21. ラルフチャートのふりかえり
アドカレ21日目は「ラルフチャートのふりかえり」。
今回と次回は振り返り(PDCAのA)の話を書く。
ラルフチャートが何かについては10日のnoteに書いた(今回のnoteの最後に説明スライドを張っておいたので忘れた人は見てね)。ここでは、テストが終わった後に行う振り返りの話。
ラルフチャートに限らず「モデル」は何でも振り返ったほうが良い。
状態遷移図、原因結果グラフ、CFD、ユースケース図、ペトリネットなど図にしたものは言うに及ばず、同値分割したときの線だってモデルだし、何なら、文字だけのユーザーストーリーだって「ペルソナ + ニーズ + 目的」以外の情報を捨象したモデルだ。
モデルは上手い下手があることから分かる通り、ラルフチャートも技術力が反映される。
レビューでは、指摘を受けっぱなしでサンドバッグ状態だったテストエンジニアも、テストが終わる頃には自分で描いたラルフチャートについての良さ・悪さが分かっている。
ラルフチャートで識別した因子に抜け漏れがなかったか振り返ろう。ラルフチャートを描いた人ととテストをした人が違っていたら、一緒に振り返ろう。新人も入れて振り返ろう。
モデルの作りっぱなしは良くないから。
(モデル作成について上達するチャンスを失っているから。)
最後にHAYST法の工夫の一つを紹介する。
6W2H(木構造のグラフ:発散)→FV表(表:収束)→ラルフチャート(図:発散)→FL表(表:収束)→禁則グラフ(木構造のグラフ:発散)→直交表(表:収束)
と、このようにHAYST法ではテスト用のマトリクスが出来るまで3回の発散と3回の収束をしている。
トレーサビリティを犠牲にして、思考を広げやすいツール(図)とまとめやすいツール(表)を交互に組み合わせることで最終成果物であるテストマトリクスの品質を上げている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?