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役員の思考って何が必要?

こんにちは、LayerX バクラク事業部の上堀(うえほり)と申します。

2024/4/1付にて、セールス担当の部門執行役員に選任いただきました。
選任とは直接的には関係がないものの、「部長から役員になるための考え方」を理解するということで、代表の福島さんから直接全8回のプログラムを去年から行なってもらっており、その内容についての概略を共有します。

一般的に新しく入社した方や新任マネージャー向けの研修はありますが、「役員ってそもそもどういう考え方をするの?」ということをプログラムとして用意しているスタートアップは多くはないのではと思っております。
かつ2on1での少人数の実施だったので、リアルなことや率直な悩みをぶつけることができたので非常にいい機会でした。


なぜやるのか?

LayerXではマネジメントを下記に区分しています。

  • 戦略マネジメント

    • 組織戦略策定・浸透支援と、戦略実現に向けた自組織目標への落とし込み

  • 業務マネジメント

    • 適切な業務分担・意思決定・業務遂行支援

  • チームマネジメント

    • 効果的なメンバー配置、育成、チーム作り、採用活動

その中で戦略マネジメントについては部長とVP(役員)で異なるとしています。

戦略マネジメントの違い

その上で今回は「戦略マネジメント力」を向上させる目的で実行されました。
「LayerX流の再現性を高める方法論はあるが、一般性はなく一子相伝的」として、代表の福島さんから直接レクチャー&議論をしていき、下記の状態を目指していきました。

戦略思考の違い

何をやるのか?

プログラムとしては全8回で、通常業務をしながらの実施(準備にも時間がかかる)だと大変なので、2週間に1回のペースで実施していきました。
下記はおこなったことの概略です。

1.戦略(優先度)を整理する

自部署の課題を洗い出し、優先順位を整理するトレーニングを実施。
普段から優先順位はつけてはいるものの、改めて自部署課題を考えつく限り洗い出し、その中から優先順位を設定。
フィードバックとしてもらったことは「後で変わってもいいので、決めてしまうことが大切」ということ。

2.決算資料を分析する

事前に1社上場企業を決め、決算資料を読み込みディスカッション。
どういうビジネスをしているかの理解は前提として、売上とコストの構造を理解し、数年先の売上規模の推定まで落とし込みを実施。間違ってもいいから仮説を立ててみることで、その会社がどうなっていくか予測を立てることをして、分析方法や考え方を学ぶというものでした。

3.海外の競合サービスを研究する

事前に1社海外の競合サービスを決めてリサーチし、ディスカッション。
「情報を知っているかどうかだけでアイディアの質も変わる」ということで情報を得て、情報分析や本質抽出の思考を実践。
「いろんな企業を知るにあたり複数人でそれぞれの企業を調べてそれぞれが発表をしてみることもおすすめ」という意見ももらい、有志を募って追加で5社を研究。海外サービスを深く知りにいくことはほぼできていなかったのでどういう視点でどう調べるのかを学びました。
(ChatGPTにかなりお世話になりました。改めてChatGPTすごい)

4.幹部採用を進めるプロセスの理解

「この人は転職をしないだろう」という思考のキャップを外すことから開始。LayerXの事業の魅力、LayerXに今入る意義等を自身の言葉で語れるように実例を用意。
大事なのは「中長期的な関係構築」。転職をしたいと考えていない人ともいつご縁があるかわからないので、中長期での関係構築を念頭に置く。

5.やめることを決める

時間は有限。時間の使い方を変えていく必要があるため、今やっていることを棚卸し。本来必要な業務の割合を増やしていくため、やらなくてもいいことを決めていくことを実施。

6.生産性を上げる(指標の策定、継続、改善)

現在のチームでの生産性のあげ方を議論し、どういう指標があるとそもそも生産性を測定できるか、指標の検証方法を議論。
「100点は狙わないこと(100点は難しくスピードが落ちる)」、「疑い続けることの重要性(前提は変わっていないか、本当に合っているのか)」を主に会話。

7.事業計画をレビューする

バクラクの事業計画を読み込み、ディスカッションする会。
計画の構造を理解して、どの数字が達成難易度が高いのか、それはなぜなのか等を伝えていく。
全体が見え、前提を理解し、それを指摘できるレベルまで引き上げることが目的。

8.投資家にピッチする

資金調達をいつどのタイミングでいくらどういう根拠で行う?という内容。「ピッチする」とありますが、実際には情報を纏めるにあたり何に悩み、どういう観点で投資家が見ているか等を質疑応答をもとに議論していく会になりました。
(全8回の中で1番難しかった…)
投資家はどういう視点でどういう質問をしていくのか、ということを実例から学べるので普段なかなか知れない部分を知れた貴重な機会でした。

今回は内容共有として概略だけ記載しましたが、もしも興味がある方いましたら情報交換しましょう!

終わりに

結論、非常に良い会だったなと思いました。
やってよかったこととしては、

  • 普段なかなか時間を取れないが重要なことを(半強制的に)実行できたこと

  • 各内容について、思考方法や観点を知れたこと

  • そして自分の未熟さ、成長余地に気付けたこと

成長したい、いろんなことができるようになりたいという人には良い福利厚生だなと思っています。

以前、弊社の後川さんの紹介noteで福利厚生(的なもの)に関するnoteもありましたが、こちらの福利厚生に近い内容です。

何かしらの会が週1回以上は開催されていますし、経営陣のMTG議事録も結構踏み込んだ内容まで社内公開されています。通常はお金を出しても得られない知識・情報が、給与をもらいながら手に入ってしまう。これは福利厚生と呼んでもよいのではと思います。

今回のnoteでは一部概略しか記載していないので、「もっと詳しく行った内容が知りたい」という方は是非ともカジュアルにお話しましょう!

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