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コラムの裏側               今を残すという仕事

https://the-ans.jp/photo/362687/

コラムの裏側。今日もナント、日本vsアルゼンチン戦よりAnother Story.

​今回の日本代表、すべての選手が等しく功労者であったことはいうまでもない。それでも最後の試合、誰に焦点を当てるか、フォトグラファーの感情がそこに宿る。

​個人的な思いから、スクラムハーフ(SH)の選手に目がいく。私も高校、大学とSHだったからだ。

小さな体で大きな選手を倒した時の喜び、攻守の起点となって試合を作る楽しさ。SHというポジションは、ラグビーの面白さがギュッと詰まっている。

2019年W杯の際にも、サモア戦(豊田スタジアム)で田中史朗がタッチライン際で大きな相手を倒す瞬間に声を出して喜んだ。個人的に2019年W杯のベストタックルだった。

そして2023年、私の中でのベストタックルはイングランド戦での流大だった。やはりSHだった。今回もイトジェにタックルする流に向かって「行けー!」と声を出しながら撮影した。

この瞬間を残したい。
今、残さないと2度とそのシーンは目の前に現れないから。

高校、大学とラグビーをしていたが、そこまで強くない高校であったり、大学ではレギュラーに届かず、試合にあまり出ることもなかったため自分自身がプレーしている写真は一枚もない。

今、タイムマシンがあるなら、私がヘッドギアをかぶって一生懸命走っている姿を残したい。でもそれは不可能だ。1億円、100億円、1015億円を払っても撮ることはできない。

今を残すということは、かけがえのない行為だ。

桜のジャージー姿の流大は2度とみられない(かも)。でもたくさんの写真たちが、彼の勇姿を証明してくれる。そう思うと、フォトグラファーという仕事が誇らしく思えた。

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