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時間に正確なドイツでもこれほど遅れる!?長距離バスのありえぬ遅延

みなさんはドイツに対してどんなイメージを持っていますか?「時間に正確」というイメージを持っている方は、おそらく正解です。トラムや路線バスなどの公共交通機関も日本の運行ダイヤのように正確で、遅れたという経験をしたことがありませんでした。

今回は管理人が経験した、時間に正確な国であるドイツでのありえない遅延について投稿していきます。


ヨーロッパでは陸路で国境を越えるのが主流

海に囲まれた島国に住む日本人にとって、国境を越えるという経験は飛行機に乗るしかありません。船でも越えられますが、あまり主流な方法とは言えません。陸路で国境を越えるという経験は外国に行かないと絶対にできません。

ヨーロッパでは国が陸続き、さらにはEU(欧州連合)という結びつきもあるため、国をまたぐ移動は陸路が主流です。鉄道や長距離バス、はたまたマイカーなど、隣国やその隣の国くらいであれば飛行機を利用することはあまりありません。空路よりも陸路移動の方が総じて安く済むことが多いからです。

管理人も陸路で国境を越える経験は南米でしかしたことがなく、その時は国境付近の街を数時間滞在するだけで終わってしまいました。今回せっかくヨーロッパに入ったので、陸路で国境を越える経験をぜひともしたいと思っていました。


長距離バスの「Flix bus」が最も人気が高い

国をまたぐ移動で最も気になるのは、やはり所要時間と運賃のバランスでしょう。時間はあるが費用はできるだけ安く抑えたいとなれば、長距離バス一択です。中でもヨーロッパで最も人気のある長距離バスは「Flix bus」です。乗車方法は以前の投稿で記載しましたので、今回は割愛します。以下のリンクを参考になさってください。

とても便利なドイツの交通!車大国でもマイカーなんて必要ない!? - 日本人いない場所 (nihonjin-inai-basyo.com)


管理人の移動ルート

今回管理人が移動したいと思っているルートは「ドイツ・ドレスデン⇒ポーランド・ヴロツワフ」です。この都市間の移動にはFlix busが最適だと、多くのブロガーたちが書いていました。移動日にはこの移動のみで1日を費やすつもりでいます。「多少時間がかかっても運賃をできるだけ抑えたい」という管理人の意向にぴったりの交通手段です。

オンラインで事前にチケットを購入し、当日の出発時刻に間に合うよう宿をチェックアウトしました。


出発地点と到着地点

Flix busの出発地点は「ドレスデン中央駅(Dresden Hbf)」そばのバス停、到着地点は「ヴロツワフ中央バスターミナル(Dworzec Autobusowy POLBUS WROCŁAW WROCLAVIA)」です。

9時15分に出発、13時30分に到着予定の、総行程4時間15分の運行スケジュールです。

無理のないしっかりした運行スケジュールです

15分前には到着しているよう求められる

Flix busのチケットを予約すると、出発時刻の15分前にはバス停に到着しているよう求められます。時間を正確に守るドイツ人の気質を如実に表しています。ドイツの交通機関は他国と違い、時間に正確なのでスケジュールが立てやすいです。そのため、絶対に遅れないように管理人も早めに宿を出ました。そして9時前にはドレスデン中央駅に到着して待機していました。

ザ・ヨーロッパという感じの駅です

ここでは無料Wifiも利用できるため、時間つぶしにも困ることはありません。しかしWifiにつないだ直後、Flix busからのメールを受信しました。


どんどん遅れていく出発時間

「あなたの利用するバスの運行スケジュールが遅れています。詳細はこちらのリンクをクリックしてください」

リンクをクリックすると、出発時刻が変更されていました。9時15分⇒9時57分です。なんといきなり42分も遅れています。このバスはここが始発のはずです。なのに始発のバス停でこれほど遅れるとは、バス会社の不備に違いありません。しかしそれでも、出発時刻前に運行の遅れを知らせるメールが届くだけでもだいぶマシです。他の国では何時間遅れようと、何の連絡もないことばかりだからです。

9時40分頃になっても該当のバスが現れません。乗客には15分前行動を求めているくせにです。またしてもリンクをチェックすると、今度は10時6分になっていました。さらに少し経ってからチェックすると10時24分です。あれよあれよと言う間に、1時間以上の遅れです。管理人のイライラも高まってきます。


該当のバス運転手も詳細がわからない

リンクをときどきチェックしても10時24分から変わることはなくなりました。ということはこの時間には間違いなくバスが来るはずです。10時15分頃から寒い屋外に出て、バスが来るのを目視で確認します。ですが一向に来ません。Flix busは何台か発着していたのでその都度尋ねてみましたが、そのどれもが違う行先のバスでした。

「何かの手違いで、すでにバスは行っちゃった!?」

管理人が乗るバスは国際線なので、おそらく国際線のバスが止まるであろうバス乗り場に行きます。するとFlix busのシンボルカラーである緑のジャンパーを着ている男性がいました。この人なら何か知っているかもしれないと思って尋ねます。

「ああ、このバスね。何が起こってるのかわからないけど、ここで待ってれば大丈夫。俺このバスの運転手だから」

なんとこの男性は管理人が乗るバスの運転手でした。ここで運転手の一人と交代して業務に就くようです。この運転手はここドレスデンからポーランドの首都ワルシャワまで運転するようです。もちろん交代しながらですが。しかしこの運転手も管理人と同じく、何も知らされることなく1時間以上このバス停で待っているようです。運転手すら詳細がわからないとはどういうことなのでしょうか?その運転手は会社に電話をして詳細を聞きました。

「どうやら高速道路で大渋滞に巻き込まれているらしい。タンクローリーが横転してなかなか抜けられないようだ。10時57分にはこのバス停を出発するってさ」

ようやく遅延の原因がわかりました。なぜこの原因を該当のリンクに載せないのでしょうか?理由がわかればここまでイライラすることもないと思うのですが。とにかくあと数十分待つしかありません。


ギリギリ補償ができない出発時刻

ようやく待ち望んだバスが来ました。駅のトイレが有料のため、管理人はトイレをずっと我慢していました。これでようやくバスに備えつけられているトイレに入れます。

何人かの乗客がここで降りました。どうやらこのバスはここが始発ではなかったようです。スーツケースを車両の下に積み込み、トイレへ駆け込みます。そのあと自分の座席につきます。

これだけ出発時刻が遅れたのだから、当然何かしらの補償が受けられるはずです。そう思ってバスを待っている間、バスの運転手に尋ねてみました。するとこう言われました。

「出発時刻が2時間以上遅れると補償の義務が発生する。それ未満の遅れだと、残念ながら補償はないよ」

バスが実際にこのバス停を出発した時刻は11時2分で、1時間47分の遅れでした。つまり、補償されないギリギリの時刻に出発したわけです。この遅れに対して、乗客は泣き寝入りするしかありません。

ですがようやく、陸路で国境を越える旅路が始まりました。


次回に続きます。


それではまた!

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