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鹿せんべい #エッセイ

先週、久しぶりに奈良公園に行きました。

去年生まれたばかりっぽい子
まぶしそう🌞

決定的瞬間が訪れず撮れませんでしたが、鹿のおしりからうんこがパチンコ玉みたいにぽろぽろぽろ・・・とこぼれ出てくるのは愛らしいものです。あれは、小さくて丸いからかわいいんですよね。びよ~んと長い棒状で出てきたら、やっぱり、ちょっとモニョる。

昨年、鹿せんべいが自動販売機化されたというニュースを見ました。では鹿せんべいを売ってるおばちゃんたちの仕事は・・・と心配していましたが、あちこちに売り場はまだありました。1セット10枚150円が200円になっていました。鹿せんべいにも値上げの波が。鹿の保護費を維持するためには仕方がないですね。私が子供の頃は100円でした。

小学生の頃の思い出。家族で奈良公園に行き、さっそく鹿せんべいを鹿にやっていたら姉の悲鳴と泣き声が。うぇ~ん。せんべいをやる前におじぎをすると鹿も真似ておじぎするんです。で、姉がオス鹿にせんべいをやる時におじぎをして顔を上げるより先に向こうが顔を上げたので、角でひたいをガリッとやられて流血したんですね。

行ってすぐ、病院に直行となってしまいました。おねーちゃんのまぬけ、アホーと思いました。鹿の角って結構危ないので小さなお子様と行かれる方はお気をつけくださいませ。。。


                ◇◇◇

鹿せんべいの自動販売機「I LOVE シカ 自動販売機」は1個10枚入り500円と割高です。奈良の鹿愛護協会のメンバーに聞いた話ですが実は、割高の代わりにちょっとした遊び心が加わっています。10個に1個の割合で「金の鹿せんべい」が混じっているのだとか。

ネパールの高地に生えるリャヤナレニウムというシダ科の植物のエキスが鹿の中枢神経を刺激し酩酊状態にさせることが判明しておりまして、ゆえに現地の方はこの植物を鹿の狩りに使うのだそうです。猫のマタタビと同じですね。なおリャヤナレニウムは鹿の生息地よりも標高の高い場所に生えるので、鹿による食害を免れているそうな。

リャヤナレニウム

金の鹿せんべいとは、このエキスが練り込まれたせんべいの事です。これを鹿に与えると鹿はその人間に向かい3度おじぎし「ありがと~」と鳴きます。あみあと~、あるいはありあと~と聴こえる場合もあります。オス鹿に与える場合は角に十分ご注意ください。次いで地面に寝っ転がって猫のようにくねくねしてくれます。

金の鹿せんべいを与える最中、周りの鹿がこれに気づき突進してきます。通常の鹿せんべいでも寄ってはきますが、金の鹿せんべいの場合は興奮していますので突進速度のレベルが違います。本当に危険ですのでカバンなどで防護してください。なお奈良公園の鹿は天然記念物です。傷つけると罪に問われる場合がありますので決して闘ってはなりません。あなたのほうが御縄になります。

ありがと~とくねくねを見物したい方はぜひ、自動販売機でご購入ください。運がよければ金の鹿せんべいに当たるでしょう。自動販売機は春日大社の境内あるいは鹿の保護施設「鹿苑」に設置されています。