奈良県人と山

こんにちは。
今回は登山の記録ではなく、コラムというかそういう感じのものを書いてみようと思う。

私は奈良の葛城のあたりの出身である。
なので奈良県人にとっての山とか山登りとか、関わりみたいなものを私の独断と偏見で書いておくのも面白いかと思った。

まず奈良県民であるが、とにかく周りは山である。山しかない。
海なし県なので「海や!」と海を見て言う関西弁の人が居たらそれは奈良県民でファイナルアンサーだ。間違いない。
沖縄民をうみんちゅと言うように奈良民はやまんちゅなのか?
いや実はそこまで山を愛してないというか、「山に対する苦々しい思い」と「山が見えないとなんか落ち着かない」というアンビバレンスな想いを持っている。

山に対する嫌な想い、は周り山しかなくて遊ぶところがない。ただの丘だと思って遊んでたら古墳でエラい怒られた。山があるせいで大阪が遠い。学校が遠い。職場が遠い。日が落ちるのもすげー早い。

あと、とにかく南側半分は奈良県民も行ったことないところばかりだ。
高校のクラスメイトには、学校が遠すぎるので、通うため村営の下宿があり、そこから通っている子もいた。
東京から沖縄に行くより奈良に行く方が遠いのである。現代の秘境、奈良南。

しかし一方で山が見えないと落ち着かないというのも、四方八方山に囲まれている所の出身なら分かってもらえると思う。(長野とか)

山は好きじゃないけどいつもそこにあるもの、私にとってはそういう存在だった。
登山が好きになってからは、あそこもあそこも登っていれば良かった・・・と思うが人生そんなもんである。身近な時は興味ないのである。

そして、奈良の山はなんというか、ウキウキ登山!みたいな山はあんまり無く、大体信仰の山だったり修験道の行場がある。なので浮かれて趣味で登るのはあんまりよろしくないのでは?みたいな気持ちがあった。
(特に女性なら大峰山の女人結界のことも気になる、すでに解禁された山もあるが、どこか一歩引くような気持ちが私にはあった)

奈良にはどこに行っても寺、神社、古墳群とよりどりみどりの信仰の場があり、幼い頃からそういうものに親しんでいるので、自然とそれらに対する「畏敬」みたいなものが醸造されうる環境になっているのではと思う。信仰、ほど確かなものでなくとも。

であるからして、奈良は山ばっかりなのに、奈良の山に登るのは大体大阪からやってくる人が多いような気がする。というかアクセスが悪すぎて本気で車がないと登山できない。ここが関東圏と大きく違う部分だ。南アルプスや北アルプスですら電車、バスで行けるのでビックリする。田舎なのにな・・
東京から遠いとなにもかも不便である。海なし県仲間だと思っていたら長野の方が全然都会である。埼玉は大都会。すいませんでした仲間だと思っていたら全然下だった。

いやほんと、いつか登ってみたいけど車ないんよ。
自動運転車はやくできないかな。登って降りた先に停まっててほしい。

いつになるか分からないが、故郷・奈良登山編が書けたらいいと思っている。




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