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【自治トピックス】No.50

 20代、30代のころは駅前で全裸で放置される夢をよく見た。寒空にパンツもはかずに近所の駅の改札口の前に放り出されている。必死に人目に触れないように逃げながら自宅に帰ろうとする。そのうち、開き直って全裸で歩き出す。酔っ払っている夜が多い。案の定、そんな夜は深夜に帰宅して、背広も何も玄関からリビングまで脱ぎまくり、最後は全裸でベッドにうずくまっていた。40代後半からだろうか、全裸の夢は見なくなって、勤務中などに尿意をもよおして、デスクの引き出しやゴミ箱などに放尿する夢を見るようになった。若い頃は泥酔して帰り道の畑や街路樹に放尿した苦い経験があるが、少なくとも30代以降、トイレ以外で放尿したことはない。夢に見るというのは願望なのか、それとも何らかの警告なのか。幸いなことに、夢の中で盛大に放尿したとしても、ベッドでおねしょすることはない。ただ、そういう夢をしらふで見てしまうからやっかいだ。そのうち、本当にそんな行動に走ってしまいはしないか不安になっている。

 はい。どうでもいい話題は置いておいて、ニュースの切り抜きから。

 小池氏には〝弱点〟があるそうだ。小池氏に近い関係者は「小池氏はこれからの時期、いつも体調を崩しています。年末年始は毎年、かぜを引いて、忘年会や新年会のシーズンはたいてい、せき込んでいたのを覚えています」と明かした。

 ただでさえ苦手な年末年始に言葉どおり「爆速」で仕事をすれば、体調不良がブリ返しかねない。

 東スポという媒体のやることに目くじら立てても仕方ないが、記事の大半は「小池知事は元気」だ。最後に、「弱点」だけ付け加える。年末年始はいつも体調を崩していたというだ。

 ぽかーん(あんぐり)

 アホっぽい記事だが、見出しだけは意味ありげで、ついつい読んでしまう。困ったものだ。

 テレワークをしながら都庁担当者と連携してきた。東京2020大会のレガシー(遺産)を生かして未来を紡ぐことが大きなテーマだ。12月議会に向け、補正予算や来年度予算の編成についても、改めて都政全体を大局的に見直す良い期間となった。危機管理やデジタルトランスフォーメーション、人材育成を分厚くしていくことを再確認する機会に充てさせてもらった。
 都政をさらに輝かせていくためにも、何より新型コロナウイルス対策については「第6波」をいかに防ぐか、都民の命を最優先に進める。

 相変わらず、たくさんしゃべっているのに、中身がない。ほとんど何も答えていないも同然だ。これこそ小池知事の真骨頂で、体調万全であることが分かる。

 結局、疲れたから家で寝ていたというのが答えだ。それ以上でもそれ以下でもない。コロナ感染者数も落ち着いていて、すぐに都民に何らかのメッセージを出さなければならない段階ではない。小池知事が鳴りを潜めていたおかげで、都民はこの1カ月、〝自粛〟〝緊張感〟というキーワードを忘れて、羽を伸ばすことができた。年末年始に灯火管制や外出禁酒令を出されたのではたまらないので、都民一人ひとりが感染防止対策を行いながら、ほどほどに経済活動を回していけばいいと思う。

 小池百合子知事の資金管理団体「百成会(ひゃくせいかい)」の報告書も公開された。政治資金パーティーがコロナ禍で一度も開けなかったため、収入は大幅に落ち込んだ。一九年のパーティー収入は四千五百五万円あったが、二〇年は前年開催のパーティーの未回収分として二十四万円の計上にとどまった。
 一方、小池知事を支援する政治団体「百乃会(ひゃくのかい)」は四千五百七十九万円の収入があった。このうち千七百七十万円が個人からの寄付。小池知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は党費やパーティー券収入などで七千八十三万円の収入があった。知事選では小池知事に選挙事務所を提供する費用として十七万円を支出した。

 コロナ禍で小池知事を支える政治資金管理団体は開店休業状態。さて、コロナが明けて、どんな動きをするのか。

 全国知事会の新型コロナウイルスに関するワーキングチーム(WT)は21日、今夏の感染拡大「第5波」の検証結果を報告した。ワクチン接種は重症化の抑制などで効果が見られた一方、飲食店への営業時間の短縮要請では、実施の有無で明確な差がないと答えた自治体もあった。
 飲食店への時短要請では、岡山県などで人出の減少につながり新規感染者が減り、飲食店でのクラスター(感染者集団)も減少した。ただ、奈良県は時短要請の有無による感染状況の変化は「差が明確ではない」と判断。第5波での時短要請は見送った。

 検証の踏み込みが甘い。コロナ問題とは東京問題である。東京の取り組みに甘さはなかったのか。居酒屋いじめとも言える狙い撃ちに意味はあったのか。奈良県は第5波での時短要請を見送っている。そういう事例があるのだから、飲食店に対する時短要請と感染者の減少には因果関係が認められない。

 なぜ、酒類を提供する飲食店で感染対策を強化しないで、一律に休業要請をしてしまったのか。これは行政としての責任逃れにしか見えない。

 一方で、ワクチン接種に頼り過ぎという意見もあったが、事実としてワクチン接種の拡大が感染拡大を抑え込んでいるのは、否定しようのない事実だ。ワクチンは〝魔法の杖〟である。

 韓国、ヨーロッパでも「抗体価が下がり始めてるエリア、冬が訪れてるエリアはワクチン(接種)が進んでいても波が起きて」いると分析。韓国で重症者が増えていることにも注目しており「何とか重症者の波を押さえていかなければならない」とした上で、人数制限について「『1テーブル4人以内』にお願いするのは継続すべきだと思う」と考えを示した。
 一方で「時短や酒類の自粛はできるだけやらないようにしたい」ともコメント。飲食の場で感染が広がる可能性に言及した上で「12月以降も認証店においてはグループの上限まで求めないが、同一テーブルは4人以内でお願いしたい。8人ならテーブルを分けて、できるだけ距離を取って」と求めた。

 大阪でこういう踏み込んだ議論がされている一方で、東京では知事が登庁しただの、都議が辞職するだの、ワイドショーネタでお茶を濁している。私は維新系の首長をまったく評価していないが、こういうところで大阪との差を見せつけられ、維新の勢いに加勢しているということを自覚していただきたいものだ。

 東京でもやはり同様に、酒類提供の自粛はしないで、個々の飲食店の感染防止対策を強化するべきだ。行政はそのための支援をしてほしい。

 (ファーストの会、国民民主党との)3者で協定のようなものを結んで、候補者が競合しないよう調整した上で、それぞれ戦えないかという話もあった。ただ、国民民主は立民や支持団体「連合」との関係もあって調整が難しく、ファーストの会も候補者擁立の動きが止まった。
 私たちの方では、24人の候補者の選挙ポスター用の写真撮影まで済ませていたが、時間切れのような形で5人ほどが辞退した。条件が整わない時は中途半端に戦うより、すぐに引いた方がいいと考えていた。孫子の兵法で兵は勢いなりというが、勢いが出ないような戦いはしてはいけない。だから全面撤退という判断をし、集まった皆さんに伝え賛同をいただいた。

 上田さんが妄想しているのではなくて、現実的な動きがあったということがよく分かるインタビューだ。全面撤退は妥当な判断だったかもしれない。そもそも希望の党結成に至る民進党の分裂劇が今日の野党勢力の体たらくにつながっている。それに対する当事者の全面的な総括が必要だ。

 一方で、上田さんは維新の会も含めた野党共闘を展望しているが、彼らはカルト勢力と化していて、他党と共闘するような素地がない。橋下閣下に振り回され、上山御大に怒られる。大阪維新は、自分たちが主役でないと拗ねてごねる。仮に共闘を展望するなら、大阪を切って、それ以外の維新勢力を結集する必要があるだろう。大阪は自力で議席が取れるのだから、他党と共闘する必要はなく、大阪は大阪で勝手にやればいい。公明党だけ恫喝して黙らせておけばいいだけだ。

 東京都武蔵野市の松下玲子市長が19日に始まった市議会定例会で、外国人にも住民投票権を認める条例案を提出した。この条例案には、「外国人参政権の代替として利用されかねない」との懸念が指摘され、反対署名や集会が行われる騒動になっている。松下氏は市議会終了後、やっと夕刊フジなどの取材に応じた。
 同市を地盤とする自民党の長島昭久元防衛副大臣は「外国人の住民投票権に、他の自治体はそれ相応の要件を求めている。松下氏は突然、外国人に門戸を開け、不用意に入れようとしている。事の重大性が分かっていない。市民参加のプロセスも不十分で、拙速だ」と批判している。

 夕刊フジも、長島昭久衆院議員も、すっかり松下市長の土俵に乗っかっているところが面白い。武蔵野市では都議選も市長選も衆院選も、自民党が負けている。なぜ負けたのかがよく分かる。

 この条例の欠点が外国人を対象としていることだとして、じゃあ、住民投票条例が日本人のみ対象だったら、あなたがたは賛成するのだろうか。

 地方自治とは二元代表制が基本だ。住民投票を行ったとしても、執行機関は議会側の意向を無視して行政を進めることはできない。外国人を含めた住民投票の結果がどうなろうと、最終的には議会が議決しなければ、いかなる施策も進まないのだ。まるで外国人に武蔵野市が制圧されるかのような都市伝説を振りまくのは、自分たちの支持する議会を認めていないも同然だ。

 当然のことだが、武蔵野市の市長選や市議選には外国人の参政権は認められていないし、住民投票の結果がどうあろうが、最終的な施策の決定権は市長と市議会にある。

 静岡県熱海市で7月に発生した大規模土石流で、同市議会は22日、地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)を開いた。証人尋問の対象者などについて協議、起点の土地の現旧所有者や既に退職した市の職員の他、県の職員らを招致する方針を確認した。本格的な審議は年明け以降に始まる見通し。

 政争の具としての百条委員会ではなく、真実を究明するための百条委員会だ。こういう機会はなかなかない。市議会はこういうことをするために存在する。熱海市議会が日本中に示してほしい。

 熊本県菊池市の50代の男性幹部職員が、江頭実市長(67)からパワーハラスメントを受けたと訴え、市が調査を始めたことが17日、市などへの取材でわかった。市は調査結果をまとめ、副市長を委員長とする「市職員ハラスメント防止対策委員会」に諮って対応を検討する。

 最近、地方の自治体で首長のパワハラに対する訴えが増えている。このケースでは、職員目安箱に届いた訴えから調査が始まった。地方自治体の役所は小さいので、幹部のパワハラは誰でも知っているだろう。市が市長に忖度しないで調査できるのか気になる。

 東京都庁でも、何年かに一度、〝〇〇局の金正日〟みたいな幹部が現れて、局全体に粛清の嵐を吹かせる。

 あれって、知事が叱責すべきだよね(笑)

 「銀の馬車道・鉱石の道」の沿線兵庫県内6市町の議員有志でつくる連盟が企画した賞品付き写真展に公職選挙法違反の疑いが出ていた問題で、同連盟は19日までに、最優秀賞などを選ぶコンテストの中止を決めた。出品者の募集要項を載せた活動報告の冊子に一部議員名も記しており、「賞品を贈れば、公選法で禁じられた寄付行為に当たる可能性がある」とされていた。

 これは議員連盟がやっちゃうから公選法違反になるんだよね。もう少し市民ベースで進められなかったのだろうか。というか、こういうのに賞品って必要なのか。

 大分県臼杵市の若林純一市議(62)が、市議会でマスク着用を強要されたのは違法だとして、市を相手取り、マスクを着用せず議会で発言する権利があることの確認と、100万円の損害賠償などを求め、来週にも大分地裁へ提訴することが18日、若林氏の代理人弁護士への取材で分かった。

 マスクを着けるか、着けないかで戦うと、なんだか大きな全体主義と戦っている気になれるというのも、コロナ禍の副作用だろう。結論としてはマスクを着ければいいだけで、そんなことで議会から排除され、発言する権利まで奪われることはアホらしい。マスクを着けた上で、「いかがなものか」と問題提起していただきたい。

東京・日野市の元副市長が、土地の区画整理について費用を水増しした事業計画書を市に提出し、助成金8000万円をだまし取った罪に問われた裁判で、東京地方裁判所立川支部は「詐欺の故意は明らかだ」として懲役2年6か月の実刑判決を言い渡しました。
12年前まで日野市の副市長を務め、土地区画整理組合の理事長相談役だった、河内久男被告(79)は、2018年9月までのおよそ1年間に組合の職員とともに費用を水増しした事業計画書を市に提出し、助成金8000万円をだまし取った詐欺の罪に問われています。

 河内さんが副市長に初めて就任したときにインタビューさせていただいた。森田革新市政が馬場保守市政にかわり、その最初の副市長だ。そのときの印象は、市幹部上がりのとてもまじめな方で、とても不正を働く人とは思えない。しかし、市政が革新から保守に転換した途端に、この体たらくだったというのは、馬場市長も不本意なのではないか。馬場市長は保守市長ではあるが、決して右翼ではなく、常識的な保守派だった。私も、革新市政時代の施策を巡って丁々発止の議論をしたが、少しも嫌な顔をしないで受け止めていただいた。その下で働いていた副市長がこういう形で逮捕されるというのは、とても残念だ。

 辞職の理由を説明する中で同都議は「齢(よわい)85に至る父の安全が脅かされる状態になりました。これが辞職の決断に至ることになりました。任期の間、都議を続けたいと、仕事をしたいと願ってきましたが、仕事をさせてもらえない現実が前日の委員会出席拒否で明らかになりました。仕事がしたいにも関わらずさせてもらえない理不尽な事態に悩みました」と本音を漏らす場面もあった。

 日本全国が寄ってたかって、一人の地方議員を引きずり下ろした気分はいかがだろうか。さぞや、気持ち良いのだろうね。

 この間のバカ騒ぎはワイドショー都政そのものだ。しかも都議会は調子に乗って、つるし上げの公開処刑までやろうというのだから、つくづく学ばない人たちだと思う。猪瀬知事も、舛添知事も、こうやって公職を引きずり降ろされてきた。木下都議がそういう公開処刑の場に出ないのは当たり前で、出席する意味がないからだ。

 間違えてほしくないが、私は木下都議は事件が明るみになった段階で即刻辞職すべきだったと思う。

 しかし、一人の都議の出処進退は、ワイドショーが朝から晩まで騒ぐほどのネタなのだろうか。

 結局、テレビのワイドショーは、大衆に週に一度、生贄にする〝悪人〟を差し出して、みんなで石を投げ、つるし上げ、やっつけるコロシアムを提供しているのだ。ネット民は、テレビは信用できないだの、マスゴミだのと言うが、結局、テレビと結託して、コロシアムで生け贄が焼き殺されるのをケラケラと笑って留飲を下げている。

 小池知事だって、いつそういう騒ぎに巻き込まれるか分からない。明日からまた、ワイドショーは次の生け贄を探し始める。


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