実際に撮られる体験をしてみる

えみさんがわたしの顔を見たときの表情はなぜかすごく印象に残っていて今でも忘れられない。ちょっと暑い日でこんなに遠くまできてソワソワした感じだった。その頃の私は「何かやりたいけれど、何がしたいかわからない」私だった。あたしの名前を名付けてもらった時に、大器晩成って言われたんだって。それをずっと信じてきて「あたしは大器晩成だから、必ず大器晩成するんや」って思っていたのに、いつまで経ってもいつまで待ってもに大器晩成する気配がなくて、ひょっとしてこれは私が自分でどうにかしないと、大器晩成っていうのは勝手に降っても来るものではなくて、自分でつかみ取りにいかないといけないもんかもしれんと思い始めたんだよね。そんな感情のときにえみさんに会った。

えみさんに会った時のあたしはまだフワフワしていた

えみさんとお話ししていると、自分がこうじゃなきゃいけないって思っていたことが山ほどあって、こうもしちゃいけないも山ほどあって、でもどうなりたいのは全然出てこなくって、いくら手にしたいって聞かれたのはすごく鮮明に覚えていて、でもその数字も「なんかこれだけ稼げたら、色んな心配もなくなるしカッコいいよねっていう額にしかすぎなくて、、、特段何をしたいとかその額を手にして自分はどうなりたいのかなんて、全然思いつきもしなかったんだよね。そのときはとにかく今のこの現実を打破したいけれど「やりたいこともなければ、自分が何ができるか」も自分がわかっていなかった。そんな状態なのにえみさんは、とても優しくあたしの話を聴いてくれて、夢でしかない幻の金額に対してもバカにすることなく(いまから思えば本当に無知な状態で話していたように思う)聞いてくれた。

そして撮影が始まった

えみさんは話しながら撮ってくれるのだけど、そもそも撮ったことないのだから「どんなポーズをしたらいいのかわからない」のだ。どんな顔をカメラに向けたらいいのか、なんかこっぱずかしさも感じたのだ。変に格好をつけたらナルシストみたいと思われるんやないかとか、自分よりえみさんがどう思うのかを考えていた感じがした。そしてどこかで、「やはり撮られにきてよかったのだろうか」っていう想いが自分の中にあった。なんだかよくわからない気持ちで撮影が終わってしまい、私は慌てるように最寄り駅まで戻った。私にとっては、今まで過ごしたことのない時間だった。最寄り駅の近くはアウトレットモールのようなショッピングができる場所があって、真っ先にトイレに駆け込んだ。トイレにも行くのも忘れてしまうくらいの時間を過ごしていたからだ。そしてトイレに行ってトイレの鏡に写る自分に「あ、行ってこれた!」とちょっとワクワクした気分になったのだ。行って帰ってきてホッとしてようやく達成感というのを感じられたのだった。

出来上がった写真をみて思ったことを次回書きます♡

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