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戦争とクリスマスとアドベントジャーナル12/6

一般社団法人戦災復興支援センターは文字通り、法人です。
組織だった活動をしていて、法令に従って事業を進めています。

私達にはマニフェストがあります。
マニフェストとは、ミッション(為すべきこと)ビジョン(ありたい姿)バリュー(大事にしたい価値観)を文章にしたものです。

私たちは、戦禍に巻き込まれた人をひとりの市民として支援する人たちを支えます。
「支援する人たちを支援すること」が私たちの目的です。
彼らは、大きな組織に属さず個人として行動し、草の根のネットワークやコミュニティと連携しながら支援活動を展開しています。
そして、豊かな資金や豊富な人材を抱えるわけではなく、現場での作業に忙殺されていて、「これをしてもらったら助かるのに」「お金があれば解決できるのに」という悩みや、「一体これからどうなってしまうんだろう」という不安を感じています。
しかし、彼らと同じようにひとりの市民として支援の後押しをすることができたらどうでしょう?
「支援する人たちを支援する」ことを通じて、苦しみ傷つき困難の最中にいる人たちの助けになることができるとしたら?
国・言語・文化・慣習・信仰を越えて、お互いに助け合い支え合うネットワークを世界中に広げられるとしたら、どんな世界を創り出すことができるでしょうか?
「自分には何もできることがない」と諦めたり、傷ついた人がいることをわかっていながら対岸の火事として横目で見るのではなく、「自分にもできることがある」と行動し、同じような気持ちでいる仲間たちと連帯することで、武力や暴力によって傷つけられたこの世界の調和とバランスを取り戻すことができます。
私たちが他と異なるのは、個人の意思が尊重されるフラットでオープンな組織で、少しずつ力を持ち寄り、支援活動をする人たちのニーズに応じた活動をするところです。
そして、また、特定の国家・思想・信仰に偏らず、何事にも柔軟に対応し、試行錯誤を歓迎し、常にユーモアと明るさを忘れません。
私たちは、どんな理由があれ、尊厳を奪われてはならず、武力と暴力ではなく対話を通じて問題を解決していかなければならないこと、また、ひとりの小さな力も助け合うことを通じて大きなエネルギーや希望を生み出すことを信じています。
そして、これらを通じて、私たちはChange everything with love(愛ですべてを変えること)を約束します。

ここに書いてあることを、WDRACは組織として実現しようとしています。

時々、「僕が強いリーダーシップを発揮して、大きな問題を的確に解決して、先頭に立って眩しい輝きを放つビジョンを語るような組織で行っちゃおうかな」と思う事があります。
でも、それはしない。

だって、マニフェストにこう書いたから。

「私たちが他と異なるのは、個人の意思が尊重されるフラットでオープンな組織で、少しずつ力を持ち寄り、支援活動をする人たちのニーズに応じた活動をするところです。
そして、また、特定の国家・思想・信仰に偏らず、何事にも柔軟に対応し、試行錯誤を歓迎し、常にユーモアと明るさを忘れません。
私たちは、どんな理由があれ、尊厳を奪われてはならず、武力と暴力ではなく対話を通じて問題を解決していかなければならないこと、また、ひとりの小さな力も助け合うことを通じて大きなエネルギーや希望を生み出すことを信じています。」

あのね、強くてシャイニーな感じのリーダーが「引っ張る」スタイルでやっていく事業じゃないと思うんだ、我々がやっていることは。

「困っている人がいることは知ってる。赤十字には寄付したしね。うちらの国の戦争じゃないし。仕事が忙しいし。私が何かしたところで何も変わんないっしょ。でも…。」
という人たちが集まって、ちょっとずつやっていきたいのです。

だって、こう書いたんだもの。
「そして、これらを通じて、私たちはChange everything with love(愛ですべてを変えること)を約束します。」

今さら48歳のおっさんがたかだか1500万集める程度のボランティア活動で「愛ですべてを変える」だと?
笑わせんな、という嘲笑と揶揄を横目に眺めながら、また次の1年も、これまでにもらった沢山の人からの愛を戦争で苦しむ人たちに届け続けるよ、僕は。

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