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【洋楽】Daryl Hall & John Oates/Voices, Private Eyes, H2O

今日は懐かしい80'sから今日は珍しくまとめて3枚をご紹介。


フィラデルフィアを代表するポップデュオ、ホール&オーツの80年代初期の名作3枚、このうちVoices以外の2枚は家にレコードであるのですが気軽に聴ける環境になく、Apple Musicから落としても古いiPodで聴けないのでCDをAmazonで探してきました。

Voices(1980)


あまり圧のない爽やかなアルバムジャケットです。

日本ではモダン・ヴォイスと言うタイトルで売られていますが、原題はアルバムジャケットの通りVOICESのみです。

入手したのは2010年のリマスター盤、AOR 1976-2016と言う企画で安く出ていたものです。ですので曲は多いのですがブックレットがなく、歌詞もありませんでした。日本の解説が一枚入っていますが、それ入れるくらいならオリジナルのブックレットとか入れて欲しかったなぁ〜

ま、そんなことは置いておき、曲紹介といきましょう:

収録曲

  1. HOW DOES IT FEEL TO BE BACK

  2. BIG KIDS

  3. UNITED STATE

  4. HARD TO BE IN LOVE WITH YOU

  5. KIIS ON MY LIST

  6. GOTTA LOTTA NERVE (PERFECT PERFECT)

  7. YOU'VE LOST THAT LOVIN' FEELING(ふられた気持ち)

  8. YOU MAKE MY FREAMS

  9. EVERYTIME YOU GO AWAY

  10. AFRICA

  11. DIDDY DOO WOP (I HEAR THE VOICES)

  12. KISS ON MY LIST (REMIX VERSION)

  13. EVERYTIME YOU GO AWAY (REMIX VERSION)

12, 13はボーナストラックです。

おすすめはなんといっても5と9でしょう。9に関してはポールヤングが歌ってヒットさせてから知った方も多いと思いますが、こちらがオリジナルです。ほんの数年しか違いますがアメリカ人のホワイトソウルシンガーとそれを敬愛するイギリスのホワイトソウルシンガーの表現の地画のようなものが感じられて面白いのでぜひ聴き比べてみてほしいです。ちょっとの年数が違いますがこの数年は音の進化がすごい頃で、シンプルな楽曲ではありますが、そう言う違いも私は感じました。

前半が非常にドライブ感があり、流行りのニューウェーブ的なアプローチも取り入れていて、音作り的にとても好み。そしていい感じで5に流れていくんですね。


私のリスニングスタイル

ストリーミングでサクッと聞いたりするのが多い昨今、TikTokなんか最たるものですが、サビまでが短くなってきていると言うことを聞いたことがあります。音楽の消費時代で作り方まで変わってきているんですね。

でも昔の好きなアルバム、そう言う曲作りされていませんから、できればアルバムを通してじっくり一曲ずつ聞いて聴いて聴き込んでいきたいと思います。

で、そのアルバムを聴く時のプロセスが結構大事なんですよ。ちょっとしたことですが、時間の流れが変わるんです。今時めんどくさいと言われるかもしれませんが。

まず、レコードってアルバムからソローっと取り出して、埃をとって、プレーヤーにかけてきくと言うプロセスがもう儀式の一部になってますね。そして、レコードからカセットテープにダビングしてましたね。

あの頃はカセットにラベリングをして楽しんでいましたが、今はCDをiTunes(今はミュージック)に取り込んで、リスト、アルバムジャケットを丁寧に整理し、場合によってはアルバムジャケットやブックレットをスキャンして、アルバムカバーをちゃんと表示されるようにプレイリストを作成します。

そして、できればHomePodか、Beats Pill +で聴いてますが、あまり大きな音はご近所迷惑になるので、そう言う時は古いiPodに取り込んで有線イヤフォンで聴いてます。ちなみにM1 Macbook Proでも聴くことが増えてきました。このマシンのスピーカーはすごくいい音がします。やばいです。サラウンド感ありです。

ふだんの通勤ではiPhone+AirPods Proで聴いてますが、メールやメッセージが届いたりすると通知が入ってリスニングの集中モードが中断されることがあります。それが便利だから設定を変えてはいませんが、やはり邪魔でもあるのでちゃんと聴きたい時はiPod+有線イヤフォンに限りますね。

Private Eyes(1981)


前作から一転渋いジャケット。タイトル曲やロックな中身とよくあってますね。

このアルバムは中学の時に3つ上の兄が買ったのでよく聴かされました。当時はまだホール&オーツの良さがハナタレ小僧の私には染み込んでいなかったのですが、高校に入って、とある部活で早起きをしなければいけなくなり、朝に弱かった兄はこいつを朝から超弩級のスピーカーで流すのです。

それはもう強烈ですから必死に部屋を抜け出して音を止めに行きます。はい、本来起きなければいけないのは兄貴なのに、私が止めに行って兄貴に声をかけて起こすんですよね、なんか間違ってると思いませんか?

今となってはまあ笑い話ですが、当時は止めないと親にも怒られるし、兄貴にも責められるし、なんで俺が??と言う不思議な世界でした。

閑話休題。曲紹介と参りましょう。

収録曲

  1. private eyes

  2. looking for a good sign

  3. I can't go for that (no can do)

  4. mano a mano

  5. did it in a minute

  6. head above water

  7. tell me what you want

  8. Friday let me down

  9. unguarded minute

  10. your imagination

  11. some men

  12. your imagination (12" version)

  13. I can't go for that (no can do)(12" version )

12, 13はボーナストラックです。

ロックなPrivate Eysでガツンときれ、次はご機嫌な黒人コーラスグループが歌っているかのようなlooking for a good sign, そして3曲目はニューウェーブな仕立てにはなっていますがホール&オーツの真骨頂、 I Can't Go For Thatです。まさしくフィリーソウルです。リズムよく、ホーンセクションもぶっ込んできてそこにまたヴォーカルを被せてくるという泣かせる進行です。他に何がいると言うのか、ってくらいの名曲です。

続くはギターの音で始まるジョンオーツが歌うmano a mano。ダリルホールとは違う味あっていいですね。ちょっぴりロックテイストを入れてくるあたり好きです。7曲目はDid it in a minute。タイトルを歌うサビのところの歌い方がダリルホール節でそれを挟むコーラスも最高です。

キーボードとギターの煌びやかリフで始まるHead Above Waterはロックなナンバーです。しっとり歌い上げるホール&オーツのイメージもありますが、Private Eyesやこの曲のようにロックでノリの良い曲もいいですね。

ボソボソ何やら集まって歌っているなぁ〜と思ったらドスン!と一発きて驚かされるtell me what you wantは少し不思議な曲。出だしなんだかポリスの曲のように思えましたし、サビはクィーンのようにも聞こえました。

Friday let me downは再びジョンがヴォーカルです。ノリのいいロックナンバーです。ここまでの曲を振り返ると4曲目以降ロック調が強いですね。

Unguarded minuteはダリルホールにヴォーカルを戻し、お得意のミッドテンポなホール&オーツな一曲です。キーボードが一緒になってリズムを刻み、ギターがちょくちょく入ります。この歌、結構難しいと思うんですが、ダリルホールが自由自在に気持ちよさそうに歌い上げるのが目に浮かびます。

まるでMissing Personsの曲かと思わせる、変わった感じで始まるYour Imagination。でも変わっているのはシンセだけで、オルガンだと思えば、コード進行、ホーンセクションなどやはりブルーアイドソウルないい曲ですね。12" versionがこのあと12曲目に入っているくらいですから、本人たちも気に入っていたのではないでしょうか。

このあとはボーナストラックなので、オリジナルとしてはこのアルバムの最後の曲となるSome Men。ここでロックな仕上げでした。総じてこのアルバムはロックのカラーが強く、80年代は後半にハードロック、メタルが台頭してきますから、時代的にもマッチしていたのだと思います。もちろん全曲捨て曲なしの素晴らしいアルバムです。知らない人は勿体無い、ぜひ聴いてください。全盛期のホール&オーツを代表する一枚です。


H2O(1982)


これがアルバムジャケットになってましたが
出た時はこっちが表で、家にあるレコードもこれです(ロゴはなかったかも)
しかしみているとじわっと汗ばむような熱気を感じる、いいジャケットですね。

さて、今回紹介するアルバム、最後の一枚はH2O。Hall & Oatesを科学式で表したらこうなるのでしょう。

収録曲

  1. MANEATER

  2. CRIME PAYS

  3. ART OF HEARTB REAK

  4. ONE ON ONE

  5. OPEN ALL NIGHT

  6. FAMILY MAN

  7. ITALIAN GIRLS

  8. GUESSING GAMES

  9. DELAYED REACTION

  10. AT TENSION

  11. GO BOLD

  12. FAMILY MAN (12" VERSION/ROCK MIX)

  13. MANEATER (12" VERSION/SPECIAL EXTENDED CLUB MIX)

  14. ONE ON ONE (12" VERSION/CLUB MIX)

このアルバムを語るには一発目のMANEATERからでしょう。スティービーワンダーが1985年に出したパートタイムラバーの出だしがそっくりでイントロクイズをやってもなかなかわからないくらい。チャート的には後で出たパートタイムラバーの方が上だったと思うけど、確か当時Best Hit USAでも小林克也さんが似てますね〜って言ってたような。

そんな話はどうでもよくて、ベースからホーンが絡んで、ヴォーカルがスパッと入ってきてタイトなリズムと一緒に始まるこの曲が一曲目と言うのは素晴らしいです。言うことなし。しかし冷静に考えてみたら人を食う女性の歌なのでちょっと怖いですが(汗)。

続けてはCRIME PAYS。ちょっとニューウェーブな出だしです。そして ART OF HEARTBREAKとなんだか意味深なタイトル通り怪しさのあるちょっとこれまでのH&Oとは違う曲が続きます。決して嫌ではないです、こう言う新しい流れ。

 とここにきて、ONE ON ONE。出た〜、This is Hall & Oates!!超絶泣かせる名曲です。ミッド〜スローテンポで、ファルセットヴォイスでしっぽり歌い上げます。コーラス、サックスも完璧。これ以上解説不要な名曲です。

 OPEN ALL NIGHT。なんだか少し重たい出だし。感情込めて最初からヴォーカルが素晴らしい。見事なダリルホール節なんですな。そしてギターが絡んできます。ジョンのパートでしょうか。切ないバラードです。

そしてFAMILY MANです。Mike Oldfieldのカバー。カットリズム、リードギターが軽快ですが、ヴァーカルは割とねっとり。放っておいてくれ、と拒絶している歌詞に合わせて徐々にテンション上げてフェードアウトしていきます。暑い曲です。

軽やかに始まるITALIAN GIRLS。ジョンのヴァーカルです。さっきの暑いねっとりした曲からうって変わってカラッとした感じ。

明るい感じは次のGUESSING GAMESでも続きます。ロックテイストをちょっぴり前に出した、いい曲です。

続くDELAYED REACTIONもロックな曲です。ライブ受けしそうですね。

さて、H2Oも残すところあと2曲となりました。

10曲目、AT TENSION、ジョンの曲です。ティナターナーと掛け合いで歌うと合いそうな感じがしました。終盤にかけて徐々に変わっていくところがいいですね。

11曲目 GO BOLD。いい曲で締めくくりますね。バンドの一体感が感じられます。ジョンのギターもめいいっぱい唸ってます。コーラスも最高です。

いかがでしたか?拙い解説ですが、少しでもこのアルバムの良さを伝えることができていたら、と思いますし、これをきっかけにホール&オーツを聴いたり、好きになる人が一人でも増えてくれると嬉しく思います。

おすすめ度:★★★★★(3枚まとめてでも一枚でも星の数は変わりません!)



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