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ひまつぶし

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「クラブBA」会員による個性豊かな投稿を集めました。 ジャンルは様々。音楽、料理、サーフィン、スニーカー、電車、競馬、ペット、写真etc. 内容は、ライトなものからディープなも…
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2020年10月の記事一覧

つめたいかぜ  きれいなかぜ

つめたいかぜ きれいなかぜ 温度すらもたない きれいなかぜ 肌から温度をさらってゆく 刺すようにさらってゆく こころのよどみもさらってゆく 世の中のよごれもさらってゆく 昨日をもう さらっていった よどみとよごれをさらって とおい空へ つめたいかぜ きれいなかぜ 時間をはこんでくれないか きれいな時間をはこんでくれないか 季節を連れてくれないか きれいな季節を連れてくれないか つめたいかぜ きれいなかぜ 彼の怒りをさましてくれないか あのコの傷

戦士の休息 ~バリウムとの内なる闘い/健康志向保存食 佐渡保存

小さな胃の内側にまんべんなく まんべんなく白いろがゆき渡るように 外からの指示に従うのではなく 自らの意思で右へ左へ おじぎして 腹ばいに 胃壁の液体が剥がれ落ちるから もう一度もう一度 ぐるぐる ぐるぐる と自らの意思で 自らの意思で pait it white 白く塗りつぶせ 発泡は己が進んで含んだもの 一息すら吐かせない強い心意気を示すのだ 高圧的に矢継ぎ早に繰り返される 左へ 右へ おじぎして  腹ばいに  はい、そこで止めて テキも憎くて

言葉を定着させるメロディ / 筒美京平さん追悼

[ 昭和のすたるじ ] 作曲家 筒美京平さんが永眠された 古い記憶のひとつに「魅せられて」がある 小学高学年 ザ・ベストテンのワンシーンのはずだ サビと同時、コントのような巨大な白い布地を両手いっぱいに広げるのだ 歌い手さんの名前がカタカナで西洋人とは異なるインパクトも新鮮だった 楽器が何だかは分からないが速すぎてを笑みさえ誘いかねないイントロ キャッチーな 、南に向いてる窓を開ける 歌い出し 異国情緒たっぷりのサビ 大人達の評価する:美人さんの点で "魅せ

風に冷気が混じるころ

風に冷気が混じるころ 緑の草木は思い始める 風の温度が抜けるころ 盛夏は過ぎた思い出に 風が素肌を刺したなら 年は瀬にむけ数え歌 正直な緑は 黄へ紅へ 緑まま 留まろうなど欲をみせない 黄に映っても 紅に映えても 緑の実直な心意気は変わらない それでも緑は緑 だからお願い そばに置いてね ときの過ぎゆくままに 川の流れのように こころが揺らいだとき 庭をながめるとよい 叶わぬなら 緑をさがすとよい 庭には二羽 にわとりがいる 一羽は 一話

ぼくらみんなが 生きている /THE NEW COOL NOTER賞告知

ぼくらみんなが 生きている 生きているから 伝わったらうれしかったり 伝えたいことがある ぼくらみんなが 生きている 生きているから うまくゆかなかったり いきちがったりする ぼくらみんなが 生きている 生きているから 疾患や困難があったりもする ぼくらみんなが 生きている 生きているから ちょっとしたうれしさ よろこびで立ちあがったりできる てのひらを空に透かしたり 胸にあてたりすると どろどろ だったり さらさら だったり ちしおがながれてる どくどく