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そろそろ、「つながり」や「居場所」の心地悪さについてお話ししませんか?

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今日は先週末に広島に行ってきた話をしようと思います。
三原市という広島県の東側、岡山県側に位置するところに行ってきました。今年の2月にも伺ったんですけども、今回も橋本さんという三原市で暮らりというデイサービスを運営されている理学療法士さんに声をかけていただきました。

今回も「弱いつながり」というテーマで話をさせてもらったのですが、最近この話題を出すことがすごく多いですねー。僕にとっては嬉しい限りです。
 
もう一人、一緒にお話しをさせてもらった方がいます。河村さんという看護師の方で、彼女は居場所についての研究をされていて、高円寺の小杉湯という銭湯で活躍されているコミュニティナースでもあります。今はてぃぐにてぃさんという会社で訪問介護のお仕事をされています。

河村さんとは5月に医学書院さんの『訪問看護と介護』が主催となり、修論の報告会を一緒にさせてもらいました。今回は修論の報告会という訳ではなく、僕と河村さんがテーマにしていた「つながり」や「居場所」について、医療福祉介護の領域ではどのように考えるか、みたいなことを中心に話をしてきました。
 
修論提出してから半年以上経っているんですけど、まだこのテーマについて話をさせてもらえる機会があるというのは、本当に嬉しいですよね。先月からはじまったブルーブラックマガジンさんの連載もそうだったり、先月の名古屋での学会だったり、その後も色々と反響があるので、医療や福祉の文脈に限らずみなさん興味があるんだろうなと感じています。今月末も仙台で話をさせてもらいますので、良かったら仙台で会いましょ。

ただ、学会や講演会だと時間が限られているので、表層的な話だけになってしまうのが勿体無いなと思っています。「つながり」や「弱いつながり」の定義や、「たまれ」のつながり方みたいなところの話をさせてもらったんですが、短い時間なので、どうしてもつながりって良いよねって感じて終わってしまうんです。
 
そろそろ、「つながり」の負の側面というか、「つながり」や「居場所」って決して居心地のいいものだけではないよね。居心地の悪さや「つながり」の気持ち悪さみたいなところも、話題に出していきたいなと思っています。
 
河村さんが講演の中で居心地の三つの構成要素みたいな話をしてくれたんです。1つ目は、場における身体性ってところで、これは何かというと、ホスピタリティの高さから、客が五感で快を感じられるような空間を作り上げてること。2つ目は、他者・現象・物との関係性で、空間の中で日々のルーティンを確立していくことで、徐々に居心地の良さを感じるようになること。3つ目が主観的時間制で、身体的・関係性に由来するリラックスと、創業時から同じ場所・同じ建物であるという不変さで時間の感覚を忘れることができること。これらは臨床心理士・公認心理師の西川絹枝さんという方が『「居心地」と「居場所」の懸念の検討』という論文の中で述べています。* 西川絹枝(2021)「居心地」と「居場所」の懸念の検討」『中京経営紀要』第17号
 
これらを聞くとなるほどなーと思うんですが、僕はここに対して議論をしてみたい。ポジティブな内容が定義されているんですが、FLAT STANDや「たまれ」はこの要素だけではないんですよね。絶妙に居心地の悪さってところもつくっているのが、FLAT STANDや「たまれ」です。
 
居心地の良さばかり追及してしまうと、同質性が強くなってしまったりとか、他者を受け入れなくなってしまったりとか、排外的になったりとかってよく言われるんですけども、この「居心地の良さってことが僕らの暮らしの中で本当に良いことなのか」みたいなところも、お話してみたいなあなんていうふうに思いました。
 
これは「つながり」も一緒です。つながることが良いことなのかって話です。今までawai FMでも散々話題に出していることなんですが、なんかそこらへんも居心地と空間なんかを合わせてお話ができたらいいかなと思っています。
 
今回もXなどSNSでも色々と反響をいただき、今度は東京で話そうかみたいな話になっているので、「つながり」や「居場所」の負の側面から話ができたらと思っています。
 
僕としては、「弱いつながり」をみなさんがすごく面白がってくれて、興味持って聞いてくれているので、こうやって発信する中で、ある程度責任を感じるようになってきました。僕としては打ち上げ花火をあげた(あげてしまった)感覚でいるので、今後は上げた花火の余韻を楽しんでもらえるように、回収できるように自分の中でも深めていかねばと思っています。
 
今回の橋本さんが企画してくださったイベントが終わって、こういうことをすごく考えるようになりました。「弱いつながり」を「弱い紐帯の強さ」とは別の定義付けをしていることもあるので、責任を持って今後も探り続けていきます
 
ということを、宣言しておきます笑。
 
まさか、ここまでみなさんが面白がってくださるなんて思ってもいなかったから、ちょっと驚いているんです。言うだけは簡単ですからね。言った責任、打ち上げた責任はしっかり果たします。特に医療福祉の分野で「弱いつながり」というものが、どのように寄与していくのかなってところは自分でも興味ありますし、それ以外の分野でも展開できるような内容だと思うので。
 
またいろんな方と話をしながら自分の中で深めながら、勉強しながらやっていければなと思っています。もしこれ聞いてくださっている方で、興味あるって方いたらぜひあのお話させてください。どんな形でも良いので、「つながり」についてお話ししませんか?僕もいろんな方とお話できるのを楽しみにしています。

はい、ということで今日はここにしたいと思います。
ではまたー。




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