見出し画像

【自治トピックス】No.10

 野暮用があって朝から東京に来ている。用事の合間に緊急事態宣言下の東京の風景をカメラにおさめようと歩いていて、お昼時にどこかにランチに入ろうと思ったが、運悪くそこは丸の内。レストランも、食事処も、どこもかしこも、飛び道具のような極端なランチしか出していない。丸の内に務める上級国民たちはいったい、お昼時に何を食べて生きているのだろうか。結局、歩きに歩いて、有楽町までたどり着いてしまった。

 さて、週の初めはニュースの切り抜きである。

 最初に断っておくが、千代田区長選に関しては改めて記事を書きたいと思うので、今回は華麗にスルーである。

 まずは、沖縄県の宮古島での感染爆発について。

29日夜に沖縄県庁であった県の新型コロナウイルス感染症に関する専門家会議では、感染拡大が続く宮古島市の状況について、感染経路が分かっていない患者の割合が低くなっており、「収束に向かっている」との見方が示された。一方、医療現場が逼迫(ひっぱく)して厳しい状況は依然続き、感染者が急増する可能性がある高齢者施設などの管理を徹底する重要性も確認された。
新型コロナウイルスの感染が広がる宮古島市では29日、消防本部や郵便局の職員の感染が確認され、市民の生活インフラに影響する可能性が出ている。玉城デニー知事から要請を受けた陸上自衛隊第15旅団は看護官5人を含めた15人を医療支援のため派遣。県も医師や看護師など医療従事者の派遣を決め、島の医療崩壊を防ぐ動きが本格化している。

 いつの間にか、沖縄の宮古島で感染者が急増し、陸上自衛隊が看護官を派遣する事態に。小さな島で感染爆発が起きると、人数的には多くなくてもにっちもさっちもいかなくなることがよく分かる。これはミニ日本のようなもので、対岸の火事ではないことを自覚しなければならない。

 17日に投開票された沖縄県の宮古島市長選で、立候補した両選対事務所が同日夜、それぞれ市内の事務所で宴会を催していたことが分かった。当選した座喜味一幸さんの選対幹部は「コロナ禍で不適切な行為だった」と陳謝。下地敏彦さんの選対幹部は「細心の注意を払って感染防止対策をしていた」と釈明した。
 感染者急増と市長選の因果関係について、宮古地区医師会の岸本邦弘副会長は「一部に関連はあるかもしれない」と推測。一方、ここ数日の感染者は高齢者施設のクラスター(感染者集団)や飲食店での会食によるものが多いとし「現時点では市長選以外の要因が多数を占める」と述べた。

 よりにもよって、宮古島市長選で戦った両陣営が開票終了後、事務所で打ち上げをしていたという。これが感染爆発の主要因ではないが、お互い市長候補を支えるべき陣営が宴会をやっていたというのは、あまりにもお粗末だった。

 これで、すみません、不適切でしたで終わればよかったが、なんと感染者が出てしまった。

 7人は17、18日の打ち上げに参加。知事は「打ち上げが感染経路と確認されている」と述べた。県によると、打ち上げは飲食を伴ったもの。選対事務所での開催ではなく、個別のグループで飲みに出掛けたという。7人全員が同じ場所にいたかや、いずれの候補の関係者かは調査している。

 ちなみに、宮古島といえば、「オトーリ」という沖縄の伝統的な酒の回し飲みの風習がある。宴会で果たして「オトーリ」を行っていたのかどうかは記事からは分からない。

 選挙クラスターなんてシャレにならないが、コロナ禍の中をリスクをおかして投票を行っているのだから、選挙関係者がへまをしたら民主主義への不信につながる。猛反省が必要だ。

 ひな人形に「新型コロナウイルス終息」の願いを込めて―。東京・浅草橋の老舗人形メーカー「久月」は27日、感染者数が多い2都市で対策の指揮を執る小池百合子東京都知事(68)と吉村洋文大阪府知事(45)をモデルにした「今年の期待びな」を公開した。

 なんの政治風刺かと思うが、大真面目にやっているのだとしたら、「久月」さんもちょっと頭を冷やした方がいい。この二人の政治パフォーマンスのせいで、どれだけ現場が振り回されているか、疲弊しているのか。いや、それとも、疫病神ならぬ疫病ひななのだろうか。

 大阪市が新型コロナウイルスの感染者らに自宅待機時の注意事項などを書いた書類を送る際、葬儀業者の広告が印刷された封筒を使っていたことが29日、分かった。市保健所の担当者は「軽率だった。受け取った方の気持ちを考えると大変申し訳ない」としている。
 市によると、収入確保のために2006年度から市の封筒に広告を掲載するようになった。市内の葬儀業者から60万部の申し込みがあり、掲載基準を満たしていたため、昨年6月から裏面に同社広告を印刷した封筒を各部署で利用し始めたという。

 大阪市が少しでも収入を確保しようと、市の封筒に掲載する広告を募集したのだが、よりにもよって葬儀業者だった。それをコロナ感染者に送る書類を入れる封筒に使ってしまったから、さあ大変。「死んだらよろしくってことか?」とネットで大炎上したわけだ。

 これ、収入確保が悪いとは言わないが、「死」を連想する業者の広告はどういう目的の封筒であれ避けた方がいいのでは。

 飯泉知事は県議会で、県内での新型コロナウイルスの感染者数は全国で少ない方から4番目であることを挙げ、「最前線でご尽力いただいている医療や福祉事業者、従業員をはじめ、県民の厳しい行動変容のおかげ」と述べた。その上で「飲食業界へのご協力、またお招きいただいた立場とはいえ、先月の県議会各派の質問者慰労会への出席は、県民に寄り添ったものとは言えず、深く反省する」と謝罪した。

 県民向けの会見では「問題ない」としておきながら、議会では「深く反省」というダブスタの姿勢が、県民の〝ゆるみ〟であったり、県外ナンバーたたきの〝自粛警察〟につながる。リーダーに求められているのは、エビデンスに基づいた首尾一貫したメッセージだ。

 新型コロナウイルスを巡り、鹿児島市教育委員会が、感染者が確認された学校に対し、その事実やPCR検査受診を「身内にも口外しない」旨を児童生徒や保護者に伝えるよう文書で連絡していたことが28日、南日本新聞の取材で分かった。学校現場からは「過度な情報統制は不安の増大につながる」と対応を疑問視する声が上がっており、市教委は「誤解を招いたのなら改める」として文書見直しを検討する考えを示した。

 情報公開に明確な基準を設けて、これは良い、これはダメと仕切ればいいが、文書を回して、こっそりと口止めさせるというのは、行政のやることではない。しかも、「誤解を招いたのなら改める」という、誤解したお前らが悪い的なコメントをしている点も落第点。こういうやり方は、感染者差別の温床になる。

 特措法に基づく休業要請などの措置の権限は都道府県知事。道は小樽市に28日に感染リスクを回避できない場合の不要不急の外出と往来を自粛を要請した。迫俊哉市長は同日夜、酒類を提供する飲食店に対し、2月15日までの法的根拠のない休業を要請した。

 これは鈴木くんを支持する。今回のコロナ禍は、超法規的な措置が多すぎる。超法規的な措置には責任が生じない。個人のパフォーマンスで、私権を制限することにつながる。そうではなく、権限のある立場のリーダーが法律に基づいて対処するべき。これが無尽蔵に広がることは避けてほしい。

テレワークなどで出勤者数の7割削減を目指す中で「半日時間単位のテレワークとローテーション勤務の組み合わせをお願いしたい」と述べ、自ら「テレハーフ」と命名。「『半ドン』という言葉もあったが、そういう世代の方も減った。これからはテレハーフで午後から出社などの工夫を」と呼びかけた。

 で、いくら権限を持っているからといって、こういう造語で現場を振り回すのもやめていただきたい。テレワークはテレワーク。余計な造語を作って、やってる感を醸し出されても困る。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、神戸市が、ドローンを使って啓発する試みを始め、30日、繁華街・三宮にある生田神社の上空から通行人らに不要不急の外出自粛などを呼びかけた。

 こういう意味のない遊びも勘弁していただきたい。まず、人を集めない。そこに尽きる。

 鎌倉市内のパート女性(55)は「地元の人はステイホームしているのに、人も車も多くてびっくり。緊急事態宣言が延長されるのは避けてほしい」と話した。

 このパート女性の周りの人たちがどうしているのか知らないが、地元の人がステイホームしているというのは本当だろうか。私の周りでは、前回の緊急事態宣言のときのように自宅に閉じこもっている人はいないけどね。

 正直、国道の渋滞には辟易とするが、逆に県知事も地元市町も「観光に来ないで」とは呼びかけていない。地元からすると、休業要請がないのに、人が閑散としてしまったら、それはそれで困る。今回の緊急事態宣言は、前回ほどシンプルな問題ではないのだよ。渋滞してる→都内ナンバーばかやろうという論理では、事態が解決できない。

 総務省が29日公表した2020年人口移動報告によると、東京圏への人口流入を示す「転入超過」は約9万9千人で、前年の約14万8千人から大幅に減った。新型コロナウイルス感染拡大で転入が減り、人口集中のペースが減速した。

 コロナ禍は東京一極集中を是正するには絶好の機会だ。これはネガティブに捉えずに、歓迎していいのではないか。

 総務省が29日に発表した2020年の住民基本台帳に基づく人口移動報告で、埼玉県内への転入者が県外への転出者をどれだけ上回っているかを示す「転入超過数」は2万4271人と、全国3番目の多さとなった。県の分析では、4~11月に限ってみると、転入超過数は全国最多だったという。新型コロナウイルス感染拡大の影響でテレワークの導入が進み、職場のある東京などから離れて暮らすことを考えた人が増えているほか、「適度な距離の地方」ということで、埼玉が注目されたとみられる。
 実際、移住先として県内の物件を求める人は増えている。秩父、横瀬、皆野、小鹿野、長瀞の5市町や宅建業者でつくる「ちちぶ空き家バンク」に参加する「依田商店」(秩父市)の依田英一郎社長によると、「取り扱っていた物件がほぼ売り切れた」という。

 一方で、埼玉県は転入超過が増えている。秩父市は以前から東京からの移住に力を入れている。特に西武線で池袋と秩父がつながる豊島区とはコロナ禍前から友好関係を築いてきた。姥捨て山的な発想ではなく、普段は都会暮らしを満喫しながらも、休日やテレワークでは地方での暮らしも楽しむという、多拠点型の〝移住〟もあってもいいのではないか。

 新型コロナウイルスの影響で、各校が修学旅行の行き先を福井県内に変更し、あわら温泉旅館(福井県あわら市)には福井県内外から8千人を超える生徒が宿泊した。例年は数百人なだけに、コロナ禍で苦境に立たされている各温泉旅館にとって一筋の光明といえる。北陸新幹線県内開業を見据えた誘客に加え、コロナ収束後も引き続き修学旅行先として利用してもらうためのPRが課題となる。

 コロナ禍で修学旅行が県内の温泉に。というか、これは普通の慰安旅行になっている気もするが。このずらりと並んだ食事風景を見ていると、あれ、これって〝会食〟じゃね?と思った私はひねくれているのかもしれない。やはり、感染状況の違いで、見えてくる風景の捉え方が変わる。

 検査数は1日最大8千件と想定。住民向けには、区ごとに会場を設け、唾液を採取する。就業者向けには、職場に検査キットを配布し、提出してもらう方法を検討している。複数の検体を同時検査する「プール方式」も導入し、1カ月程度で終えたい考えだ。

 本当にやるのであれば、〝検査すれば収束する〟というモデルケースになるだろう。もちろん、これで収束しなければ、ほら、やっぱダメじゃんと言われる。注目しておきたい。

 私は、効果に疑問を感じるが。

 北九州市議選(定数57)は1日未明、全7選挙区で確定した。現職22人全員を擁立した自民は6人が落選。新型コロナ対応などをめぐる菅内閣の支持率低下の逆風を受けた形で、今秋までに行われる衆院選にも影響を与えそうだ。

 こういう流れは都議選まで一定続くだろう。ただ、自民党が負けた一方で、他の政党は躍進したのかというと、そうでもない。選挙区ごとの情勢も異なるし、一概に国政につなげるのもどうかと。

 東京都選挙管理委員会は27日の定例会で、任期満了を7月22日に控えた都議選の告示を6月25日、投開票を7月4日とする日程を決めた。新型コロナウイルスの影響で1年延期された東京五輪・パラリンピックの開幕が7月23日に控えるのを踏まえて日程を考慮。衆院解散が都議選以降の場合は総選挙の行方を占うことになる。

 おそらく、衆院選の前哨戦としては都議選が天王山と言える。この時期、新型コロナウイルスの感染状況がどうなっているのか。ワクチン接種がどの程度進んでいるのか。東京五輪の開催がどうなっているのか。様々な要素が絡み合う。

 ちなみに、2001年都議選は森喜朗内閣の退陣と、小泉純一郎内閣の誕生という流れで、一気に自民党に突風が吹いた。政治というのは、一寸先は闇だ。

多羅尾光睦・副知事が評議員を務める東京都の担当者は「(同財団の)活動が終了することについては説明を受けていないし、知らなかった」と話した。

 気味の悪い事案。ネットで検索しただけでも、なんだかなーということが出てくる。その割には、各メディアはあまり食いつかないね。

 文化・スポーツ施設のネーミングライツ(命名権)の買い手をめぐり、香川県高松市が苦戦している。厳しい財政事情の中、市の自主財源を確保するのが狙いだ。しかし、昨年10月に募集を始めた9施設は、一件も応募がないまま募集期間を終えようとしている。
 命名権の契約先を探している9施設は、市立東部運動公園、市ヨット競技場、市立仏生山公園温水プール、高松国分寺ホールなど。条件は3~5年間の契約で、応募可能額は年間10万~300万円。募集は昨年12月中旬までの予定だったが、2月1日まで期間を延長している。このうち7施設は2019年度にも約4カ月間募集したが、応募がなかった施設だという。

 ネーミングライツの効果がよく分からない。温水プールに企業の冠つけて、PRや売り上げにつながるのだろうか。

 いっそ、誰でもいいから10万円で好きな名前をつけさせてやるみたいな、軽いノリの企画の方が、微々たる額だが収入につながるような気がする。

 10万円なら、私の名前、つけてくれてもいいよ(笑)

ほとんどの記事は無料で提供しております。ささやかなサポートをご希望の方はこちらからどうぞ。