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誓ったリベンジと夢の先

Official髭男dism 『SHOCKING NUTS TOUR』
前回のアリーナツアーに引き続き、今回もサポートメンバー(Key,Gt,Bass)として参加させていただきました。

自分が参加したの武道館3日目までの計7公演。

まず前回のアリーナツアーとの違いは、ほとんど全てのリハーサルをレフティの代わりに行ったことでした。

ただのリハーサルと思うと思いますが、
担当している楽器が多い分機材も複雑になりがちです。

それを操りリハーサルをスムーズにしていくのはなかなかのスリルでした。

でもおかげさまでみっちりリハーサルをできたし、その中でチームとしての絆がより深まった感覚があります。

そしてツアー初日。
念願の青森公演。

何度も言っていますが、本当に来たかった場所でした。
前回のアリーナツアーで中止になってしまった場所。
「青森に髭男が来る!」と心待ちにしていたファンの方々の本当に落ち込んだ表情を想像しただけで、
前回は胸がエグられるような想いでした。

だから個人的に次のツアーも少しでも参加させてほしい!という想いと、その少しが青森だけでもいい!という想いがありました。

胸に深く誓ったリベンジ。

やはりメンバーもチームも同じ想いで、
青森からツアーをスタートさせるという
何とも髭男らしい心温まる選択に、
幸運にも便乗することができました。

そして名古屋公演を経て武道館公演。

実は自分が音楽を本気でやろうと思ってちょうど22年くらい経ちます。
そして最初に抱いた明確な夢は「武道館のステージに立つ」というものでした。

学生時代から自分と親しくしてくれていた人達はみんな知ってるんじゃないかな。
事あるごとに「武道館」って言ってた気がするから(笑)

その夢は20代になり、
音楽活動を重ねていくうちに徐々に大きな場所でやれるようになり、
それはやがて「目標」へと姿を変えていきました。

しかし20代を終えて、その目標はまた「夢」へと変わっていきます。

その夢は10代の頃に見ていた希望に満ちた夢とは違う、
眠った時に見る「夢」のような感覚。

「まぁもう無理かもな…」

完全には諦めていないものの、いつしかそんな感情すら抱いてしまっていた時期もありました。

最初に武道館に行った時に聖地と聞き、
それから色んなミュージシャンの武道館ライブを、
二階席でも一階席でもアリーナでも何十回と観てきました。

「自分が観たことない武道館は、ステージからの武道館だけ」
「九段下の駅から目を瞑りながらでも武道館にたどり着ける」

こんな何にもならない話を永遠として。

そんな今にも消えて無くなりそうなほどの淡い夢が、
今回のツアーで急に目の前に鮮やかな色で現れて。

本当に幸せな時間でした。
本当に本当に幸せな時間でした。

22年。
かかりすぎだよね(笑)
でも掴んだ。この手で掴んだ。
そしてそれが髭男のサポートで本当に良かった。

そんなこの手から今にも溢れそうな夢を叶えてくれた髭男には本当に感謝しています。

名古屋も東京以外の場所で一番ライブをしてきた思い出の地。
楽しかった思い出も苦い思い出ももいっぱいあるけれど、そんな場所で髭男のサポートとしてライブができたのは嬉しかった。

しかしこんな素敵な展開に水を差すかのように、
武道館最終日と大阪公演がメンバーのコロナ感染により延期又は中止に。

自分自身とても残念でしたが、
何より心待ちにしていたファンの方々や
大事な時期にコロナにかかってしまったメンバーの心情がとても心配でした。

みんなかなりの過密スケジュールで免疫力が落ちてたのかな。
もう大丈夫だろうと僕は思ってしまっていたのですが、
こうやって思い知らされる。

あの景色が「当たり前の日常」ではないということを。

落ち込んでしまう気持ち。
悲しくて涙が止まらない夜。
心配で不安な思い。

誰が悪いわけでもないから、
そんな誰にもぶつけられない複雑な感情が空中に漂っているような気がします。

すぐに立ち直れる人もいるし、
しばらく立ち直れない人もいる。

でもたぶんそれは愛の強さ弱さがそうさせているわけではなくて、

愛が強い故に前を向く決断。
愛が強い故に立ち止まってしまう純粋さ。

みんな髭男が大好きだから自分に合った方法で、
彼らを「待っている」
そう思ったよ。

前回のツアーに引き続き、
またも胸の奥深くに誓ったリベンジ。

それは髭男のメンバーの方が遥かに深く刻まれているはず。

自分はこのツアーを彼らの近くでずっと見ていたから、
その彼らのリベンジを応援したい。
まだまだ続くこのSHOCKING NUTS TOURを応援したい。

振り返れば様々なストーリーがありますが、
それぞれの公演にはそれぞれ唯一無二の色があって、
まるでパレットに丁寧に出された色鮮やかな絵の具のように、
鮮明に思い出を彩ってくれています。

それもこれも全部髭男がいてくれたから。
そしてその髭男を好きになったファンの方々のおかげでございます。

個人的にここから先は「夢の先」
どんな景色が待っているのだろうか。

その景色を一緒に眺めてくれたら嬉しいです。

素晴らしいメンバー、素晴らしいチーム、素晴らしいファンの方々に最大級の感謝を込めて。

ツアー最終日を笑顔で迎えられるように祈っております。

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