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「とき」の解説のような

今日出した詩が、
135冊目の最後の詩になります。

明日から136冊目の詩が載ります。
ノートが変わると、なんとなく雰囲気も変わる気がします。

今回の詩は、
ちょっと暗さが和らいでいる??

【時は 
 いつも満ちているわけじゃない
 あっさりと身を引き
 積み重ねていたはずの距離を失わせる
 目の前に
 唐突に再会は叶い
 それは同時に 今 この時のことに成り
 だからまるで片時もはなれたことは
 無かったような胸内の熱で
 私は焼け爛れる

 あなた
 時はいつも味方にはならない】


恩田陸さんの小説や、
日渡早紀さんの漫画にもよく時間の概念の話が出てくるのですが、
時間というものの蛇のような動き、
そういうこちらの解釈や、願望を、
簡単に無視したり、気まぐれに叶えたりする時間の無情さが私は好きです。

前の詩にも書きましたが、
もうそろそろ大丈夫になったような気になっている思い出が、
唐突に私の内側を殴りつけてきて動けなくなったり、

こんな鮮明なできごとは一生覚えている、
と思ったことがその日の夜には薄れて加工がはじまってしまう。

そういう時間の作用みたいな、在り方のような、
そんなことが書きたかった詩です。

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