレビ版の若干荒唐無稽なアニメのシティーハンターらしい。
一方キャッツはいつも通りの手際の良さで絵を盗むが、どうやら絵の後ろに隠された箱が目的らしい。退散間際に瞳ちゃんが撃たれて絵を落としてしまい、第三者の仮面の謎人物に奪われてしまう。
そこへ獠ちゃん海ちゃんが現れ、仮面の人物と闘うが逃してしまう。
去る敵に触れた瞬間の顔からして、仮面の人物は女性なんだろうな〜と察する。

今回のオープニング曲、TMネットワークの新曲なわけだけど、哲ちゃんのプレッシャーと意気込みを想像して目頭熱くなりました。
幕開けにふさわしい晴れやかなナンバー。
赤いミニクーパーが町中走るシーンで、ちらとアニメキャラになったTMの3人も映るし。
新宿のビジョン広告では前回の映画の依頼人あいちゃんが出ていてあぁ活躍しているんだなとニコニコになるし。(実際、演じた女優さんもあの映画のあと大躍進しているから、どこかリンクしている感覚)

依頼人の金髪美女アンジーちゃん。猫探しの依頼人。
動画制作者という体で二人に近付くけれど、割と早く、それは嘘とバレた。
まさか依頼用の猫の写真が、新宿東口の猫のビジョン広告の立体猫ちゃんとはね。
これもコラボの一つだよね。(そういや前回の映画の時はまだこの猫なかったっけ?)

キャッツの3人に頭が上がらない海美樹の二人。喫茶店の強化設備費を姉妹に持って貰ったらしい。なるほどね。
今回は美樹ちゃんのデザートメニュー祭りが凄かった。相変わらず海美樹は尊い。美樹ちゃん、前回よりも科白ある気がするし、嬉しい。
冴子さん登場するなりいきなり、獠ちゃんへのビンタですか。余裕ないのは……槇村絡みだからか。下山田さんも登場だけど、なんかキャラ変させられた?前回あんなにクールだったのに、なんでこんな騒がしいキャラになっちゃったの?人格崩壊するほど、公安の仕事にメンタルやられたのか。
(凄く嫌な解釈すると、槇村出すために、大人の事情でクールなキャラポジション降ろされたとしたら、それは槇村ファンの自分としては嫌なんだけどな。キャラ出すために、周りのキャラ改変するのは。むしろ下山田さんはカタブツでとっつきにくかった位の過去を、槇村と冴子さんに出会って、少し人間臭くなった……あたりの設定は妄想していた)

冒頭でキャッツと協力して盗み出そうとしていたのは、エンジェルダストのオリジナル?版らしい。そこで赤いペガサスだとか、ユニオンテオーペだとか懐かしい名前が。
アニメ版の槇村は赤いペガサスにやられた設定だったので、まあ、今回はその路線かなと思っていたし、予告で何度も槇村の「香を頼む……」を聞いたので、そのシーンも再度セルフリメイクで見ると覚悟していたけれど、こんなに序盤?から、いきなり見せられるとは!もしや槇村のシーン、これでおしまい?いやそれでも、前回のエンディングだけ登場よりは有り難いので。新録の槇村ボイス聞けただけで、泣ける。

アンジーは、ユニオンテオーペの中でも、海原に目をかけられた特別部隊の3人のうちの一人で、海原に対しかなり精神的に依存しているみたい。
海原が今のようになってしまった原因のエンジェルダストを葬りたくて盗み、また彼が最高傑作と評する冴羽獠に、あれは恨みというより嫉妬、彼を超えて自分が海原の一番の存在になりたいという羨望。
エンジェルダスト盗んで、組織に追われる身になりながら、海原の一番になりたいという矛盾していそうで、まっすぐな感情。

アンジー対冴羽獠という避けられない戦闘、原作のミックの立場を課せられたアンジーだけれど、女性キャラだし、冴羽さんが勝つことで結局は戦意喪失パターンかな、と思ったら、ここに来て海原が回収したエンジェルダストを彼女に使うというエグさ。
ミック並みにつらい役割を女性キャラにやらせちゃうのか〜!
アンジーがエンジェルダストに抗い苦しむシーン、泣かずに見られないし、だからこの役、沢城さんなのかと。男性だったら、ミックだったら、山ちゃんだったろうな……という演技力見せつけられるシーン。
そして海原の容赦なさがこれでもかと大スクリーンで叩きつけられた。
アンジー戦、印象的だったのが、香ちゃんが終始呼ぶのが獠ではなくアンジーなところ。昔なら獠の名を連呼していただろう。
ここで中盤で出てきた彼女自身の科白「獠は死なない」が、体現されているんだな。
原作のミックと違って、明確に墓まで出てきたので、アンジー復活の道は絶たれたっぽい。
アニオリのエンジェルダスト編、容赦ないな。
アンジーの墓参りする二人。冴羽さんのインナーが黒シャツになっているの初めてみたわ。そうきたか。喪服着るようなキャラではないが、そうきたか。
そして墓前に備える花束を持った海原登場。
……ここでか!
……からの、ゲワイイントロ、止めて引く。
うわあ、これ完全に次回へ続く、だ。
無理に一本の映画にまとめず、続編見せてくれるんだ。
鳥肌たった。
エンディングの映像、アニメ初期の、まさにGet Wildが初めて流れた時のあの感じをアップデートした映像で最高でした。
前回が、帰ってきたよ、面白さ詰め込み大放出!に対し、
アニメの最終地点、まさに終わりの始まりが今回の映画。

劇中では親父発言はなく、失せろ……なのは、アニメの冴羽獠と、原作の冴羽獠の違いかな。
まだアンジーの科白でしか、海原と冴羽獠の関係が見せてきていないので、次回がっつり過去が見られそう。

試写会いった人が賛否両論ていう噂を来たけれど、原作強火担は確かにモヤモヤするかも。でもそもそもアニオリ設定なかった事にして、原作の完全映像化というのはないだろうことは、自分は前回の御国くんの存在で明らかだったので(ミック=御国という位置付け、原作ミックポジションはアニオリだとロバート)、この展開は納得。
何もかも原作に寄せる必要はないと、自分は思うし、もしかしてこの後で親父発言は用意されているかもしれないから、焦らずアニメ版の最終章堪能したいな。

槇村……TM……

と、ここまでは話の流れ的な感想で。自分が真っ先に叫びたかった感想は後回しにしていたんですが。

そう。
まさか急に、槇村の、過去シーンが来るとは!
あまりに急な供給だったので、硬直してしまいましたよ。

もうなんか。
頭真っ白になりかけたので、2回目以降はしっかりと槇村見てきます。
急な推しの供給は心臓に悪い。有難うございます。

あと今回、劇中歌、TM祭で。
しかも哲ちゃんの3の主題歌も使われたし。

気付いたら、映画館の座席に一度ももたれる事なく見終えました。鞄ぎゅっとしたまま硬直していた。
2回目は、もっとリラックスした見られるはず。
エンジェルダスト、もちろん薬物としてのエンジェルダストの事でもあるけれど、
海原に対する純粋なアンジーの、まさに天使の涙でした。

あと今回もサッポロのビールとか、商品名ありのカップ麺だとか、ガンダムとか、コラボネタところどころあって、ニヤリとしてしまう演出。

是非多くの人に見て欲しい。

まさか、ルパンが香ちゃんの仕事の心配するような仲だったとは。
キャッツアイとルパン三世共演したので、シティーハンターとルパン三世の共演期待したい!


追記 舞台挨拶付き上映(ライビュ)のエピソード

9/9(土)新宿聖地の舞台挨拶付き上映……は残念ながら行けませんでしたが、同時生中継のライブビューイングに参加してきました。

玄田さんは冒頭の「怪盗戦隊キャッツアイ」の掛け声シーンに、命賭けてアテレコしたそうです。
沢城さんが大変だったのは、対冴羽獠から最後は対自分で闘わなくては行けないところが大変だったそう。そして香ちゃんと肉じゃが作るシーンのアンジーがお砂糖こんなに?という科白が(境遇が違い過ぎてなかなか自分と共通項がない彼女に対し)共感できた箇所だそう。
賢雄さんは科白少なくてギャラ泥棒なんて笑われてましたが。どこの現場行っても自分が最年長の事が多いけれど、ここは先輩がいて緊張する、と。
一龍斎さんの「賢雄(端役だった頃に比べ)声が低くなったね」に対し、「そりゃ30云年経てば……ね」と、苦笑。
伊倉さん「香は戦闘シーンになると役立たずなんで、せめて心込めて二人の名前を呼びました」。
神谷さん「台本読みながらワクワクして」なと。

4回目見た後の追記

毎回アンジー戦の辛いシーンで涙して、心が持っていかれるのでエンドロール後に考えが吹っ飛ぶんですが、本日4回目はMX4Dで見た事で、アトラクション感が増して、少し冷静に物語を見る事ができました。
改めて感じたのは、海原がエンジェルダストをアンジーに撃ち込むシーンのエグさ。
女性ゲストキャラに今回容赦ないっていう思いがずっとあっただけに、うっかり気持ちが置いてけぼりになってましたが、あのシーンの残酷さはアニメのCHでは一番になるのでは?
エンジェルダストは必要ない、私が居ればいいって存在意義を必死にアピールしてくる(育てた)我が子に対し、
お前の願いを叶えてやろうって言って、エンジェルダストを捩じ込んでくる鬼畜っぷり。アンジーの絶望感は半端ない。
今までのアニメのシティーハンターって、どんな悪役が出てきても、なんとなく何処かしらに救いの要素があった気がしたけれど、今回はそんな救いは全部切り捨てている。アニメでの最終章への覚悟というか、腹括った感がすごい。