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映画評論6「弥生、三月 -君を愛した30年-」

いよいよ、東京、大阪などの都市部で緊急事態宣言が出そうですね。

諸外国のように、都市のロックダウンができるわけではなく、その効果は未知数ですが、週末にお祭りをしようと思う人が少しでも減ってくれればと思います。

最近、新型コロナ関連の暗いnoteばかりなので、今回は少し前に見た映画について書いていきます。

作品情報

弥生、三月 -君を愛した30年-:2020/03/20 公開
視聴日 :2020/03/22

監督:遊川和彦
出演:波瑠、成田凌、杉咲花、岡田健史、小澤征悦、岡本玲、夙川アトム、橋爪淳、黒木瞳

テレビドラマ「家政婦のミタ」「女王の教室」「同期のサクラ」など数多くのヒットドラマを手がけた脚本家・遊川和彦のオリジナル脚本による監督作品です。

ストーリー

高校時代に出会った、結城弥生(波瑠)山田太郎(成田凌)
お互いに惹かれ合いながらも、親友である渡辺サクラ(杉咲花)の死によって思いを伝えることなく、別々の人生を歩んでいくことになります。

結局、互いに別の相手と結婚することになるのですが、太郎は事故によって夢をあきらめ、弥生は東日本大震災で夫を亡くし、人生を翻弄されながらも、常に心の中では互いに想いあっている。

そんな二人の30年を3月だけで紡いだラブストーリーです。

感想

すごく綺麗で、すごくいい映画でした。

主演の波瑠、成田凌の演技が本当に素晴らしかった!
高校生から40代までを同じ役者が演じることに無理はないのかな?と思っていたが、この二人だったからか、違和感を感じることなく見れました。

高校生の波瑠と、40代の波瑠が同じようにバスを走って追いかけるシーンがあるんですが、高校生のときは高校生らしく、40代のときは40代らしく感じます。

愛情、そして友情、いろいろな葛藤。
学生時代はこんなことを感じていたなと、懐かしく思いました。

「もし40過ぎても独身だったら、オレが結婚してやるよ!」
高校の卒業式の帰り道で太郎が、弥生にこう言います。

40歳じゃなくて、30歳だったけど、僕もこんなこと言った相手がいましたね。
まあ、すでに38歳(独身)ですけど笑

自分を貫く

この映画の伝えようとしているものの一つに、時に孤独であっても、周りに流されることなく、正しくあることが大切だ。ということがあるのだと思います。

弥生はどんな状況であっても、それを貫く覚悟と強さを持っています。
ときにくじけることはあるのですが、正しく強くあることが、こんなにも美しいものなのだということを感じさせてくれます。

日本は同調圧力が恐ろしく強い国です。
その中で、常に正しく生きようとすることは、時に大きな軋轢を生み、様々な困難にぶつかることになります。
でも、正しくあろうとする強さを、僕は尊敬しているし、自分もそうありたいと思っています。

何が正しくて、何が間違っているか、これは極論誰にもわからないし、そもそも正しさなんていうものは存在しないのかもしれないということは、もちろんわかっています。

基準はないのですが、僕が心がけているのは、少なくとも自分で自分を嫌いになってしまうようなことはしないということです。
アラフォーにして、ずいぶんと青いことを書いていますが、許してください笑

人生のタイミング

もう一つ、この映画を観て痛感したことは、人生はタイミングである。ということです。

後悔しないように生きることは、こうも難しいのだなと考えさせられました。
太郎と同じような経験が僕にもあります。
きっと、多くの人が同じように、過去の選択を後悔することがあるでしょう。

チャンス、タイミングを逃してはいけない。
よくよくわかっていることです。
わかっているけど、難しいことです。

今を生きること。
いつかのために生きること。

どちらも同じくらい大切なことだと思います。

本当に愛することができる人に出会えるということ。
これは、きっと人生における幸せの中でも、最高級の幸せなのでしょう。

恋愛だけの話ではなく、タイミングを逃してはいけない。
心からそう思いました。

これを書いている今。
世界は新型コロナウイルスによって大変なことになっています。
まだあまり深刻に考えていない日本人もたくさんいます。

僕は、人生は自分の力で切り開けると信じています。
どんな時でも希望はあると。

でも、同時に人が無力であるシーンも何度も見てきています。

これから世界がどうなるのかは、まだ誰にもわかりません。

後悔しない選択なんてものは存在しないのかもしれません。

でも、周りに流されるのではなく、自分が正しいと思う行動を、躊躇なく選択していこうと思います。

映画の最後、サクラのカセットテープが流れるシーンは、涙なしでは観れません。
素敵な映画でした。

この映画が(波瑠が?)好きな方へのオススメ

「あなたのことはそれほど」(テレビドラマ)

脚本:吉澤智子
演出:金子文紀
出演者:波瑠、東出昌大、仲里依紗、鈴木伸之(劇団EXILE)、大政絢、中川翔子

弥生、三月でも弥生(波瑠)は一夜の過ちを犯すのですが、このドラマでは過ちを犯しまくります笑
プライベートの過ちで大変なことになっている東出くんも出演していましたね、そういえば。

ドロドロしたドラマで、特に女性からは波瑠へのバッシングが強かった(役を演じただけなのに…笑)作品です。

作品のジャンルはまったく違うのですが、所々似ているような気もします。
面白い…かは、かなり人によると思いますが、波瑠はキレイです。

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