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フレイムグレースのチョコ

 フロストランド地方フルイムグレース(オクトラ1)。オルステラにおける聖火教の総本山だ。雪深い地に佇む大聖堂で、人々は日々エルフリックに感謝の祈りを捧げている。

 寒い地方のチョコレートというと、もちろんあれだ。ホットチョコレート。フルイムグレースでもよく飲まれている。宿屋にチェックインしたときとサービスで一杯いただいた。
 そのホットチョコレートが、すこし珍しいのだ。

 フレイムグレースのホットチョコレートは白い。

 作り方こそ通常のホットチョコレートとなんら変わりないのだが、このあたりではチョコの種類をミックスしている。ミルクチョコなどを半分量にして、残りはホワイトチョコをたっぷり入れるのだ。
 体の芯まで凍えるような気温が続くので、いかに暖を取るか、体温を維持するかが大切になってくる。それがこのホワイトチョコたっぷりのホットチョコレートというわけだ。カカオバターや乳脂肪分が豊富な一杯はクリーミーで、体をほかほかにしてくれる。

 暖かな雪もあるのだな、とこの一杯に学んだ。

 アトラスダムのあたりではアルカリ薬品を使ってチョコ特有の酸味や渋味を減らしたホットココアが注目を浴びているらしいが、こってりとしたものが好きな私はこれからもホットチョコレート派だ。

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