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あなたの声が魔法を呼びかける

私の好きなもの、、、

本、
音楽、
絵、
映画、、、

そして、最近思い出した大好きなもの。
それは、落語です。

出会いは岡田君目当てに見た『タイガー&ドラゴン』でした。
落語の才能を持っているのに、ある出来事から落語と向き合えず、
恐ろしくダサい服屋を営んでいる岡田君と、
ヤクザの親分さんに拾われて笑うことをどこかに忘れてきた男が、
岡田君の父親であり、師匠でもある落語家の噺を聞いて笑うことを思い出した長瀬君が、なんだかんだ落語を通して自分の人生を取り戻していくというドラマです。


そこから落語に興味をもち、
TSUTAYAさんで桂米朝の古典全集のようなものを全て借り、
何度も聞きました。
志の輔さん、ざこばさん、南光さんなどもを聞いていったのですが、やっぱり一番好きなのは米朝さんでした。
なんだか色気があって、
なのにきちっとしていて、
いったい何人が演じているの???
と思うほど、自然と登場人物たちが生き生きと内側で動きだします。
表情も、場面も、背景も、
驚くほどの鮮明さです。
ちゃんと、これを話しているのはおじいちゃんだよ、と分かっていても、
町娘もいれば、お寺の和尚さんもいて、熊五郎がいたり、花魁がいたり、
タヌキがいたり、幽霊がいたり、、、
あまりにありありと物語が生きて届くので、
「まめだ」という落語は辛すぎて呼吸困難になるほど泣いてしまい、
これだけは二度と聞きませんでした。

一番聞いていたのは、
長男が生まれてからの一年くらいでした。
子供を抱っこしながら、
何度も聞きました。
それがいつのまにか聞かなくなり、
今ではほとんど忘れてしまっていました。

それがまた再び聞くようになったのは、
『あかね噺』を読んだことがはじまりでした。


落語と女子高生と、まさかの少年ジャンプ。
このコンボはいったいどんなことに?と気になり、
ついに読んでしまいました。
正直、面白いけれど、まだハマり切るところまでいかないな、、、というところでした。
いや、本当に面白いんですけれどね!

その話を職場で漫画好きのスタッフさんに話していたら、
その人も読んでくれて、
次に会った時
「面白かった。でも私は“昭和元禄落語心中”の方が面白いな」
と言っていて、
そうだ、その漫画まだ読んでない!
と思い出しました。
これはちょうど読む時期なのでは、、、と、
読み始め、そしてHuluでアニメも見始めました。
そしてあまりのアニメの凄さと漫画の素晴らしさに、
感動すると同時に落語への“好き!”も思い出したのでした。


今はYouTubeで落語が聞けるんですね。
なんて便利!

『あかね噺』のなかで、
噺家のお父さんの演じているのを見て、
「すごい!またひとり増えた!」
と言って、お父さんの噺のなかで登場人物がどんどんと人物が増えていき、
そのひとりひとりがきちんと演じ分けられている描写があるのですが、
正直生の落語はそんなもんじゃないよ!と思ってしまいました。

コントでも、
演劇でもない。
行ったことも身近に感じたこともない時代の町が、
まるですぐそばにあるもののように感じさせられるもの。
演じられる限られた人物たちがみんなおかしくて、
かわいらしくて、
そして強い。
何度聞いても飽きないし、
同じ話なのに話すひとによって全く違うものに感じさせる。
芸術と言われても全く違和感のない伝統工芸のような一面をもつのに、
大衆のそばに寄りそうかたちを崩さない。
そんなもの他にあるんでしょうか!
目の前で種明かしもされて演じられているのに、
魔法にしか見えない手品のようです。

なんてことを、
落語を聞かない母と、
私と同じタイミングで落語にハマったじろうさん(夫)に
最近話しまくっていました。

今度、せっかく湧きだした好きを伸ばそうと、
じろうさんと近くのホールで時々やっている落語会に行ってみよう、と話しています。
これからまた、他の噺家さんのも聞いていきたいし、
まだまだ落語を好きになっていきそうです。


#ハマった沼を語らせて

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