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SIGMA 50mm F2 DG DNの魅力を伝えたい。

前回の記事では、自分の「カメラが欲しい病」「50mmレンズをフルサイズでそのままの画角とパースペクティブで使いたい病」発症のアレコレを書きましたが、今回は、その50mm標準レンズ、SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary の魅力について、SIGMA fp L で撮影した写真を並べてみたいと思います。

少し前までのSIGMAのレンズで50mmや35mmの単焦点レンズというと、f1.4クラスの大口径で極薄のピントで大きなボケが浮き上がる様な、それでいて、ピントはキリリという描写性能の高さと同時に大きくて重い!というのが何となくのイメージで、カメラボディと合わせると、どうしたってデカイよなぁ…というイメージだったと思いますが、I ラインのContemporaryシリーズは、口径は中口径に抑える代わりに、レンズ筐体のアルミ削り出しの精緻な作りと取り回しの良さ、中口径ながらも描写性能は妥協無し!という感じで登場して、ラインナップもこの数年で充実して、個人的には「待ってました!」というレンズラインナップです。

ただ、中口径のレンズの良さは、実際に使い込んでみないと分かりにくかったり、ネット上でも、大口径レンズの尖った描写や、オールドレンズの独特な個性という方が視覚的に分かりやすいという事もあって、中々話題に上がり難い感じが歯痒かったりします。

そこで、SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary の作例を並べてみて、微力ながらもIラインContemporaryレンズの良さを布教したい!!という趣旨の記事です(笑)

開放絞りから画面全体の描写の均一感が魅力。

まずは、絞り開放で、撮影距離は1,5〜2m程度での作例です。画面周辺に少し口径食のレモン型の玉ボケも見受けられますが、背景の木々の葉がガサガサしてしまう事も無く、f1.4クラスのレンズの様な大きなボケ感は無いものの、被写体の浮き上がり感や立体感、質感は中々のものだと思います。現代のレンズなので当たり前っしょ?と言われればそれまでですが、レンズの描写性能とレンズ本体の大きさ重さのトレードオフの絶妙なバランスを取っているんじゃないかな?と思います。

f5.6 中距離での撮影。

次の一枚は絞りをやや絞って撮影距離も少し離れた所からの写真ですが、もう四隅までバッチリ。でも、カリカリに硬い感じは無くて、それでいてシャープさがある感じです。

SIGMAのレンズの魅力は、抜けの良い透明感がある感じで、描写はシャープという感がじが多くのSIGMAユーザーやカメラファンの思う所だと思いますが、このレンズもまさしくそれです。

f5.6 最短距離辺りでの撮影。

次は、同じf5.6絞りでも最短撮影距離付近の写真です。f5.6でも寄るとボケもあり、でもホワホワになりすぎずにメインの被写体が浮き上がって、こういう所も50mmレンズの楽しさです。

ちなみに、この写真はアスペクト比が7X6というカメラの設定で、フィルムカメラで言うと、ペンタックス67やプラウベル・マキナみたいなフォーマットで気に入っているフォーマットです。 SIGMA fp L の高画素では、まるで中判フィルムカメラみたいに色々写真フォーマットを変えて写真を撮る気になる所も良い所だと思います。(撮影比率を変える事は他メーカーのカメラでもできる事ですが、その気にさせてくれると言う意味で。)

f11まで絞った画像。

前写真と同じ7X6フォーマットで、絞りはf11まで絞り込んだ写真。ここまで絞るとホント細部のキレの良さと緻密な描写が見られて、中判フィルムカメラの写真みたいな魅力があります。

16X9フォーマットでの写真。

次は趣を変えて、16X9フォーマットでの写真です。雲天にやや日がかざした所をアンダーめの露出で撮ったものですが、暗部にもディティールがきちんとあって、実際に見た光景よりドラマチックかも? SIGMA fp は、ハイライトが飛びやすいと言う話もありますが、反面、アンダーで暗くなった所のディティールはつぶれず、露出をアンダーめに振る事が多い自分とは相性が良いかもですね。

16X9フォーマットで近接撮影。

この写真も16X9フォーマットで、絞りはf4で寄ったカットです。手前も背景も草木なのでザワザワする感じですが、イヤな感じのザワザワ感では無く、でもピント面はシャープです。


2023年秋、神田古書まつりスナップ01
2023年秋、神田古書まつりスナップ02
2023年秋、神田古書まつりスナップ03

上の3枚は、昨年の秋の神田神保町の古書まつりでのスナップ写真です。絞りはf4〜5.6で、50mmレンズのスナップ的に被写体までの距離はほどほどにありつつも、でも、この浮き上がる立体感と質感の描写はホントに気に入っています。

開放絞りから半段絞ったf2.5でのカット。

上は、神田古書まつりの帰りに一休みした喫茶店でのカット。絞り開放から少しだけ絞ったf2.5での撮影。喫茶店の薄明かりの雰囲気の良さが良いですね〜

遠景のビルをf8で撮影。

最後は、建築物を撮った写真。デジタルカメラでは、レンズの歪曲収差など、色々な弱点をカメラ側で補正してキチンとした画像にする技術が発達していますが、でも、それも元のレンズの良さがあっての事と思います。

以上、自分の拙影を並べながら、SIGMA 50mm F2 DG DN | Contemporary の魅力をあれこれ語ってみました。 SIGMA fp / fp L には45mm f2.8という、標準より5mm広角のコンパクトなレンズとのキットもあるので、標準レンズは45mmを選ぶ人が多いと思うんですが、この50mm f2 も魅力的だと思います。まぁ、ちょっとお値段高めですが…(^_^;) でも、50mm画角が好きならば購入して損は無いレンズと思います。

この記事に目を通して下さった方の、SIGMA fp / fp L と、50mm F2 DG DNレンズへの興味の一助になれば幸いです。

では、また次の記事で! 


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