見出し画像

IMW「ジッラ 修羅のシマ」みてきました(ネタバレ有り)

はじめに


インディアンムービーウィークのヴィジャイ特集5本のうちの4本目、「ジッラ 修羅のシマ」(原題:Jilla)を遂にみてきました。
掲載ページのあらすじ欄に

〝完璧俳優〟と称されるマラヤーラム語映画界の大スター、モーハンラール(ザ・デュオ)が共演。ギャングものでありながら、コメディ満載、ダンスもあり、家族のドラマにほろりとする。京都や鳥取で撮影されたソングシーンが含まれる。

インディアンムービーウィーク2023パート1
https://ttcg.jp/cineka_omori/movie/0988500.html

とあったので気になっていたんだけれど、今までずっと平日に昼まで参加できなかった。今回は夜の回だったので無事鑑賞。
冒頭からバーン💥と『完璧俳優 モーハンラール』の文字が。
そして『若大将ヴィジャイ』の文字が。
まだ『若』がついていた頃なのか。

モーハンラールさんの貫禄とちょっとした表情の可愛いさ😍
一緒に踊るシーンが最高でした。



ここからネタバレ含みます

映画の専用チャンネルがつべにありました。
そこでトレーラーもあったので貼っておきます↓


本編最初、投石の腕が凄い少年登場。その腕で賭けに勝って稼いだお金でお父さんに自転車をねだるんだけど、今は忙しいと相手にされない。
出かける父のトランクにこっそり隠れてついていく彼。
父親はこの辺りを牛耳るマフィアの首領シヴァンを車で出迎えるところ。ボスの奥さんが産気づいて急いで病院へと送るところだった。
ところがそこへ命を狙う敵の集団が……。
その剛腕で敵を倒していくも、産気づいた奥さんが車から出てきたところを襲われそうになる。
そこで投石によってその奥さんを守り、近くの小屋に彼女を連れて隠れる。
しかし乱入してきた警察やら敵やらでゴタゴタしている内に、彼の父が警察に殺されてしまう。この時点で母親出てこないので多分父子家庭。
そしてシヴァンに育てられた少年シャクティは、大の警察嫌いとなり、カーキの色を見るだけで大激怒するような子になる。
やがて彼の右腕となって、島を荒らしにくる荒くれ者たちをたった一人で叩きのめす腕前に成長していった。

少年シャクティ役の子、シャールクカーンばりのシュッとした顔立ちなのに、成長した後に振り返るとタラパティの顔になっているの、流石に成長した数年間に何があった?となるくらいの変貌ぶりに。
シヴァンには実の子もいるが、シャクティを溺愛している。でもその息子が彼に対して負の感情を抱く様子はなく、その妹とも血の繋がりはないものの、家族のように過ごしている。

で、なんやかんやあって、警察に新任の警視総監がやってくるんだけど、今までシヴァンを恐れて警察はほとんど手出し出来なかったところを、彼は単身乗り込んできて真っ向から対立。
その技量を買ったのか、それとも翌日にはすぐ釈放されるのをわかって余裕を見せたのか、シヴァンは彼に連行されていく。
連絡を受けたシャクティは警察署、留置所、連れて行かれそうなあらゆる施設を当たるがどこにも彼は連れてこられていないという。

警視総監は殺風景な場所にシヴァンをおろし、逮捕しても権力ですぐに釈放されるが、ここで置き去りにしたら(スマホなど連絡手段を持たないで身一つの)シヴァンは警察に対し恐怖を覚えるようになるといい、本当に人気の無いその場所に彼を置いて去っていく。
彼はポツンと道端の岩に座り、やがて現地の村人たちが集まって好奇に目にさらされる。
探し回ったシャクティが車で迎えにきた時のシヴァンの上目遣いの目、ちょっと凹んでいるのか寂しかったのか、どちらにも見える絶妙な表情で『もしやこれが完璧俳優言われる所以?』などとグッときた。
ただものでない警視総監の存在に、今後は警察の情報収集も必要だと思い、彼はシャクティに警官になれと命じる。

警察が大嫌いなシャクティは筆記試験などは落ちるようにと必死の抵抗を試みたが、結局裏から手を回して合格させられてしまう。反発していたものの、シヴァンが望むなら……と渋々警察に入る。

そしてシヴァンが無理やり立ち退かせて建設予定地として閉鎖した施設から、大規模な爆発事故が。街は火の海になり、大勢の人が命を落としたり重傷をおう姿を見て、シャクティは苦しみ出す。

そして警察官として治安維持に乗り出すため、シヴァンの舎弟たちを含め、町中のギャングの部下達を逮捕する。シャクティは、シヴァンをもう犯罪をさせないように変えたいと願い、シヴァンは拒む。

やがて彼らの間には深い溝ができ、対抗するようになる。


キネカ大森のポスターより

シャクティを警察官にしようとする一連の流れや、ガス爆発の件は、シヴァンにある男の策略だったと明らかに。
シャクティが父を失ったあの日、同じく父を失い、シヴァンに長年復讐を誓っていた男だった。


ここからが感想


いやもうこれ感想じゃなくてあらすじなんですが。
その復讐企んでいた彼、回想シーンの少年姿、シャクティとそんなに年齢差なさそうなんですが、現在の見た目が叔父と甥っ子くらいに見えるんですが、これって実はシャクティそれなりの年齢だったこと?

冒頭ではずっと共に歩んでいた道が、話がすすむにつれ、シャクティとシヴァンの道がどんどん離れてすれ違っていくのがつらくて。正義にめざめたシャクティは確かに正しいんだけど、そしてシャクティなりにシヴァンのことは更生?させたくて、あれこれ動いているんだけど、どれも誤解によってどんどん溝が深まっていく。

そしてついに、シヴァンの実の息子が撃たれてしまい、その罪をシャクティが着せられるという罠が。

本当にこれ後半、シヴァンがシャクティに対してどう動くかハラハラしてました。
あんなに親子みたいな関係だった二人が、他人の陰謀で絆を壊されていく……
しかも実の息子が……ってなったら、親としてはもうどんなにかわいがっていた彼でも許せないよなぁ……と。

中盤、シャクティが一目ぼれする彼女が出てくるんですが、これがまた負けず嫌いのタイプで。
すんなりうまくはいかないんですが、後半で良い感じになるダンスシーンが、噂の日本ロケ出てくるシーンでした。

後ろの山、どうみても日本だし、急な太秦撮影所は笑うし、伏見稲荷で踊っちゃう二人……。
完全にタラパティのMVです。映画の内容に日本はみじんも関係ないので。
それでも、いやその関係なさがいいのかも。

シャクティがシヴァンに引き取られて以来の同級生は、彼が大嫌いな警官になって会いにくるんですが、これが本当にかわいそうなくらいの役回りに。彼にたたかれ、彼女にたたかれ、お尻に釘?をさされ、あそこを蹴られ、でもなんやかんやいって、いつもシャクティに連絡をとってきて、情報をくれる。

最終的に見終わった感想、ヒロイン出てくるけれど、なんかヒロインポジションは完全にシヴァンだったなぁ、と。
シャクティの中での一番は、ヒロインより彼なんじゃないかなと。

これもう1回見たいなって思いました。

追記

モーハンラールさんのホームページがあるんですね。
こちらを見ると、洋物の映画のご出演もあるみたい。もっといろいろみたいなぁ。

あとルンギに似た衣装、ずっとなんだろうって思ってましたが解説がありました。

ルンギは普段着、ドーティは民族衣装(もっと正式なもの?)という認識でいいのかな。
あとちらと見かけた記事だと、ルンギは2mの腰布、ドーティは4mくらいあるっていう文章も見かけた。
確かにドーティは丈が長そう。
どちらも走ったり動いたりするときに、裾をウエストにちょいと挟むけれど。

モーハンラールさん、マラヤーラム映画界の大スターなんですね。
ん?てことは、ジッラの声は吹替なのかな……。