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こういう視点もありますよ。

朝、水を撒くのがだるいので先ほど水を撒いてきましたが、虫の声がじゅうぶん秋。
じゅうぶんなのはまだまだクソ暑い夏感ですね。今年も特に夏らしいことは出来ませんでした。
特に残念でもないのですが、バーベキュー位行っときゃ良かった。と2023年の夏の思い出は”ただ暑かった”であります。

エレクトリックギターの音は演奏時、シールドと呼ばれるケーブルを各所繋いで音を出します。
ケーブルなのにシールド呼びですが、これはギターの微弱な信号をノイズから守るための構造からシールドケーブル、略してシールドと呼んでいます。
電池ボックスのあるギターはアクティブピックアップという、まぁ弦の音を拾うマイクと思ってください。
そのアクティブピックアップならかなりノイズに強い信号ですが、電池を使わないパッシブ構造のピックアップは信号は微弱で、大袈裟に言うと永遠にノイズと共存です。
私は正直どっちのピックアップでも、それほどノイズ面では大差を感じたことはないのですが、世間ではそういう感じです。
で、シールド構造のケーブルを使わないと、使う長さ分ノイズの餌食になるので、シールド使いましょうと。
シールドに限らず、ギター本体やエフェクター、導電塗料を塗って囲ってたり金属で覆われている箇所は大体シールド構造です。
すごく長くなるのでざっくり書くとこういう感じです。海でラッシュガードを着る感じです。これが一番伝わると思います。

私は自分の使うシールドは自分で作っています。理由は色々あるのですが主に使用したい長さが市販品にないのと、後は趣味です。
市販品がざっくり大体1m〜5mのバリエーションでしょうか。この辺りの長さが音にも影響しにくいと言われています。
自宅や録音現場で使うならじゅうぶんな長さなのですが、最長5mでライブやるのは色々弊害がありまして
なのでないものは作っちまおうということですね。市販品も誰かが作ったものですから、作れないことはないんです。

ではPlasticTreeでのシールドの取り回しを説明します。
ギター〜足元までは10m、ステージ上で10mは立ち位置から演奏中移動出来ます。
10mって相当音に影響出るのでは?と。そりゃ出ますがライブで観客に”お前10m使ってるから音に影響出てるぞ”と言われたことはありません。
ライブは音質とトレードオフしなければいけないセクションがたくさんありまして、シールドの取り回しもその一つです。
ノイズ乗るから照明機材変えるか減らしてくれ、とか言えませんし考え方はその日を凌ぐという対策で事に当たります。
さて話を元に戻しまして、足元機材類を数本、合計約2m程のシールドを使いその後足元からから上手に置いてある機材(立ち位置が上手なので)まで10m
上手機材からギターの音を聞く為に、立ち位置より後方に置いてあるギターアンプまで10m
細かいケーブル類を除き、合計約32mで私は本番中に演奏できる音を確保しています。

さてライブ中の私のギターの音はアンプの音ではなく、上手機材からライン信号をPAに送って皆さんが聞くメインスピーカーから流れています。
上手機材からはギターに使うシールドではなく、音響用ジャックを使用した音響用のシールドで配線し色々な機材を通過します。
一般的なギターアンプをマイクで拾う方法をとっても、まあまあ同じ感じですが、その配線の距離はざっくりステージからPAまでとPAからメインスピーカーまで。
大きなステージになればなるほど、複雑かつ長距離な配線にて皆さまが聞くメインスピーカーまで無事お届けとなります。
ライブハウスが想像しやすいでしょうか?ステージから客席後方のPAを往復してメインスピーカーに辿り着きます。
私の配線32mのトレードオフどころではない距離を駆け巡っていますね。
これがこだわりと呼ばず趣味と表現する私なりの理由の一要素でもあります。
お世話になっているセクションに”ちょっと距離長くて、ロスが酷いしこだわり台無しだから何とかして”と言えるでしょうか笑

エレクトリックギターという出音までの管理の楽器は、ライブではどこまでを管理したら及第点なのか?
今は機材の構造上たまたまマイキングまでプロファイルした音までを自分で管理出来ています。
以前はアンプから出てる音を、当時は特性を知らないマイクで集音ポイントも決めてもらい音を拾いまして、様々な機材を通過しメインスピーカーから出ましてで皆様にお届けでした。
無知ながら散々こだわったギターのキャビネット以降の音は担当に任ますねで”それでよくこだわりって言えるな”と若かりしある日に思ったのです。
メインスピーカーまでのシステム自体はライン出力の現在でもほぼ同じです、ギター機材以外の要素がたくさん通過して皆様にお届けです。
ライブにせよ録音にせよ、自分が管理した以外の差分への折り合いは、関わっていただいた方への感謝を込めて、趣味という呼称がしっくりきました。
私の趣味を過不足なく出力しようとする意気込みを評価せずして、今日の私の能力向上もなかったと思っていますし、互いに切磋琢磨出来る関係から学ぶことは現在でも山程あるのです。

今回はギターという楽器を扱っている人間の視点からのお話ですが、それがどのパートであれ概ね一緒ですね。
今日は自作シールドの手引きでも書こうと思ったのですが、ちょっとした脱線からが内容は面白くなってしまいました。
最後に、若い時に MIXエンジニアさんから”僕の扱う手が見えたくない”というありがたい言葉を頂戴したことがあります。
演者とお客さんの間に余計な要素を感じさせたくない、という最高にプロフェッショナルな言葉でした。
日々精進でございます。

今後とも引き続きよろしくお願いします。



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