君をスキーに連れて、ゆかない

原田知世さん主演の映画
私をスキーに連れてって
正確には、俺の世代ではなくて
５０代半ばの方々がドンピシャなのでは
ないでしょうか

パカ目のセリカ
俺の時代になかったですしね

でも

ドンピシャじゃない俺でも
テレビの再放送で５回は見ています

恋人役は、トレンディ俳優の三上博史さん

ど真面目でまっすぐなスキー野郎で
なかなか恋に飛びつかない三上博史を

布施博、高橋ひとみ、原田貴和子が
２人を掻き回して盛り上げるわけです

空前のスキーブームと相まって
この映画はメガヒット

世の女性たちは
恋をしたいんだか
スキーをしたいんだか
ワケが分からなくなるなるのでした

ブームにギリギリのっかるように
山ちゃんだって
３０前半まではスキーをしてました

道産子なので、普通に滑ります
シュッシュ、シュッシュとエッジを効かせて
止まる時、ザラ〜ッと
転んでる仲間に雪をぶっ掛けます

がしかし

みんながスキーからボードに移行する中
俺がボードに手を出さなかったのは

もう、転びたくなかったからです
転び方がウルトラ派手で
超、痛いんです

だから、上級コースも新雪も行きません
なだらかな平原を
ダラダラ進むくらいで十分なのです

新雪って、コツがいるんでしょうね
板の先がすぐ雪に埋まるので
俺には手に負えない
ズブズブ埋まってゆく恐怖
二度とゴメンです

スキーとは不思議なもので

上達するには、形うんぬんじゃなく
急なコースを無理やり滑り降りると
次、なだらかなコースで
エッジが異様に効いて
上手くなった気がします

いや、実際に上手くなる

子どもの頃、この試練が嫌で嫌で
それでも兄と先生が許してくれなくて
そのかいあってか
俺でもそれなりに滑ることが
できるようになりました

大人になってからは
憧れのユーミンの曲をかけて
みんなでスキーにくりだしたものです

♫  ゲレンデのカフェテラスで
滑るあなたに釘付け　　♫

ってヤツです

当時、俺はハイラックスサーフに
乗っていたので
必ず、運転手として誘われました

時々

スキーに行くメンツの中に
RV車好きな女の子がいて
俺の車に乗りたいと言ってくるのですが

これまた不思議なことに
そういう子はスキーが超ビギナーで
教えてくれるなら行きます的な
発想な子が多かったです

俺なんかよりも
スキーに関しては友人たちの方がプロ級で
そっちでよろしくと思っていたのですが
移動中の車の中で
何となく仲良くなってしまい
その流れから俺が付き添うことになるのです

リフトに乗る時

流れてくるリフトにそのまま座ると
リフトの座面がふくらはぎにぶつかり
なかなかの衝撃です

高さによっては
ブーツと座面に肉が挟まり
瞬間ですが、痛ッてことにもなる

そこで

エスコートする側が
座る直前にリフトの座面を手で抑え
角度やスピードを調整してあげるんです

これは、カッコつけてるわけでも
男だからというわけでなく
スキーに行けば誰かがそうやっていて
それに習って
自然と身につくことなのです

がぁ

初心者の女の子には
これが胸熱のジャストミートらしく
誰かれかまわず
原田知世ちゃんになってしまうのです

また、私をスキーに連れてって

俺が三上博史ならいいのですが
いかんせん、ゴーグルはずすと
鼻水たらした赤鼻の山ちゃんです

どちらかというと
布施博４割、高橋ひとみ６割のキャラ

俺の心中では
ちょっとちょっと娘さん
もう転ばんといて、と
いつまで経ってもグダグダなスキーに
若干の面倒を感じてしまい

次回はないな、と決心するのです

ごめんなさい
君はスキーに連れて、ゆかない

なかなかどうして
上手くはいかないゲレンデ事情
テンション低めな展開です

俺たちが行くのは決まって
ルスツ高原スキー場

ウエストマウンテンの上級コースから
颯爽と滑り降りてくる友人

ほらほら
あれ見てみなさい
むちゃくちゃカッコええやないですか

恋するならあっちやぞ、娘さん

♫ 決定的チャンス！
幸せをぉぉぉ〜掴まえたぁ〜♫

そうそう
圧倒的にスキーが上手い男と
圧倒的にスキーが下手な女の物語こそ

幻想です

（笑）