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シリーズ「パラグライダーで墜落。そして入院」

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パラグライダーの大会でまさかの墜落。硬い地面に叩きつけられながらも数々の奇跡でなんとか生きのびる。手術や治療のことから心の動きまで様々なことを時系列で語っています。
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#リハビリ

入院して看護師について思ったこと (事故と入院を振り返って6) ~第48話 パラグライダーで墜落 そして入院~

入院中にスタッフの皆さんを見ていて思ったことシリーズ。 今回は「看護師」についてです。 看護師さんについて思うこと。一言で言うと、 「こんな大変な仕事を日々、当たり前にやってくれてたんだ、、。すごい。マジで頭が下がる思いです。」 というのが率直な思いです。 大変さで一番わかり易いのが夜勤の話です。 夕方頃に出勤し、翌日の朝日9〜10時くらい、つまり実質15時間前後と、かなり長時間労働になります。さらに。。。 歩数が2万歩くらいになるらしいです。 やばいですよね。。。聞いた

みんな!運動して!! (事故と入院を振り返って4) ~第46話 パラグライダーで墜落 そして入院~

もしかしたら、勘がいい人はタイトルと写真を見て私の言いたいことを察した人がいるかも知れません(笑) 前回の投稿で、一ヶ月寝たきりになると、人間は恐ろしいほど体力、筋力がなくなるという話をしました。 詳しくはこちらから↓ そんな体験をした私だから言えること。 運動はめっっっっっちゃめちゃ大事!! みんな!もつと積極的に運動して!!! ってことです。 いや別に、「明日からジムに行け!」とかそんな事が言いたいわけではないです。 実は一度動けなくなった自分はもう一つの事に

寝たきり1ヶ月で奪われる体力がマジでやばいって話 (事故と入院を振り返って3) ~第45話 パラグライダーで墜落 そして入院~

今回はちょっと汚い話も入ってきます。 パラグライダーの故事で墜落してしまい、踵、骨盤、腰椎のかなり酷い骨折をしました。3回の手術が1ヶ月かけておこなわれました。その間はずっと寝たきり状態だったんです。 医者や療法士に言われました。 「寝たきり1ヶ月で全身の筋力がめちゃくちゃ落ちています。」 「ですよね。」って思いました。 でも俺はこの言葉の意味をちゃんと理解していませんでした。。。 驚くほど落ちます。そして、 「まさか、、、そこの筋肉も・・・!?マジか。。。」 って状

レベルアップしたリハビリとシャワー問題 ~第38話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 免荷重の制限が外れて10日以上が経ちました。 この頃には療法士さんと行うリハビリでは歩行器なしであるく練習もどんどん進んでいました。もちろんまだまだぎこちなさはあるものの、歩くこと自体はかなりできるようになってきています。 それでも一ヶ月寝たきりだったこと。起き上がれるようになってからも、免荷重であまり負荷がかけられなかった左足。筋力は驚くほど低下しています。5分歩くと足首の中が痛くなってきます。荷重をかける負担に足首

死と向き合うということ ~第37話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 パソコンが壊れてしまい、代わりのパソコンは確保できたものの、処理能力が遅い。フォトショップをはじめとする写真の作業をするのは厳しくなってしまいました。 そんな状況の中、開き直って始めてみたことがあります。それは映画を積極的に見るというものでした。そしてこの日見た映画は邦画の「余命十年」でした。 私的な感想は「素直で良い映画」でした。この言葉がこんなにも当てはまる映画はなかなかないと思います。演出、セリフなど、様々な点

見てくれている ~第36話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と20日程が経った日の出来事です。 もうちょっとすれば入院して3ヶ月になってしまいます。入院生活にもかなりなれてきました。 ↑でも綴っているのですが、私の入院しているリハビリ病棟で治療をしている人の多くは高齢の方です。みんなリハビリをしながら治療をしている人たちです。それなのに、、悲しい現実がそこにはありました。 「頑張ってリハビリをして、また元の生活に戻るんだ」といった意思をリハビリする姿から感じられる人はほんの一握りしかいません。60人いる病棟で、

ふとしたことで心が走り出す ~第35話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と15日程が経った日の出来事です。 入院をしてから「ふとしたこと」をきっかけとして色んなことが起きることが増えました。その内容は様々ですが、今の自分の現実を突きつけられたり、心の奥底に秘めていたはずの思いが急に溢れ出てきてしまったりと、多くの場合は涙してしまうようなことがおおいですね。 この日も「ふとしたこと」がきっかけで感情が走ってしまいました。 夕方頃のことです。お手洗いから戻るとき、夕日がすごくきれいなのが廊下の先の大きな窓から見えたんです。思わず

免荷が外れてフル荷重へ ここまで歩けるように!~第33話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落してから2ヶ月と7日が経った日のことです。 ついに免荷重がなくなる日がやってきました。 パラグライダーの墜落で腰、骨盤、左の踵を酷く骨折してしまいました。左の踵は免荷重といって荷重制限がありました。 ↑に詳しく書いておりますが、左足の免荷重は2ヶ月かけて段階的に解除されていきます。そして墜落から2ヶ月と7日がたったこの日、完全に体重をかけられるようになりました。 リハビリの観点からみても、この日は大きな意味があります。 全体重をかけていいということは、普通に歩くこと

体も心もレッツ☆ブートキャンプ ~第32話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落して2ヶ月と5日程経った頃のお話です。 人というのは認識の仕方や捉え方を変えることで対象に対する印象、感情、思いは大きく変わるものです。この入院生活において、あることの捉え方を変えようと思いました。 それはリハビリについての認識です。マッサージ、ストレッチ、筋トレなどやること自体の認識は正しかったです。でもこんなにハードできついものだなんて全然しらなかった。。。。想像の何十倍もきつい。。。 これが、、、リハビリ・・・? リハビリってこんなにハードなの??? となった

ふとしたことがきっかけで爆発する感情 ~第30話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落して2ヶ月程経った頃のお話です。 免荷重の左足が自重の2/3まで負荷をかけられるようになって10日程が経ちました。左足に荷重をかけることにも慣れてきているし、リハビリが進んでいることも実感しています。 また最近は墜落したことに対する思いの消化も出来てきいます。 ↑にも書いていますが、 「いくつもの奇跡が重なったことで自分が生かされた理由はすぐに見つかるものじゃない。これから時間をかけて探していけばいい。」 そう思えるようになったことはかなり大きいです。そう思えるように

生きる上で最も大切なこと ~第28話 パラグライダーで墜落。そして入院。~

はじめに 墜落して1ヶ月と25日程経った頃のお話です。 今回は真剣で、踏み込んだ内容を書こうを思います。 世の中のタブー的な部分にも触れることになるので、批判が来る内容かもしれません。でも今回はあえて自分の考えを書いてみようと思います。 リハビリ病棟へ移動して2週間ほどが経ちました。急性期とリハビリ病棟の両方を見てきて、とある「病院の現実」を知りました。 なんといいますか。。。、入院する前に想像していた病院の姿と現実はかけ離れていたんです。 入院患者のほとんどが高齢

パラグライダーで墜落。そして入院。その27 ~2/3荷重へ〜

墜落して1ヶ月と20日程経った頃のお話です。 前回投稿したように心は大きく乱れていましたが、友達の言葉のお陰で一筋の光が見えて落ち着きはじめていっています。 奇跡を起こした理由、生かされた理由をこれからゆっくり探して行こうと思います。 さて、心がどんな状態であろうとリハビリは毎日3回、必ずあります。私もそこはしっかり気持ちを切り替えて取り組むようにしています。 そんな中、リハビリが新たなステップへ進みました。 左足のかけていい荷重が体重の1/3から2/3へとステップアッ

ありえない奇跡の理由。見つからない答えを探して 〜第26話 パラグライダーで墜落、そして入院~

墜落して1ヶ月と20日程経った頃のお話です。 手術が終わり、3週間程経ち、病院での生活も安定してきいます。いい意味でいえば日々の生活が安定化してきました。やるべき事は体を戻すためにリハビリをひたすら頑張る。そんな日々が続いています。 悪く言えば、同じ様にリハビリをする毎日。同じ場所。同じ景色。変わり映えのしない日々が続きます。 そんな中、この日の夜はまた精神的に大きく落ちてしまいました。 リハビリは順調に進んていますが、日々の変化は微々たるもの。。。2週間前を振り返れば結

「K」のつく療法士には気をつけろ ~第25話 パラグライダーで墜落 そして入院~

墜落して1ヶ月と19日程経った頃のお話です。 リハビリ病棟に移動して数日が経ちました。この頃の体の状態としては、ピックアップ歩行器を使って片足歩きすることにも慣れてきた頃でした。病院内を思ったようにある程度動きまわれるくらいになっていました。 リハビリ病棟に移って担当になったKDさん。休日や外回りの関係でなかなかあえませんでした。やっと施術をしてもらえたのはお引越しをしてから5日後となってしまいましたが、KDさんもドSでハードなリハビリをしてくれる、すばしい理学療法士さん