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公務員も蓄財に励んだ方が良い

私は大学卒業後、ストレートで公務員になりました。
大学浪人などもしなかったので、23歳で就職するという、ごくごく普通の新社会人生活が始まりました。
当然のことながら、その頃の私は早期退職したいなどと夢にも思っていませんでした。

私の社会人半生を振り返る

20代の頃はただ無我夢中

私が就職したのは就職氷河期の終わりかけで、まだまだ公務員人気が高い時期でした。
民間企業の求人がそろそろ上向くかなという雰囲気もありましたが、そこから数年後にはリーマンショックが発生しました。
また、さらにその数年後には東日本大震災も発生しました。
派遣労働者やフリーターといった働き方が、自由な生き方だと持て囃された不安定な世情でしたが、私自身はただ仕事を覚えるのに精一杯で、ひたすら前を向いて無我夢中だったように思います。

30代前半は脂が乗りかかる

ちょうど30歳のタイミングで出世し、部下が出来た私は、上司として少しだけ仕事を主導できるようになりました。
体力もあり、知識や経験も増えたことから、自信を深めた時期でもありました。
35歳で結婚した私でしたが、この時から職場に対する不信感が芽生えるようになります。

30代半ばに何が起きたのか

私自身、公務員として役所の中で長年働いていて、仕事に疑問を持つ機会がなかったわけではありません。
非効率な業務や人間関係に、若干うんざりしつつありました。

しかし、不信を決定づけたのは、課長クラスによる恣意的な人事評価でした。
まだ現職の身なので、あまり詳しくは書けませんが…。
理不尽な職場だと思っていても、いざそれが我が身にダイレクトに降りかかった時、私は初めて「辞めたいな」と思うようになりました。


30代後半で迎えたミッドライフクライシス

30代後半で子どもを授かったわけですが、これが私にとって「これからの人生」を考えるきっかけとなりました。

「果たしてこのままの人生で良いのか」

という思いです。
今から思えば、これが「ミッドライフクライシス」とか「中年の罠」などと呼ばれる時期だったのかなと思います。

テレビ局のアナウンサーや芸能人などでも、40歳前後に退社したり、独立したりするニュースを見ませんか?
若い頃の私は「なんで40代から新しいことにチャレンジしたがるのか?」と疑問に思っていましたが、いざ自分がその年齢に差し掛かると、彼らの気持ちがよく分かります。
「自分の人生が折り返し地点を迎えた時、この先もこのままの生活を続けていくのか?」と。

もちろん、一般人ならば転職や独立に必要なスキルが求められたり、財産的に先立つものがなかったり、家庭があれば尚更条件が厳しくなるので、簡単にはいきません。
しかし、気持ちとしては同じような状態になるのです。

そして定年延長が始まる

そして、以前にも書きましたが、私が40代を迎える直前に定年延長制度が決まりました。
これ以前から、60歳定年でも気力体力がしんどいなあと思っていたのに、ましてや65歳まで再雇用前の給料7割程度で働かされるのは堪りません。

ちなみに、今の職場でも再雇用の人はいます。
しかし、現在でも再雇用されるか否かは所属長の評価が大きく、ここにもかなり恣意的な人事が行われているのを目の当たりにしました。

そんななかで、定年退職を迎えようとしていた私の直属上司が、職場から理不尽な配置転換を受けているのを見てきました。
ここで私は心から「今の職場に社会人人生を最後まで委ねるのは危険だ」と思うようになりました。

早期退職に向けた準備期間


人間の気持ちはいつ変わるか分からない

さて、今の私は40代となりました。
長々と書いてきたように、私は最初から早期退職を夢見てきたわけではなく、むしろ今の職場で普通に定年まで働くつもりでした。
しかし、様々な状況にかかわり、今では少しでも早く早期退職したいと思っています。
当たり前のことですが、20年も経てば人の気持ちは変わるのです。

選択肢は多い方が良い

幸いなことに、30代半ばから初めていた投資が順調だったこともあり、今の私は少し早期退職が夢見られる状態になっています。
つまり、私が選べる人生の選択肢は、他にも存在するということです。

公務員というのは安定しているため、蓄財に興味がある、あるいは実践しているという人は極々少数です。
しかし、そんな公務員でもいつ「辞めたい」と思う時がくるか分かりません。

そうなった時に「お金がない!」となると、自分の気持ちに余裕もなくなり、人生の選択肢を狭めてしまいます。
公務員も蓄財をしておいたほうが良い…と私が考える理由です。

そして、今の私は「第2の人生」を迎えるための準備期間だと考えています。