3回目にして、2024年1回目のヴィクラムとヴェーダ(ネタバレ有)
はじめに
2023年の6月18日に、IDEで初めて「ヴィクラムとヴェーダ(ヒンディリメイク版)」「ヴィクラムとヴェーダー(タミルオリジナル版)」の連続上映を浴びてから、約7ヶ月。
通算3回目にして、全国上映開始した「ヴィクラムとヴェーダ」を2024年1月8日に見てきました。
なお、ヒンディ版は「ヴェーダ」、タミルオリジナルは「ヴェーダー」と区別した和訳にしているそうです。
1回目が昨年の6/18で、オリジナル版よりも先に上映なのはリメイク版の方が判り易いという配慮からか、確かにリメイク見てからの方がタミルの伏線を見逃さずに済みました。
2回目がその2週後の7/2で応援上映のヒンディ版。とはいえ、初見の参加者多くて、皆さん見入ってましたが。この辺りの初見感想は昨年のnoteで書いたので割愛します。
全国上映というのは、映画単体で公式サイトが作られるんですね。
6月~7月のIDEではヒンディ版2回鑑賞、タミル版1回鑑賞でしたが、秋のIDEで無事2回目のタミル版を鑑賞できたので、2023年はそれぞれ2回ずつ楽しみました。
タミルの殺傷力を鉈などの刃物とするなら、ヒンディ版は銃といった感じがします。どちらが殺傷力高いとかじゃなくて、なんとなくこう似合う道具のイメージで。
ネタバレというか3回目の感想
前回の鑑賞から間があいたことで、リティクさん、サイーフさんのそれぞれの出演作を見る機会がありまして。
インド映画初心者の自分は、このヴィクラムとヴェーダでリティクさんを初めて知ったことになる(はず)なんですが……。
その時点でもリティクさんのスター性は、なんとなくファンの方のツイートで感じていました。そして初見でも圧倒的存在感を感じたのですが、今見直すとそれでもだいぶ抑えているんだなという印象。キラキラ感を抑え気味にして、劇中のヴェーダ初登場時はだいぶ渋めの色合いできている。他の映画に比べたら、だいぶモッサい感じできめている。……からのアルコリアでだいぶ弾けた感じ。
一方サイーフさん、初見ではリティクさんに対してちょっと地味な印象を受けたんですが、3回目鑑賞で、これは体格の対比的にもとてもバランスよいなぁって。リティクさん、筋肉質だけど細いんですよね……全体が。それに対してサイーフさんの適度な厚み、横からの胸板とかはヴィクラムが仲間内で頼られる存在であるのを、体格でも表現している感じ。そしてリティクさんの鍛えているけれど細身に見える身体は、裏社会でもまれつつ強かに生き抜いてきたヴェーダを象徴している。そんな違いが顕著な二人が、実は表裏一体であり、実は近くもあり、最後の銃撃戦などの共闘などは二つの点が重なった印象。
タミル版はヴェクラムもヴェーダーも厚みのある身体で、身長も似た感じで、似ているけれど対比している二人が、しだいに境界線があいまいになっていくような作品だった。
このちょっとした見た目の演出も、さすがだなと。
同じ監督によるリメイクだからこそ、タミル版では出来なかった表現を模索したのかな等と思って見たり。
あとサイーフさん、最近みたDVDで美麗な青年で、目元がもう池田理代子先生の世界から抜け出したみたいな人だなって思ってましたが、今日のヴィクラムも全体の印象はごつくなったとはいえ、目元は相変わらず劇画のような印象でしたよ。
……とここまで書いておいて、英語版ウィキを見ると、当初はシャー・ルク・カーンに打診をしたとか、当初のヴェーダ役はアーミル・カーンが予定されていたとかという文言が。おや、結果として体格の対比は、キャストが二転三転した故の結果かな。最終的に良いバランスに落ち着いたと思いますが。
あと3回目でようやく気付いた違いは、後半、新米刑事を殴るだけで見逃したところでタミル版だと「彼はまだやり直せる」みたいな科白だったけれど、リメイクだと「もう(お前は立派な)犯罪者だ」とだけ言い捨てていて、おや?って感じだった。
「Alcoholia」は記憶の中以上に、手の振りが激しくて、これ後ろのダンサーさん含めて揃えるの大変だったろうなって。
ボスも一緒に踊っているの、本当に良いよね。しかもヴェーダが酒瓶割ったところで、一緒に「あ~ぁ」という顔しているし。ヒンディ版のボスは背が高くて格好良い。
そういえば昨年のIDEでの上映は、入手したマスター?映像の段階で傷があったか何かで、音が割れていたんですよね。これは日本ではどうしようもない案件で。今回、全国上映にあたり新たに入手したって事ですからね、同じ映画を再取得って大変だったかと思います。
その分、音割れのない通常上映でやっと鑑賞出来ました。
ただ元からやはり音源は音のバランスがところどころ強めで、そういう意味ではタミル版よりも若干耳にキンとくるかも。
ヴィクラムの友人アッバス役の方、ずっと苦悩しているみたいなお顔立ちだったから、余計ずっと辛かったなぁ。
https://youtube.com/shorts/CSvHL2MAtTQ?si=wfOnTl25DMC_CvXF
実は2023年の鑑賞では、ヴェーダが上から落ちてきて、シマのボスを真っ二つにしたってシーン、タミル版だと2階から降りてきて、ヒンディ版だと3回から飛び降りてきたっていうのを、見終わった後にどなたかのツイートで見かけて、自分の目では確認できなかったんですよね。
今日、ようやう大きいスクリーンで3階から飛び折りシーン見られました。
ヒンディ版ヴェーダの身軽さを表現したかったのかな。
おまけ
ところで、全国上映ということはパンフレットも作成されるわけで。
小ぶりながらも冊子モノがあるのは嬉しいですね。中身の文字が意外に大きくて、あれ?って感じでしたが。
あと封入特典?のポストカード、切り取って使えるって書いてありますが、勿体なくて使えませんよ……。