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【書き起こし】KAZUYA氏『僕が「日本の尊厳と国益を護る会」を少し懐疑的に見ている理由を話します』より

僕が「日本の尊厳と国益を護る会」を少し懐疑的に見ている理由を話します
https://www.youtube.com/watch?v=JWinho4y86k

より、以下書き起こし。

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こんばんは。昨日の虎ノ門ニュースでも少し話したんですが、「日本の尊厳と国益を護る会」について、今日の動画で見解を少し述べておこうと思います。
まずはこちらをご覧ください。

"安倍晋三首相は19日、自民党の保守系有志議員による「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」のメンバーと官邸で会い、男系の皇位継承を堅持するための具体策を盛り込んだ提言書を受け取った。首相は「男系の継承が古来例外なく継承されてきたことの重要性をしっかり踏まえながら、慎重に検討して参りたい」と語った。"

ということなんですね。ここで改めて男系女系、これについて振り返ってみたいと思います。

男系というのは、父親で天皇を辿ることができるということです。
歴史上、女性天皇というものも存在しますが、これもですね、父親を辿っていくと天皇に辿り着くんですね。
つまり、男系でずーっと継承されてきました。

一方で女系というのは、先ほどの男系の逆でですね、母親でしか天皇を辿ることができないということです。
以前、倉山満先生との動画でも出てきましたが、皇位継承っていうのは「先例・男系・直系」。これなんですよ。
脈々と続く天皇の歴史において、女系っていうのは無いんですね。いわば天皇における一番重要なルールですよ。

昨日の虎ノ門ニュースでも同じ例えを使いましたが、サッカーってキーパー以外は手を使ってはいけないという根本的なルールがあるじゃないですか。
しかし「もう時代は変わったんだから」とか言って、サッカーの根本ルールである、そのハンドを全員ありにしてしまったら、もうサッカーじゃなくなってしまいますよね。
天皇も同じで、女系をありにしてしまおうっていうのはもう根本から…ね。

「護る会」の提言は男系を維持すべきであるというもので大変有意義なものでした。個人的に大いに賛同しますし、恐らく見てる方もそうなんじゃないかなと思います。

ただですね、その提言の全文、これは産経新聞などに掲載してるんですが、ちょっと意味不明な部分があるんですよね。

”3・男系、女系ではなく父系、母系と呼ぶのはどうか。
女性差別という誤解を避けるためには、望ましい。
変更するには皇室典範第一条「皇位は、皇統に属する
父系の男子が、これを継承する」と改正する必要がある。
男系という言葉を使った法は他になく、この改正だけで良い。”

父系にすべきだっていうのは、「護る会」の代表幹事である青山繁晴議員なんかが虎ノ門ニュースで結構言ってるじゃないですか。
でも、それ言い換えただけで中身は同じなわけでしょ。言葉を変えたところで意味はありません。皇室典範まで変えるって、そんなとこにエネルギー割いてどうするんですか。先ほどの文章を見ると、女性差別という誤解を避けるために父系に言い換えるという話ですよね。でも、用語変えただけで女性差別だという批判が来なくなるとでも思ってるんでしょうか。皇室潰したい勢力からすると、そんなの何の関係もないわけですよ。

しかも父系ってさぁ、馬かよって思った人いませんか。
競走馬が血統というのも、サイアーラインとか父系とか言ったりします。
それを考えると皇位継承において、この父系っていう用語を使うと、ちょっとどうかなと個人的には思ってしまいます。

男系と父系、用語の併用っていうのは混乱を招くだけです。
今、世論調査なんかに出ているのは、女性天皇・女系天皇、これに賛成なんだけど、じゃあ実際、女系天皇の意味知ってんのかって聞かれるとあんま知らないっていうね。

10月にNHKが発表した世論調査が記事にも出ていましたよね。
女性天皇に賛成が74%
女系天皇を認めることに賛成は71%

と、高い数字が出ています。
では、女系天皇の意味を知っていますか、という問いはどうかといえば、

「よく知っている」と「ある程度知っている」を合わせた「知っている」が42%
「あまり知らない」と「全く知らない」を合わせた「知らない」が52%

なんです。なんだか辻褄が合いませんよね。
知らないんだけど何となく雰囲気で女系天皇にまで賛成してしまっているという現実があります。

もちろん、知っていると答える人も結構いるわけですけども、まだまだ認知が足りません。その状態で中途半端に認知されているこの「男系・女系」っていうものを、「父系・母系」に言い換えるってのは、それ混乱招くだけですよね。

支持者は父系と言い換えた発言するようになるでしょう。
というか、twitter見てると言ってますよね。

だけど法律用語は当然として、一般的には男系って言うじゃないですか。
この人たちはもう内容が分かっているから、言い換えても問題はないでしょう。ただ重要なのは、男系女系の違いをまだわかってない人に認知してもらうということなんですよ。

それなのに、この人たちだけが「父系父系」と言っていたら、新規で見た人って「父系?男系?どういうこと?」って混乱してしまうでしょ。
現状の法律用語にもなっている男系というのを広める方が現実的です。
外国人にはわかりやすいんだ、みたいな話をする方もいるんですが、もうこれに関してはねバカじゃないのって話です。
まずさ、日本人に認知してもらえなきゃいけないのに、なんかそれ飛び越えすぎじゃないですか。
そこだけあまりに意味不明でひっかかるんですが、男系継承、旧宮家の皇籍復帰に言及したという点で重要な提言です。

提言としては素晴らしいんだけど、それを貫いていけるのかっていうのがまた心配になってきますよね。
というのも、護る会に所属されている議員の方って、いわゆる保守系じゃないですか。
そして、twitterや映像媒体などを見ると結構、保守系の側から勇ましい発言をされています。
発言自体には賛同することも多いんですが、ただその、例えば何とかに反対反対と言っていたのに、それが法案として出てきた時にしれっと最後は賛成しちゃうんですよね。

ここ1年位の話でいうと、例えば、入管法だったりとかアイヌ新法だったりとか、その、それが決まる前までは大反対って言って、あちこちで言っていたのに、結局賛成して言い訳するっていうパターンがあるわけですよ。

代表幹事の青山繁晴議員が典型ですよね。
その、自分で自分のことを護国の鬼とか、国士とか言っといてそれかよと思いませんか。
もちろん、応援する人たちからは擁護する声が聞こえてきます。

例えば、党議拘束があるから仕方ないんだという話ね。
でもそれはまったく擁護になっていなくて、結局、党から言われたら賛成するんだって話になるじゃないですか。
つまり、提言として「あれはダメ、それは反対」と素晴らしいことを言っていたとしても、でも、最終的には賛成するんでしょ、ということを懸念として僕は持っています。

そして、こういう活動っていうのは、もう根本的にガス抜きなんじゃないかというのも考えてしまいますよね。
先ほども挙げた入管法やアイヌ新法、さらに消費増税、最近でいえば習近平国家主席の国賓での来日、こういったものに不満を抱いている保守派って多いと思うんですよ。
そうしたものに反対だという提言を出すだけで、不満を持っている保守派っていうのを繋ぎ止めることができてしまうんです。

護る会の提言としては、今日取り上げた皇位継承の問題の他にも、「香港に自由・民主主義・法の支配の確立を求める緊急アピール」とか、「習近平国家主席の国賓としての来日に反対する決議文」なども出しています。

これなんて保守派はかなり満足する内容だと思うんですよ。
ただ実際にそうした提言、アピールがあったとしても、安倍政権がどう動くのかっていうのは不明ですよね。
それでも提言はしてるから選挙になったときに、その安倍政権はそこまで期待してないけど、護る会の人がいるから自民党に投票するっていう行動も出てくるでしょう。
実際には提言だけで何の結果が出ていないとしてもです。

だから僕はガス抜きなんじゃないかという表現を使いました。
まあ、杞憂であればいいんですけどね。

あの人は愛国者だからとか、この会は保守だからとか、そういった理由で盲目的に信じてしまうのって、僕やめたほうがいいと思うんですよ。
全幅の信頼を置いて応援しますっていうより、それを絶対に完遂できるように、まあ、支援者が発破をかけていくことこそ僕は重要なんじゃないかと考えています。

これまで信頼してきた結果、いろいろ裏切られてきたわけじゃないですか。
それなのに、支援者の方が言い訳を真に受けて支援し続けちゃってるから、議員側も危機感が無いと思うんですよね。
そういうことを僕は考えていまして、昨日の虎ノ門ニュースだったりとか、まぁ今日のこの動画で発信しているというわけです。

虎ノ門ニュースでの僕の発言について、この護る会に所属している長尾たかし議員はtwitterに書いてますね。

”>女性宮家法案が出てきた場合の最後に賛成票入れそうな懸念?
まったくありません。”

と、断言しています。
このツイートには安心したとか、KAZUYAは難癖つけているだけだ、という声もありました。

ただ現状は、長尾議員のこのツイートっていうのは、根拠が乏しいとしか言えません。
これまで述べてきたように、結局、最後には賛成するんじゃないのっていう懸念があるからです。なにしろ前例がありますからね。
安定的な皇位継承に向けた活動というのは賞賛に値しますが、やはり重要なのは結果ですよ。
もちろん、長尾議員はじめ護る会に所属している議員の方って、こういうことを言われたら腹立つと思うんですよ。
どこの馬の骨とも知れないユーチューバー風情がと怒る支援者の方もいると思います。
しかし皇位継承というのは絶対に引けない問題なので、離党覚悟で頑張っていただきたい。

ピーッ

安倍政権は、保守系からもかなり反発食うようなことばかりやってるじゃないですか。
なので積極的に今も支持してるってよりは、消極的に支持してるっていう人が多いと思うんですよね。
そして野党があの体たらくで糞すぎるし。
この前、僕のtwitterでアンケートをやったところ、

支持しているが65%
そもそも支持していない6%
支持していたけど見切りをつけた13%
わからないが16%

になりました。
僕のtwitterのフォロワーさんに対してのアンケートなので、かなり偏ってるというか、まぁそれはしょうがないんですけども、ただそういう保守系の方に対してのアンケートでも、結構見切りつけてる方っているんですよね。

そういう状況で護る会が、保守系が喜びそうなことを中心に提言として出しているじゃないですか。
だからこそガス抜きっぽいんですよ。
自民党離れを防ぎつつ、安倍政権が従来通り保守派が嫌うようなことをやり続けるには良い作戦だと思います。

まあ、今日の内容というのはただの杞憂であることを願いますけれども、支援者が妄信じゃなくて、しっかりこう突き上げていくような形にしていかないと、また裏切られるんじゃないでしょうかっていうのを言いたいわけです。
ということで、チャンネル登録もぜひお願いします。

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書き起こしここまで

るんるーん♪