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水冷工場への道 その4

清水さんとの出会い。そして壁天井の仕様が決まる

清水さんとの出会いは多分すごい低い確率で発生したことであり、ボクの後半の人生に影響まで与えた人です。この話は長くなるので後記w

遮断熱のSDNシート

清水さんとこの若い衆(通称ぶちょー)が開発したSDNシートというのがあります。単にプチプチにアルミ箔(蒸着ではない)を片面、あるいは両面に貼っただけのやつ ちゃあそうなんですがそれだけでもないみたい。単価も平米数百円と安い。でも赤外線を反対側に跳ね返す性能がすごいみたい。車庫天井が折板(薄い鋼板をギザギザに折り曲げて耐力を高めた屋根)で出来ている場合、夏の頭上からの熱輻射は凄いものがあります。うちは車庫を倉庫代わりにしているところがあり、夏は熱い! 特に頭上からの輻射熱がすごすぎる。
それでだまされたと思って(思うな)清水さんに1つの車庫をSDNシートで内側から施工して貰ったら天井からの輻射熱がほぼ無くなった。これは凄いぞ。で、シートだけ分けてもらい残りの車庫は自分たちで施工。ボクらは自分でできる事は自分でやりたい性分です(安くあげたいというのもあるし、経験を積みたいというのもある。あと施工方法のアドバイスは頂きました。ありがとうございました)。

車庫にSDNシート取付けた。いいわあ

そんなのを今回も壁天井に貼ろうかなあと思っていたところ たまたまこんな記事を目にしました。

水冷工場は畜舎仕様で

おお、これだ。うちの水冷工場は牛小屋仕様にしよう! こんな感じになるのかな。牛が人間に変わるだけやん。ネタ的にも行けるし(なんでや)

SDNシート施工の牛舎

ただ、ボクが考えてるのは高性能の2重水筒や。どうせなら2重に施工してもらおう。外からと内側からと。それを清水さんに伝えたら えええーっ…そんな事したら夏寒くて冬は暑くてどもなりませんよと真顔で。いやいや、それちょっと言いすぎじゃない?w でもなんとか説得して2重に施工してもらう事に。で、清水さんの案でその間には空気層を作るとより効果が上がるとの事でそうしたらどうかと。はい、ならそれでお願いします!もう思う存分やってください。ていう事で壁も天井も2重のSDNシート施工が決まった。しかも間に空気層があるのでまさに魔法瓶って感じ。今回は片面アルミでやるらしい。ちなみに土間コンの下には一定厚のスチロールを敷き詰め、地熱から熱的に切り離すようにした。うんうん、これでまさに2重水筒ぽい建物になるな。出来上がりの効果が楽しみになってきた。

清水栄一という人

福登建設株式会社の社長さんです。スーパーマンです。得意技はワンオペ。
営業もするし、設計もするし見積もりもするし強度計算もするし各種申請もするし、現場指導と時には現場作業までやったりする。社員は4人。え、そんな小さい会社と思ったあなた。大きくても中身がいろんな意味でダメな会社はあります。小さくてもしっかりしていてキラリと光る会社もあります。福登建設さんは後者ですね知らんけど(どっちや)。

清水さんと出会ったのを忘れもしません。どういう経緯で、いつとかいうのは完全に忘れましたが、何かのはずみでうちの小さい倉庫を木造で建築してもらった事がありました。たぶん6年くらい前。話したらドローン持ってきてサクッと上空から撮影して写真から土地の大きさ測量とか、ここにこんなサイズで大きさで建てましょうとかサクサクと話しだしたのでそのスピードと分かりやすさにちょっと驚いた覚えがあります。でもって、ボクは材料の歩留まりをかなり考えて設計するんです、そういう意味である程度ボクにも歩み寄って欲しいと。はい、まあ倉庫だから大丈夫ですよと。歩留まりというのは木材のゴミ(端材)の割合の事で、それを出来るだけ減らすように設計しているとの事。つまり、例えば定番の4mの材料から1m90センチだったら2本とれるが 2m10センチだったら1本しか取れなくなる。その材料を何十本も使うとなると相当な材料の節約になる。まあそういう事。普通、設計事務所はお客さんが喜ぶようにカッコいい建物を作ろうとして歩留まりなんかは はっきり言ってほとんど気にしていません。実はこれは当たり前かもしれないがすごい人だと思った。誰でも自分で設計して小屋とか作るなら材料は自分で買うし、歩留まりを相当に考慮するはずなのに。

それと今まで見てきておおよそ建築屋というのは部品をどんどんくっつけ、組み上げて 出来るだけ早く建築、納品するというのを目標としているような気がする。というか出来てなんぼの世界。出来上がってまあまあ見た目が良ければまあそれでいいんじゃね?という考え。これはちょっと言い過ぎかもしれないが。でも清水さんとそのスタッフの仕事を見てると小さい、見えないところまできっちり仕事をしている。例えば貼ってもらったSDNシートも完全にすべて継ぎ目までアルミテープできっちりつないで、隙間が全く無いように施工していた。それを見てすごい丁寧ですねと言ったら 見えないところほど大事なんですと。おお、しびれる。仕事に対する誇りを見た気がした。勉強になるなあ。

それと清水さんはどんな木造建築物でも自分で設計するし、雪荷重、地震とかに対する耐震計算も自分で行う(出来る)。どことは言わないが地元の大手設計事務所もみんなこの中型以上の木造建築物の耐震計算は外注だ(計算出来る人がいない、能力がない)。だから設計料が高くなるし、時間かかるし、間取りの変更とかリクエストするとすべてやり直しとなり、また時間とお金がかかる。でも清水さんとこなら全部自分でやっているのでさくっと割と簡単にやり直せる というか出来る(本人はたぶん嫌がっているw)。

とかいう事を知っていたので建築は清水さんの所でやってもらう事を実は当初から腹の中で決めていた。会社の大きさなんて気にしてないし。大事なのはその会社、社長を信用できるかどうかだ。清水さんは信用しているので見積りなんかも細かいところまであんまり見なかった。だいたい見積もりの中身見ても素人のボクにはよく分からん。でも各種柱の本数、値段とか1本単位、1円単位まで全部書いてあるのにはびっくりした。普通は一式とか書くんですよw

あっ、ボクのyoutubeチャンネル(シーハウちゃんねる)で今日(7/10)ちょうど清水さんがゲストに。よろしければ以下から見てください。
https://www.youtube.com/watch?v=qEG8bjBv-Ao&t=6s

ああ、また清水さんをなんだか褒めすぎてしまった…

さあ次はどこにもない放熱フィンでも設計してみようかな。これは藤井君も清水さんも出来ないと思うし。ボクの出番だ。

また寝れない日々が…(寝れる)

続く

最近youtubeも始めまています。よろしければ見てください。


 




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