大量の画像を効率的に閲覧・整理したい人にお勧めする2大画像ビューワー

 AIで画像を生成しはじめると、画像ファイルがすさまじい勢いで増えていきます。
 とくに僕は「ちょっといい」とか「今はいらないけど後でいるかも」みたいなのも取りあえず取っておく派なので、1日数百枚単位で増えていくことも…。

 こうなると切実になるのが「画像管理」。
 以前は「ViX」という画像管理ファイラーを使っていました。
 欲しい機能が全部揃っている神アプリなのですが、現在は更新停止。
 それだけなら問題ないのですが、セキュリティの問題が発生している&更新がないので穴があきっぱ状態なので、常用するのはちょっと不安。

 ViXが使えなくなって以降「ViXの代替となるファイラー型画像管理ソフト」をずっと探していたのですが、紆余曲折をへてついに見つけたのが「Tablacus Browser」です。
 タブラカスは本来は「高機能ファイラー」なのですが、非常に多機能なので画像管理ファイラーとしても利用できます。

 で、ずっと「Tablacus」で満足していたのですが、最近気になっているのが「Eagle」というソフト。
 タグ機能が強力な画像管理ツールで、界隈でなかなかの好評価を得ているようです。
 画像が数100枚程度ならフォルダ管理でいいんですけど、1000枚とか1万枚になると、フォルダじゃなくてタグで管理したくなってくるんですよね…。

 というわけで、今回は、ファイラー型の画像管理アプリとしてTablacusを紹介しつつ、Eagleとの違いなども触れてみます。
 なおEagleは体験版を少しさわっただけなので、完全に理解しているワケではないです。
 「Eagleができないこと」に関しては、いろいろ設定したりするとできるかもしれないことをご了承ください。


Tablacus Browser(公式リンク

 タブラカスは、アドオンでさまざまな機能を追加していくことで、自分が欲しい機能だけを実装できるファイラー。

 高機能かつ多機能なタブラカスですが、紹介するまえに伝えておかないといけない致命的な欠点が一つあります。

 それは「使い方の説明がほとんどない」こと。

 多機能なんですが、そのほとんどが説明不足。
 インストール方法、利用方法、詳細な機能などなど、ほとんどすべてが投げっぱなし。
 分かるヤツだけ使え状態。

 いちおう解説サイトもあるので導入程度であれば苦労はない(手間はかかるが)のですが、使っている人が少ないこともあって情報の絶対量が少なく、細かいカスタマイズは手探りで見つけていくしかありません。

 というわけで、機能的には圧倒的にオススメなのですが、そのとっつきにくさから手放しでオススメできるワケではありません。
 ただ、その手探り部分さえ突破できれば、過去最高レベルで便利なファイラーなので、苦労するだけの価値は十二分にあると思います。


・タブラカスを使った画像管理環境ででできる主なこと。
・フォルダのタブ表示
・画面分割
・画像のサムネイル表示(エクスプローラーの「特大アイコン」使用)
・強力な外部アプリとの連携機能による複数アプリとの連動
・フィルターによる絞り込み表示
・Everythingとの連携による高速検索
・タグ分類
・エクスプローラーと同じコンテキストメニューによる拡張。
 (power toyのリネームやリサイズなどが使用可能)

・Eagleのメリット、デメリット
 (
Eagle公式サイト
・30日間無料体験可能な有料ソフト。30$
◎UIやヒント機能がよくできていて「使いやすい」
◎タグによるファイル管理が非常に強力かつ簡単
○5段階のレーティング付与が可能。
○ファイルごとのメタ情報やメモの埋め込み機能が強力
 (タブラカスでは情報埋め込みはできない)。
○タグ、レーティング、メモなどによる複数条件でのフィルタリング表示
○サムネイルサイズがスライドバーでサイズ制限なしで伸縮自在。
○WEBUI拡張でプロンプトや使用モデルなどのPngInfo情報を埋め込みつつ
 画像を自動登録できる。
×タブ表示・分割表示は未対応
○外部アプリとの連携はそれなり
 拡張子による連携は普通にできる。
 Windows準拠の「他のアプリで開く」も可能
 (アプリ選択Windowsが出 る)。
 コンテキストメニューは独自メニューなので、コンテキストメニューに
 よる外部アプリとの連携は困難。

・個人的に欲しい機能の確認
画像を見ながら、いらないものを確認なしで削除
 →どっちもできる。
  タブラカスは自前のビューワー、タブラカスはIrfanViewとの連携使用。
  どちらも「削除」機能がDeleteキーに割り当てられているので、
  Delキーをマウスに割り当てればマウスぽちぽちで消せる。
  IrfanViewはアイコンクリックによる削除も可能。

画像を見ながら、特定フォルダに移動
 Eagle:右クリで指定フォルダに登録可能。
 タブラカス:IrfanView連携で2キーで指定フォルダに移動可能。

スライドショー表示
 タブラカスはIrfanViewに画像をまとめて送ってShift+Aで
 自動送りのスライドショー表示できる。
 EagleはIrfanViewに画像を1枚単位でしか送れないので、
 この方法は使えない。

外部アプリとの連携
 タブラカスは右クリックから複数アプリを選択出来るのが便利。
 漫画ビューワー、ペイントソフト、レタッチソフト、3Dモデラー
 などなどを状況に応じて簡単に使い分けられる。
 Eagleも一般的なファイラーとしての外部連携は可能だが、
 タブラカスと比べると柔軟性にやや欠ける。。


Eagleの注意点
 Eagleは扱う画像を「ライブラリフォルダ」にまとめて突っ込んで、そこにメタ情報などを別ファイルで付加しています。
 つまり従来のフォルダによる整理とは共存できません。
(フォルダとライブラリを両方つくればいいが、すべての画像ファイルが二重に存在することになる)

 ライブラリフォルダにはショートカットなどの参照ファイルを使うことができませんし、ライブラリフォルダは「1ファイル1フォルダ」という形式なので、実ファイルをEagle以外で直接触るのはとても面倒です。

 ただし、Eagleだけで閲覧・管理が完結するのであれば、実体を一つのフォルダでごっちゃにして保存しておくことは問題になりません。
 ドラッグ&ドロップや関連づけはできるので、外部アプリとの連携も不足なく可能です。

 問題があるとすれば「画像ファイルを外部アプリ側から場所を指定して開かなければならない」みたいな状況だと思います。
 例えば、Eagleで管理している画像ファイルをSD-Scriptsでコマンド直打ちで学習させたいなんてときは、Eagleで該当ファイルを表示してから、エクスプローラー側にドラッグ&ドロップでコピーして、ファイルを重複させる必要がでてくるので、ちょっと面倒かもしれません。


タブラカスがいい人、Eagleがいい人
 強力なタグによる画像管理に魅力を感じるならEAGLE。
 ファイラー機能や外部アプリとの連携による機能性を重視するならTablacus。

 Eagleは単体で完結しているオールインワンの管理アプリ。
 いうならばMac的。
 使い易くて洗練されているけど、用意された枠の外に出るのは難しい。

 Tabracusは外部アプリとの連携で真価を発揮するタイプ。
 「カスタマイズできるからWindowsが好き」みたいな人は、こっちの方が向いているかも。

 あと、タブラカスのタグ機能は基本的にテキストファイルベースなので、WD14タガーなどを使ってタグを自動取得&タグ登録…なんてことも可能だと思います(現在実験中)。

 Eagleは「特定のフォルダにファイルを入れると、自動で特定のタグを付ける」機能はありますが、AIなどを利用したタグ付けはできないので、そこはタブラカスのアドバンテージとなるかもしれません。


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