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もう部下には教えない

元ソフトウェアエンジニアのAKIRAです。
今日は会社での教育について話したいと思います。


昔のやり方

私は15年前は新人教育担当を、自分で志願してやるほど教育熱心な方だったと思います。

今でも教育は重要だと考えていますし、教えたがりな側面があります。まぁ、おじさんの多くは教えたがりだと思います。

昔は、OJTという名のムチャブリが普通に行われていたと思いますが、私はそれはあまり効率が良くないと考えていました。

OJTってようするに仕事をやりながら先輩の仕事を見て学べって事?
古いなぁと私は考えていました。

当時の勤め先はベンチャー企業だったので仕方ないのですが、もう少し大きな会社なら研修とかもしっかりしてたのかもしれませんね。

座学とロールプレイ

私が新人教育担当としてやったのは座学とロールプレイでした。

まず言語習得は、座学で基礎をしっかり教わる方があとあと楽だと思います。

なんのためにオブジェクト思考が生まれて、どういうふうに使われているのかといった事を具体的に教わる機会ってあまり当時は無かった印象です。

当時はJavaを教えていたので言語仕様として重要な部分は座学で最初に教えていました。

その後は、環境構築からアプリ開発までをステップバイステップで教えてくれる入門書を見つけて、それを使うようにしましたが、初期は自前の資料を作った覚えがあります。

仕事の進め方はロールプレイで教える事にしました。私が顧客となり、要件を伝えるので新人にはプロジェクトの上流から下流まで一通り流してもらいますを

まずは、要件定義書を書き、基本設計書・詳細設計書ができたら、コーディングとテストを行い、完成したらプレゼンとデモをしてもらうという流れです。

当時は新人に上流から教える事は少なかったのですが、それが解ってないと意味が無いと考えていました。

答えはすぐに教える

私が教えてもらう側だったときに、答えを教えてくれない先輩が居ました。答えを教えたら意味が無い、自分で考えろというのです。

まだネットもそんなに発達してなかったので、考えろといわれてもヒントも無いし、そもそも何が解ってないといけないのかも解りませんでした。

なので、答えを教えないのは意味が無いと思いましたし、プログラムは知ってるか知っていないかの差だけの事も多いので私はすぐに答えを教えます。

大事なのは、同じ質問をしないように気をつける事で、そうするときちんと深堀して質問しておく事が大事なのだと考えています。

ググれと言われた時代

ネットが発達すると、ほとんどの事は検索すれば調べられるようになりました。まずはググれと言われた時代です。

この頃から、私は答えを教えるよりもググり方を教えるよるようにしました。

例えば、例外の内容やエラーコードで調べれは同じ問題でつまずいている人がどこかに居るので、それを参考にすれば良いといった普通の事です。

でも検索が苦手な人も一定数いて、古い情報や断片的な情報に惑わされる子と多いようですが、検索は情報の取捨選択が大事になります。

動画視聴の時代

YouTubeやUdemyなど動画学習が出来るようになって、もう座学もそんなに必要無いかもしれません。

私はAWS関連の技術はほぼ動画で一通り概要を学んで、やってみないと解らないところは直接触ってみるという方法で十分学べました。

Udemyは私はあまり使っていませんが、新人や入社希望の学生で使っている人はが多い印象です。ありがたいですね。

chatgptの時代

chatgptが出てきてからは、ググれと言わなくて良くなりました。ただし嘘も多いので一応ググっとこうかに変わりました。

他の生成AIも含め、今後はAIに教えてもらう、またはAIにソースを書いてもらう時代になると思いますので、プロンプトエンジニアリングを学ぶ方が大事かと思います。

もう教えてあげられない

時代的にもあまり教えてあげられない時代にも感じています。何かとハラスメントが問題になりがちですが、それ以前に教える側にデメリットが多くなりました。

基本的な事や、事実の確認はchatgptやネットの方が優秀なので、それ以外の部分しかあまり教える意味がありません。

何かと言うと経験に基づくケーススタディなどになりますが、これは教えたとしてもケースバイケースなので、受取側の解釈スキルが必要です。

受取側の解釈スキルとは、事例を元に何がどう作用して結果に紐づく可能性があるのかを考察し推定する能力です。

これはなかなか教えるのが難しく経験を積む必要があります。

まとめ

私はAIなどツールが整備された良い時代になってきたと感じていますが、使いこなせるかどうかで差が広がるなと感じています。

しかし使いこなせれば、経験の少ないエンジニアでもあっという間にアプリ開発やサービス開発が、できるようになると思います。

ただ、そういった状態だけに教わる機会が無くなり教わるスキルが付きません。人に教わる、人に頼るといったスキルは実は大事なので、学ぶ側が積極的に教わろうとする必要があると思います。

以上のことからも、もう教えてあげられない=もう教えない、という世界になりつつあるように思います。本当は教えたいので、教えてほしい人は主張して欲しいですね。

今は転職して部下がいなくなったので教える機会もありませんが。

今回はここまでです。
ではまた


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