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唯一ハマったオンラインゲーム

ファンタジーが大好きな俺

ふと記憶がよみがえり
noteで昔ハマったゲームで検索してみたら
ヒットしたのです
しかも、地味に今も更新されている

なんと

サービスから20年たった今でも
そのゲームはファンから愛されていたのです
凄げぇな、と鳥肌が立ちました

子どもの頃
RPG(ロールプレイングゲーム)にハマり
毎日寝不足で学校に行ったものでした

大好きだったゲームのほとんどが
映画でいえば
ロードオブザリングやホビットの世界観で
中世ヨーロッパ風と言いましょうか
甲冑鎧の騎士と
老木の杖を持った魔導士がいる感じです

で、俺はいつも魔導士気分でした

成人する前には
すでにゲームはしなくなっていた俺でしたが
今から20年以上前の27歳の時
当時の職場の同僚に
ファイナルファンタジーⅪ
というゲームを勧められたのでした

当時、うとい俺には耳慣れない
オンラインゲームというやつでした

なんでも
世界中のプレイヤーと仲間になって冒険をする
っていうじゃないですか

そ、そんなこと、できんの?
今さらゲームだなんて、と思っていた心の中で
ワクワクとワクワクがぶつかり合って
身体が弾けてしまいそうになったのです

どんなシステムなんだろう
どんな世界なんだろう
どんな、感じ、なんだろう

想像が想像を膨らませ
とりあえずやってみたい
という気持ちが勝ってしまい

PCに詳しい友人に頼んで
カスタムでゲームができる
スペックのPCを購入したのでした

この友人が面白半分でついでに入れてくれた
あの当時、大問題になったwi〇ny
あれにはホント、ビックリしました

今じゃ、どれもこれも当たり前で
世界は高速で進化しているようです

さて、準備は整いました

山ちゃんがこのゲームを始めた時期は
このゲームの大幅なテコ入れと重っていて
プレイヤー人口が一気に急増した時代です
サーバー(冒険する舞台)も18くらいあったはず
俺はラグナロクというサーバーで
だいたい常に3000人くらいがログインしてたので
単純計算で常に
6万人近くのプレイヤーがいたことになります

なので
当時の通信速度と人気の集中で
ゲームをダウンロードするのに
まるまる半日以上かかりました

仕事から帰宅して
新調したパソコンで、アカウント契約して
よし、冒険の始まりだ!と思いきや
ダウンロード完了まであと20時間かかるだと!?
翌朝、俺は出勤するではないか!
と、落胆したのを今でも鮮明に覚えています

その忌々しいダウンロードがやっとこ終わり
さぁ、やっと冒険がはじまりです

いきなり

どこかの国の街の片隅から始ります
勧めてくれた同僚と職場で時間を合わせて
待ち合わせしようと言ってはみたものの
冒険の世界が予想をはるかに超える広さで
待ち合わせなんかできないと不安になったのですが

同僚はすでに最高レベルのベテラン勢でしたので
昼間に起きてしまったゾンビーのように
陽ざしのもとフラフラ歩く俺を見つけ
手堅いところまでレベル上げしてくれたのでした

まさに同僚、神

この後、俺は2年間
このゲームにどっぷりハマり
準引きこもり生活に入りました

友人とも遊ばない
会社の飲み会なんてもちろん行かない
バツイチの男が仕事から帰ると
夕飯と風呂を手短に済ませ
寝るまでの4、5時間ゲームに没頭するのです

休日は朝から晩まで
友人が電話をよこせば

何か用?

と、今では信じられない対応をしていました

その甲斐もあって、2年かけて
最高レベル74
最高難度のスキル
ヘキサストライクを覚えた時は
ひとり寂しいワンルームの部屋で
拳を宙に掲げてました

このゲームはですね
ひとりじゃ何にも出来ないので
とにかく先輩たちにお願いする
これが、最重要でした

同レベル帯のプレイヤー同士で
ごちゃごちゃやっても物語が進まないんです
なので、知ってる人にお願いする!
というのが、一番安心安全でした

なにせ、敵が強すぎて
この世界は、不安定すぎるのです

ですから
大ヒット映画メイズランナーばりに
逃げまくりました

この思い出が8割くらい
敵の目を盗んで逃げて逃げて
それでも見つかって殺される

この繰り返しだった気がします

道端で死んだ場合
2時間だけ放置してくれます

この間に運よく白魔導士が通ってくれたら
蘇生の魔法を使ってもらえるので
経験値を失うことなく助かります

ですから、この世界では
「白さん、死んだので助けてくださいー」
と、各地で叫び声が上がってました

ちなみに中国人のプレイヤーだけは
死体を踏みつけて普通に無視されます

何なんですか、あの人種

一番、安定しているのはドイツ人でした
知り合いのドイツ人は忍者が好き過ぎて
忍者でもないのにninjyaninjyaと叫びながら
モンスターに攻撃してました

知り合いのイタリア人は熱すぎました
一匹ずつじゃないとモンスター倒せないのに
戦闘に盛り上がってしまって
次から次へとモンスターを連れ帰ってきて
あっという間に全滅したものです

色々国民性があって、それも面白かった

そして、一番興味深かったのは
オンライン上では、カッコいい鎧を身にまとい
自由自在にゲームの把握し
たくさんの人を先導しているリーダーが

リアルでは、3桁デブの社会不適合者でした

彼は、実際と解離し過ぎてしまったんです

当時、リーダーからチャットで
実際のバイトについて相談されたことがあって
深いネット社会の闇を感じたものです

彼にとって存在していい価値が
このゲームの中だけにあるので

ゲームから離れらないんです

スタイリッシュで頼もしいリーダー
今頃、どうしてるでしょうか
生きていれば、今頃40はじめかな

あと、このゲーム内では
アバター同士が仲良くなたったら
結婚式を行うこともできました

教会があって、プレイヤー仲間を招待して
結婚式をするんです

そのアバターが
本当は男か女かも分からないけど
晴れやかにヴァージンロードを歩けるのです

もうイカれているでしょう?
でも、もっともっとイカれてるんですよ

このゲームのオフ会というのがあって
リアルで飲み会や飯会をするんです

そう!

ゲーム内でも結婚するけれど
リアルでも結婚しちゃうんです

FF婚というやつです
※FFとはファイナルファンタジーの略

俺にゲームを紹介してくれた同僚の
嫁さんの、友人がそれで結婚しました

実際に同僚宅で飲み会(オフ会)したのですが
アバターとリアルの違いに
違和感を感じなかったのかと
俺の頭の上は???マークだらけだったのを
思い出します

ゲームでは筋肉モリモリの大男なのに
目の前にいるのは
ひょろっひょろの大学生なんです

あとネットの闇はついてまわります

ネット掲示板の2チャンネルで
アバターの名前ごと晒すスレッドがあって
社会不適合者たちが
社会不適合者たちを罵倒するのです

投稿者は分かりませんから
卑怯極まりない話です
ただ、気にくわなかったというだけで
どんどんアバターネームが晒されてゆくのです

ただの仮想の世界、ただのゲームじゃないか
と思いきや
そこにはプレイヤ―ひとりひとりの
重みのある物語があったのでした

月額1500円くらいだったかな
それで、2年間これだけ濃厚な時間を過ごせて
最高に面白かった

オンラインゲームが今
どんな仕組みになっているのか
分かりませんが

自分の金で、自分で稼いだ金で
プレイした方がいいと思います

とてつもなく強いモンスターに
果敢に挑んでいったあのリーダーは
調理場のバイトを1日で辞めてました

それじゃ、世界は救えない
VIVA!ヴァナディール!

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