240119_もがき力あがき力
建築設計の仕事をしているからには、後進に対する影響を与えたいと考えてしまう。憧れられたい。
雑誌などに載っているエリートアーキテクトを覗いていると感嘆とともに嫉妬もあり、つい自分の状況との比較をしてしまう。宜しくない。
文化の先端を行く事の苦悩や大変さも、自分のやっている事と比べれば分かっているつもりだが、そんな時は華やか部分にばかり目が行く。
地方で建築設計をやっていても後進に影響を与えるような案件はあまり入ってこない。
しかしその考えは間違いで、面白い仕事は自ら切り開いて行かなければならない。なんでもそうだが、自分の捉え方一つで180度変わってしまう。普通の仕事を特別な仕事に自ら変えていかなければならない。
ある意味でそれがアーキテクトの仕事第一歩なのかもしれない。
特に内装の仕事を受注した時に思う事だが、この案件に自分の思考の余地はあるのか?と考えてしまう。「設計士が関わる事で予算も増えるから」と遠慮してしまう。それだけではないが…(「自分はインテリアデザイナーじゃない」と思ってしまう)
施主に余分な費用を負担させておいて工務店に頼んだのと同じ出来では意味がない。と考えてしまう。
それは大義名分で自分がワクワクしないという所が大きい。
自分がワクワクしない仕事ではクオリティはおろか後進に…なんてもってのほかである。そんな甘い職種ではない事は末端の自分でも理解している。
考え方一つだ。自分が面白いと思える部分は自分で見出すのだ。そこが建築士の醍醐味ではないのか?それは内装設計でも充分見つけられる。間仕切、動線、什器、植栽、サイン…どれも建築として取組めばワクワクするアイデアがでてくるではないか。それは前の自分を超えて行くということなのではないだろうか?
どんな小さい仕事でも、前の自分を超えて新しい事を模索していく姿勢。茨の道をあえて進む事だ。そうすると不思議と依頼主も共感してくれる。
そんな姿勢で自分自身を切り抜けてきたのが、安藤さんで、今の時代は石神さんなのでは?と思っている。
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