見透かされてる

2020年12月4日

親友と会った。
この親友、辞めた会社の私の上司。
年は10歳離れてる。
なのに親友になれた。

会社の中では立場上、よそよそしく、敬語なんか使っちゃったりしていた。
そのせいか、周りの人達には私達に交友関係がある事すら知られていない。

私が会社を辞めると決めた時、親友である上司はあの手この手を使って説得してくれようとした。
何が何でも私が必要だとも言ってくれた。

とても有難いことだし、嬉しい事でもあった。
それでも私は辞めた。

辞めたことで私自身、親友を裏切ってしまったと思っていた。
だから、もう会えない。
会う事は許されないと思っていた。


でも親友はそんな事を思っていなかった。
むしろ、自分の力不足だと自分を責めていた。


帰り間際に『君との付き合いは今後も変わらないのだから気にするな』と、前触れもなく話し始めた。

一つ一つの言葉を選ぶように、ゆっくりと静かに話す姿に思わず涙が溢れてしまった。

全部お見通し。
心を見透かされているかのようだった。


10歳という歳の差は、大きいなと思った。
親友だけど、ここまで人としての厚みというか深みというか、重みというか、何と表現したらいいのか分からない違いを感じた。

やっぱり、この人すごい。

私があと10年歳をとったとき、親友と同じ感性を持ってるのかなぁ?
追いつけるのかなぁ?



追いつきたいな。
深い深い心の豊かな親友に。

そばにいてくれて、ありがとう。

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