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空き家の価値と資産性

空き家を所有されているかたのほとんどが、「まだ、困っていない」といって、そのまま放置しています。本当に困っていませんか?困ってからどうするんですか?


1.いつかって、いつ?

「いつか、どうにかしなければとは思っている」

これまでご相談を頂いた、空き家の所有者様のほとんどが、この台詞をおっしゃいます。

家族以外の人が使うのが嫌だというお気持ちの方は、もう覚悟を決めて所有し続けるしかないので、そっとしています。

しかし、空き家を所有し続けるのは費用が掛かります。
なので、結局、冒頭の台詞をおっしゃるんですね。

空家を所有していると、
その維持や管理にかかる費用や手間が発生します。

庭の手入れや建物の点検、
税金や保険料の支払い、
刻々と建物は劣化し、いつか大きな修繕費が掛かります。
メンテナンスにかかる費用やストレスは、重くなるばかりです。

その費用とストレスは、所有者さんにとっては当たり前になってしまっているのかもしれませんが、実は、気づいていないだけなんです。

その費用とストレスから解放されたときに、初めて気が付く人が多いんです。

いつか、ではなく、早く解放されたくないですか?

2.空き家の価値とは

空き家の所有者さんは、不動産の価値を、土地や建物の評価額で語りがちです。
しかし、実際の価値は、欲しい人、使いたい人がいるかいないかで決まります。

欲しい人がいて初めて、その不動産には価値ができます。
逆に、欲しい人がいない不動産には価値がありません。

空き家の所有者さんは、空き家を所有していることで、固定資産税と都市計画税を毎年払っています。
この税金は、不動産の評価額で金額が決まるのですが、この、評価額とは、あくまでも税金の額を決めるための指標で、実際の不動産の価値とは似て非なるものです。もちろん、売買金額とも連動するものではありません。

これが、なかなか空き家の所有者さんに理解してもらえないことが多いんです。

空き家の所有者さんは、税金も支払っているし、自分の所有している不動産に価値があると、もちろん思っていますよね?
実際はそうとは限らないですし、土地の環境や、建物の状況によっては、価値がない場合もあり得ます。

ひどいときは、タダでもいいから手放したいのに、タダでも欲しい人がいない場合だってあるのです。
そして、その場合でも、毎年、税金は払い続ける必要があるんです。 
そんなの悲劇だと思いませんか?

3.資産の最大化

資産と、負債の違い、しっていますか?
空き家は、資産と負債のどちらだと思います?

答えは・・・
空き家は「負債」なんです。

資産と負債の違いをまずはご説明します。

資産とは・・・価値を生み出すもの
負債とは・・・価値を生み出さないもの
です。

あなたの空き家は、なにかの価値を生み出していますか?

うちの空き家は価値を生み出す「資産」だよ!っていう人、いたらコメントお待ちしています!

私が知る限り、空き家はすべて「負債」です。
第1章でも書きましたが、空き家は、所有者様のストレスとお金を搾取していく「負債」なんです。

持ち主にとっては、ノスタルジックな思い出や感傷が、価値になっているのは十分理解できますが、それは世間一般のみなさんと共有できる価値ではないのです。

不動産は、活用されて初めて、「資産」となるのです。
空き家のまま放置しているのであれば、そもそも「資産」ではないと、ご理解いただけましたか?

さらに、空家は時間の経過とともに価値を失いがちです。

建物や設備の老朽化、
周辺環境の変化、
地域の発展・衰退などにより、
将来的な価値の低下が予想されます。

空き家を放置し続けることにメリットはありません。
早めに空家を処分・もしくは活用することで、空き家の資産性の最大化を図ることができます。

4.空き家の活用とは

空き家の活用というと、
”リフォームやリノベーションをして、住まいや店舗にする”
が、もっともポピュラーですが、建物の状況によってはそれができない、もしくは費用が掛かりすぎてしまう場合もあります。

その場合は、建物は解体して、土地として活用することも一つの方法となりますし、もしくは、解体費を差し引いた価格(タダでもいい)で現況売りというのも一つの方法となります。

この、解体の価格が近年急激に高騰しているのをご存知ですか?
石綿に対する規制が厳しくなり、解体にかかる費用が急激に上がってしまい、建物に価値がない場合、土地値を解体費用が上回ってしまうケースが増えているんです😢

それでも、空き家を所有し続けた場合の費用とストレスより、多少マイナスでも手放したいと考えるわけですが、実際は、その解体費用さえ、工面できない所有者さんも少なくありません。

解体費用は建物の大きさに比例しますから、建物が大きいとその分、解体費用もたくさんかかります。土地の価値が安い田舎にいけばいくほど、この逆転が生まれやすいんです。

空き家という負債を抱えたみなさん、出来る限り、建物に価値があるうちに、なにかしらの活用を考えた方が賢明だと思いませんか?

5.まとめ

空き家の価値と資産性について、まとめてみました。
空き家をいますぐ活用することの重要性とそのメリットについて、お伝えしたつもりですが、この想いが伝わっていることを祈っています。

空き家のお医者さんのところに相談に来る空き家の所有者様は、ほとんどの人が空き家を資産だと思ってご相談に来られます。
しかし、実際には思っているほどの価値がないことも多く、どんな伝え方をしても、信じてもらえない場合や、逆に腹を立てられる方もいらっしゃいます。

私の言葉に説得力がないばかりにご不快な思いをさせてしまっていますが、「資産と負債」と、「価値」についてご理解いただかないと、話はその先に進みません。

現状をご理解いただき、物件の現況や、これからの地域の将来性など、様々なことを考慮して、最善の策を一緒に探したいからです。

耳障りのいい言葉だけを話していては私の仕事は務まりません。
所有者様にとって、耳の痛い内容もあるかもしれません。
でも、所有者様にとって、一番不利益にならない方法を提案していますので、フラットなお気持ちで、耳を貸していただきたいものです。

なんだかトーンが低くなってしまいましたが、逆です。
前向きなご提案ですのでご安心ください❣☺🌻


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